ボヘミアンライム 8月14日~365日の香水
ボヘミアン
15世紀くらいからチェコのボヘミア地方の人々がフランスに流入してきて、移動生活をしながら独自の文化を育んでいく。
彼らの出身地にちなんでこの人たちはボヘミアンと呼ばれた。
定住をしない移動生活をする人々の起源はインド北部のロマ二系の人々らしく、1971年にジプシーなどの差別的な呼称を廃止し、公式に「ロマ」とするように定めたとのこと。
独自の文化、定住しないという文脈から、自由なライフスタイルと独自の芸術性、そして、社会規範のとらわれない知性を持つ人々をボヘミアンというようになったそうだ。
ヒッピー
ボヘミアン的な生き方を模索した1960年代に登場したヒッピーは、東洋哲学をベースに自由な生き方に加え、自然との一体感を重視していた。
ロバート・ティスランドなど現代アロマセラピーの大家はヒッピー文化の中で生まれたといっていい。
ノマド
21世紀になるとテクノロジーの恩恵で、定住しないまま行く先々で仕事をするノマドワーカーも登場する。
ワーケーションやリモートと明確に違うのは「場所にとらわれない」という価値観だ。
人権、解放される権利
私たちに人権が付与され国民国家が登場して、文化的、思想的な側面でボヘミアン的な価値観があちこちで誕生したことが興味深い。
自分が一人の尊重されるべき存在である、と知ったとき、人は何かから解放されることを選ぶ。
場所、性別、家、社会通念・・・。
そこから自由になっていいという権利意識が誕生し徐々に育まれてきたのかもしれない。
ボヘミアンの集まる場所
ボヘミアンな町というと、パリならモンパルナス、バルセロナならグラシア地区などがそうであるという。
モンパルナスは20世紀初頭にはピカソやモディリアーニ、ジャン・コクトーなどの若い芸術家がつるんでいた町で、問わられない自由さ、芸術への気概は今も息づいている感覚に訪れるとなる。
もう一つ、オーストラリアのバイロンベイがある。
ヒッピー文化の影響を受け、自由なライフスタイルと自然との共生を重視する人々が集まる地域になっているという。
オースタラリアの最東端に位置するバイロンベイ、いつか訪れてみたい。
Bohemian Lime/Goldfield&Banks/2020
バイロンベイに自生する柑橘類、特にライムを特徴的に使い、シダーウッドやベチバーなどと合わせて、自然の恵みを感じさせるシンプルだけれど洗練された香り。
パルファン濃度でこのようにシトラス系をしっかり堪能できるのも稀有。
寒い季節や地域よりも温暖な地域、陽光溢れる季節に似合う。
ボヘミアンにはいくつからでもなれる。
とらわれない心と、同時に他者を拘束するようなことをしない心。
ボヘミアンもまたエレガントな生き方の一つ。
香り、思い、呼吸
8月14日がお誕生日の方、記念日の方おめでとうございます。
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