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イングリッシュラベンダー 6月11日〜365日の香水

英国のラベンダー
英国定番の香りというとラベンダーが浮かぶ。
このハーブが有名なのは南仏プロヴァンスなのに、どうして英国が結びつくのか。
それは、世界最古の化粧品ブランド、ヤードレー(yardley)の「イングリッシュラベンダー(english lavender)の存在のせいかもしれない。
英国といえばヤードレー、ヤードレーといえばラベンダーというリンク。
1770年の創業だから、革命前のパリに開業したウビガン(Houbigant)よりも5年ほど早い。
ヴィクトリア朝の英国、まさに黄金期にロンドンに誕生したヤードレーは歴代王室の御用達にもなってきた。

ラベンダー精油
アロマセラピーの精油として”万能精油”の名の通り、消毒殺菌作用、鎮静作用、健胃作用などがあるラベンダー精油。また、普通の精油はホホバオイルなど希釈剤に希釈して用いることが原則だけれど、ラベンダーは直接肌に塗布しても差支えがないほど、毒性には問題が少ないとされている。
私自身もこの精油を常備していて、切り傷やちょっとしたやけど(鉄板に少し触れてしまった程度)の場合にすぐにラベンダーオイルを塗布する。
裏切られたことは一度もなく、殺菌された皮膚組織の組成を速やかにしてくれる。翌日には何事もなかったかのように、なっている。

ハーブ系の香水
ㇻベンダーやローズマリーなどハーブ系のフレグランスといえば伝説の”ハンガリアンウォーター”がある。12世紀から13世紀くらいにかけて歴史に登場し、時のハンガリー女王を若返らせたという伝説がある。(事実ではないようだ)
今でいうとオードトワレくらいの濃度のものと考えられている。
柑橘系のオーデコロンとはまた異なる趣の薬草系の清々しい香りは、香水のメインテーマになることは、昨今はないけれど、様々なノートに加えられ個性を付加している。

English Lavender PARFUM/Yardley/19??
ヤードレー社は英国内に自社のラベンダー畑を有し、ㇻベンターオイルを採油し自社製品に使っている。
ハーブをメインにしたフレグランスでパルファム濃度のものというのはこれ以外に見たことがない。精油そのもののような濃厚なラベンダーが立ち上がってくる。
(現在はパルファムタイプは流通していない)
けれど、そこはパルファム。
ローズマリーやユーカリなどほかのハーブの香りと共に、ラストになるとトンカビーンズのほんのり甘い香りがでてくる。この”ほんのり甘い”の持続性がパルファンだけにそれになりにある。
ハーブのパルファムなんて他に知らず、である。
ラベンダーを主役にしてラベンダーウォーター風のコロンやトワレではなく、パルファンをラインアップしたところに、ヤードレーのラベンダーへの誇りを感じる。

香り、思い、呼吸
6月11日がお誕生日の方、記念日の方、おめでとうございます。


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