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恋する寄生虫

三秋 縋さん作の『恋する寄生虫』
僕はつい先日この本を読み終えまして気持ちが落ち着いてきたのでレビューを書いてみようかなと思います。

題名から手に取るのが躊躇されるようなものなのですが、それを大きく打ち破るような表紙に目をやられ僕は購入を決めました。

あらすじ
 主人公高坂は潔癖症の持ち主だ。しかし、ちょっとやそっとの潔癖症ではない。周りの人間を汚物として捉えてしまい家に帰宅するたびに消毒スプレーを部屋いっぱいにかけて、手は一日に何十回も洗う。この悩みのせいで社会に馴染めず家で引きこもってはネットウイルスをつくるような生活。
そんなある日家に黒いスーツを着た男が訪問してくる。
『ウイルスの件で話がある』
相手はこちらの事情を知っていて、訪問してきた。何を言うかと思えば、ある女の子と仲良くしてほしいと言われる。それから大きく日常が変わっていきその女の子は一体何者なのか?スーツの男は誰なのか?解き明かされていく。あらすじを書くのが苦手なのでこんなところで許してください。ネタバレを次に書き込むので読んでない方はすみません。読んでない人は今すぐ書店へレッツゴー。

ネタバレ
 もう、最高でしたね。こんな恋愛小説に出会うことが出来て本当に幸せです。まず、佐薙ちゃんの馴れ初めのところ。周りの世界と馴染めないでヘッドフォンをつけることで落ち着くことができる女の子。周りの人間と目を合わせるのが怖く周りの人たちとはシャットダウンしていた。こんな子を高坂さんがお世話していくなんて無理でしょう(笑)と最初は思ってたんですけど、出会いは人生を変えますね(笑)あんなに潔癖症だった高坂さんはいつのまにやら佐薙ちゃんと一緒にいると徐々に改善されていきました。さらに、佐薙ちゃんはヘッドフォンなしでも歩けるようになっていったのです!この時に僕は君たちは結ばれる運命だぞ!!って心の中で言ってました(笑)
そして虫の存在をお互いに気づいてしまい、お互い虫を排除するかを検討していたところ高坂さんは排除することを決めました。だけど、佐薙ちゃん!
てっきり排除かなと思ってたけど、手術をしないでって言った時はグハッってなりました。(笑)佐薙ちゃんの本気で好きな思いが伝わってきて、、、
最後の場面では佐薙ちゃんが高坂さん家に来て高坂さんも引っ越しをすることをやめようと決断。これでよかったのに、、、作者は佐薙ちゃんの考えていることを載せちゃったんだよね~。僕はあれで終わりが良かった~~泣
でも、勝手に妄想でやっぱり佐薙ちゃんは抵抗力が付き無事考えも改めて、二人で過ごしていくことになりました。終
ということにしています。(笑)じゃないと落ち着かん!!許せ!

来年映画化もするので恐らく名前も広がる作品になるだろうと思います。どうかこの小説をリア友と喋りたいけど読んでいるひとがいないのでネットで書かせてもらいました。人は頭だけで恋をするのではない。目や指先で恋をする。なら、虫で恋をしたっていいだろう。高坂さんの言葉と共にここらで終わらせていただいます。


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