見出し画像

【OCG】ガチ対戦を始めるために23.1~環境を勉強する|第二回:リチュアスプライト篇

このnoteは、
生まれて初めて遊戯王OCGのトーナメントシーンに足を踏み入れる決心をした筆者が、
トーナメントクラスのデッキに対する自分への理解を深めるために整理する自学自習noteです。
皆様からの意見をもらうことで、さらに理解度を深めることができるはずですので、
皆様から「ここはこう理解すべきではないか」「こういうポイントもある」というところを、どんどんいただけると、とってもありがたいです!
前提、

  • マスターデュエル22.12環境以降のOCG環境の知見が全くありません(おおむね、セリオンズ以降?)

  • サイドカードを用意したBO3をやったことがありません

というひよっこ具合ですので、先輩諸氏、ぜひ些細なことでもアドバイスいただけますと幸いです!

さて、今回のテーマですが、
今回の改定を経て数を増やしている(という認識の)【リチュアスプライト】について、お勉強していこうと思います。


【基本戦術】

■デッキ理解:リチュアのスペック

各所参考資料を見るに、以下のように理解しています。

  • 場に出たときにターン1のないモンスターサーチが可能なレベル2《リチュア・アビス》が存在

  • 上記をリクルート可能な新規《グリム・リチュア》をPHHYで獲得

  • グリムからのSSで1回、グリム+アビスの《スプライト・エルフ》による蘇生で1回、アビスの効果を使い回し、パーツを集める

  • アビスからサーチ可能な《ヴィジョン・リチュア》《シャドウ・リチュア》はそれぞれ、手札から捨ててリチュア儀式モンスター/リチュア儀式魔法をサーチ可能

もっとも基本的な動きのパッケージが上記になり、
エルフによるアビスの使い回しが非常に強力です。
また、グリム、アビスともレベル2なので、手札にスプライトを抱えていればさらに盤面に厚みを出すことができますし、レッドを引いていれば、各種誘発のケアも可能です。
ただ、うららヴェーラーなどあった場合はおおむねグリムに対して撃つのが正解であるため、そこをケアするような動きは不可です。

また、リチュア観点でいくと

  • 採用される儀式体は《イビリチュア・ネーレイマナス》1種(2枚採用が多い)

  • 万能モンスターサーチかつターン1のない《儀水鏡の集光》をPHHYで獲得。ヴィジョンとシャドウの存在から、あらゆるリチュアカードに触れることができる

  • ネーレイマナス儀式召喚時効果で、墓地のヴィジョンを蘇生し、スプライト展開につなげられる

  • 2ターン目以降はPHHYで獲得した《リチュアの氷魔鏡》で、捲りながらの展開が可能

と、PHHYの新規によって非常に高品質な動きが可能です。

特に集光は、初動のグリムが止まった際に、手札に寄りますが貫通が可能で、かつターン1がないので引いたら引いた分だけ強い、というすさまじい性能を持っています。

一方、集光でセットすることを明らかに意図されている《儀水鏡の幻影術》は、あまり採用したレシピが見られませんでした。
ネーレイマナスの質高い妨害を2回使えるため、弱くはない気がするのですが、集光からしか触れないため、という意見がTwitterではいくつか見られました。
メインギミックの再現性が高いので、素引きでも強いんじゃないかなあ……とエアプは思ったりするのですが、どうなんでしょうね。
使用者に出会った際にはぜひ伺ってみたいところです。


■デッキ理解:スプライトとの噛み合い

調べて解釈する感じ、【鉄獣スプライト】ほど2テーマ間の有機的な噛み合いはなく、
展開途中に必ずレベル2モンスターが並ぶ関係で、スプライトモンスターの出力が容易であることと、
どちらかといえばリチュアサイドがエルフを上手に使っている、という感じと理解しています。

ネーレイマナス儀式召喚成功後、場にはエルフ、アビス、ネーレイマナスで蘇生した水属性モンスター(多くの場合は、レベル2のヴィジョン)が存在し、
アビス+ヴィジョンのギガンティック経由でスプライトギミックにアクセスし、妨害のかさまし(レッド/キャロット+マスカレーナ)が可能です。


■儀式魔法のチョイス

《リチュアの写魂鏡》の採用が、使用者に寄って割れていそうです。

採用すると、ライフコスト5000と引き換えに、グリム1枚から上記の動きを保証することができます。
ただし、ヴィジョン、シャドウ、グリムは儀式素材の肩代わりが可能であり、いずれかあわせて引いていれば《リチュアの儀水鏡》でも代用が効きます。
また後攻であれば、氷魔鏡という圧倒的に優位な選択肢が存在するため、先攻でなければ優位性がない点、
そして先攻であっても、3ターン目の氷魔鏡とコスト面で喧嘩する点が、採用が分かれる理由と解釈しています。

儀式代用モンスターを引ける確率は、金謙を採用できるデッキであることを考えると、たしかにまあまあ高そうな感じはありますね。
そして、いくら遊戯王においてライフは軽いとはいえ、5000持っていかれると、次ターンの生存保障がやや危ぶまれそうです。


■最終盤面のイメージ

妨害:

  • エルフ+マスカレーナでアポロウーサかアストラムかサロス

  • ネーレイマナスのモンスター効果妨害+デッキバウンス

  • ギガンティック+レッドかキャロットによるモンスターか魔法罠妨害


リソース:

  • 手札に次の展開用のグリム

  • 集光スタートの場合、場に次の展開用の儀水鏡カード(多くの場合《リチュアの儀水鏡》か?)

  • エルフによるアビス蘇生からのサーチ

展開をしながら、次のターンのリソースをすさまじい勢いで蓄えていくのが特徴です。
2ターン目のメインフェイズ時点でアビスの効果は3回使用されます。なかなかやってますね。

ある程度の強度の盤面でターンをしのぎつつ、豊富に構えたリソースで相手を捲りなおす、ミッドレンジ的な戦い方となりそうです。


■展開

基本ルートは固定、かつシンプルです。分岐もさほどないと理解しています。

グリムでアビスSS
⇒ヴィジョン/シャドウいずれかサーチ
⇒グリム+アビスでエルフ
⇒エルフでアビス蘇生、アビスでヴィジョン/シャドウいずれかサーチ
⇒ヴィジョン/シャドウで儀式魔法とネーレイマナスサーチ
⇒ネーレイマナス儀式召喚、墓地のヴィジョン蘇生
⇒ヴィジョン+アビスでギガンティックXS
⇒ギガンティックでブルー、ジェットと繋げ、スターター(からのレッド/キャロット)かスマッシャーズを選択
⇒ブルー+ジェットでマスカレーナ

この基本ルートの途上で、手札にスプライトを握れていれば、
レッド/キャロットを添えることで、誘発ケアをしながら展開が可能です。

逆に、グリムorアビスに初動でさわれていない場合のスプライトギミックからのスタートは、

レベル2NSしブルーSS、効果でジェットサーチ
⇒ジェットSSしスマッシャーズサーチ
⇒場のどれか2体でスプリンドLS、スプリンドでグリムを墓地へ
⇒スプリンド+残りの1体でエルフLS、グリムを蘇生
⇒グリムでアビスをSS

から、手札と相談しつつヴィジョン/シャドウを加え、ネーレイマナスの降臨を目指す感じと想定しています。
エルフの効果は以降使えませんが、グリムが場に残るので儀式コストは捻出できますし、
ネーレイマナスで素材にしたグリムを蘇生して、グリム+アビスでギガンティック⇒レッド/キャロットSSとすれば、マスカレーナこそいませんが、グリムスタートに近い盤面形成が可能で、採用していればスマッシャーズも置けます。


■捲り・キルルート

グリムの制約で、グリムスタートでは打点が出ないため、制圧布陣を敷いてターンを返すことを狙うと想定しています。
鬼火丸やトロイメアで盤面を切り崩しつつ、氷魔鏡を通して、ネーレイマナスで殴る、みたいな感じでしょうか。
耐性持ち高打点がいたとしても、氷魔鏡で処理しつつ展開まですることができます。



【対策】

■ウィークポイント・狙っていきたいところ

・グリムへの依存度が高い
場の効果を止めることで、アビスへのアクセス、エルフによる使い回しの両面をカバーすることができます。
エルフによるアビスの2回使い回しを前提としてデッキの強さが担保されている一方で、グリムによるリクルートと通常召喚以外でアビスを出力する手段に乏しく、
グリムを止めることで、このもっとも強い動きへのアクセスを遮断します。
通常召喚権を切ってアビスが場に出ない場合、リチュアとしての出力は格段に落ちるか、あるいは通常比で多くのリソースを使って無理やりネーレイマナスに到達することになります。

一応、手札にブルーなどあれば、前述のスプリンド経由のプランで強引にアクセスしにいくことは可能ですが、
その場合でもアビスそのものを墓地落とし→蘇生と回りくどい方法で用意することになり、
そのうえそのサーチ1枚から、ネーレイマナス or 儀式魔法の足りないほうの調達と、儀式素材の調達(アビスに肩代わり効果がなく、グリムはエルフまでのプロセスで消費済み)の両方をこなさなければならなくなります。
また、ギガンティックへ向かう場合でも、エルフを素材にせざるを得ないため、次のターンのリソースは目減りします。

写魂鏡は、このシチュエーションで素材面を強引にクリアできるので、そういった強さはあるかもしれません。

グリム自身、場に出たタイミングでのリクルート効果なので、各種妨害をもらいやすく、
誘発効果のため、スプライトを横に添えての誘発ケアも不可能です。
手札からの出力が基本的に通常召喚となるため、先にスプライト展開をしてレッドを置いてから、というのもやや厳しめです。

これらから、グリムの存在が、当デッキの強み
であると同時にアキレス腱であるとも言えます。


・妨害が前に集中する
妨害数を最大にするなら、ネーレイマナス、レッド/キャロット、アポロウーサという布陣になり、素引き以外でバックへ妨害カードが置かれることはありません。
サンダーボルトやライストなど破壊系(キャロットではなくレッドを選択したケース)であれば、マスカレーナ素材ウーサやアストラムなどでお茶を濁すことはできますが、妨害はできなくなります。
冥王結界波の場合はなすすべなく盤面が瓦解します。


・儀式魔法へのカウンターが致命的
最初のターンで妨害できることはほぼありませんが、後攻であった場合に儀式魔法が撃てないとかなり厳しい状況へ追いやることができると考えています。
ギガンティックを使えば儀式召喚自体ができなくなるので、スプライトによる妨害ケアも不可能です。
サーチを前提に、儀式魔法の採用枚数を絞る傾向にあるため、サーチ後のものをカウンターすると動きが止まる可能性が高いです。


・前に能動的にさわれるカードが少ない
無効系のカードを中心とした布陣になり、能動的な盤面干渉が苦手ではないかと想定しています。
採用しうる盤面干渉札は、鬼火丸のほかは、トロイメアやアクセスコードに依存していく形となります。
この点が、置物系のメタカード、特にバックに置かれるものに対しての干渉力の弱さとなります。

リチュア自身、場にカードをそこまで多く並べられるデッキではなく、
そこをスプライトで補っていったとしても、それはスプライトギミックとのトレードオフになります。

対【罠型神碑】などは、ひたすらに厳しくなるのではないでしょうか。


・ギガンティック、ネーレイマナスとも、チェーンして破壊できれば効果を止められる
ギガンティックは鉄獣スプライトにおなじくですが、ネーレイマナスもセルフバウンスはコストではなく効果である関係で、効果発動に重ねて除去できれば効果を不発にできます。


・ライフカットで動きが止まる
ライフがある一定水準を切ると、写魂鏡、氷魔鏡が機能しなくなります。
代替案である儀水鏡での展開は、上記2枚と比較し、儀式素材を必ず要求する点で、動きが成立しなくなる可能性が発生します。
リチュア相手に先攻盤面の突破に成功した場合は、できるだけライフカットをしつつ、氷魔鏡ケアとして「相手の残ライフ以下の攻撃力を持つモンスターを場に残さない」プレイングができれば、反撃の芽を摘めるかもしれません。


・ネーレイマナスがセルフバウンスする
再度制圧をおこなうためには、場への再出力が必要で、各種儀式魔法を経由する関係で、使った後のターンのドローからメイン一発目までは、ネーレイマナスをカウントせずにこちらの動きを通すことができます。
また、単純にこちらのターンで高打点&戦闘破壊耐性を持つ盤面がひとつ空くため、妨害を撃たせることで実質的に除去できるとも考えられます。
写魂鏡のコストも合わせ、ライフカットがしやすくなります。


■マストカウンター

前述の通りですが、圧倒的にグリム、次点で儀式魔法だと考えました。
グリムを潰すのはもはや言わずもがななのでさておき、儀式魔法について考えます。儀式はこちらが先攻でないと妨害ができないので、その前提で考察を進めます。

ネーレイマナスの降臨からさらに展開が伸び、ギガンティックへつながっていくため、その大元を断つべきだと考えます。
デッキの性質上、ネーレイマナスより先にギガンティックは来ない(ギガンティックからくる場合はネーレイマナスは来ない)ので、
万能カウンターがある場合は儀式に撃てるようにしておいてよいかと考えています。
儀式重ね引きによる貫通は、採用枚数を絞っているはずなのでいったん考えません。
ただし、まず無いと思いますが、当然明確に儀式を2枚握っていることが分かる場合は、ネーレイマナス自体を潰しにかかります(モンスター効果では無力ですが)。

魔法罠無効がなく、モンスター効果無効しかない(かつ、グリムをうららなどでさばけている)場合は、

  • 展開途中で出てくるブルー

  • ネーレイマナス着地時(モンスター効果ならカウンターされるが、相手のネーレイマナスも手札に返せる)

  • 泡影などモンスター効果以外であれば、ギガンティック

あたりが候補になり、できれば魔法罠でネーレイマナスを止めたいところ。
また、グリムの効果をカウンターできている場合、逆にギガンティックがアーゼウスになる契機を与えるため、グリムの効果が通っているか否かで采配が変わってきそうです。
グリムが通っている場合、ギガンティック自体はそこまで脅威ではないと考えます(が、グリムが通っている時点で厳しい気もする)。

グリム以外のリチュア下級の効果のうららの撃ちどころは、悩ましいですが、

  • アビスNSから入る場合は、ヴィジョンの手札効果に撃つ

  • 手札効果から入る場合は、1発目をスルーして、2発目か通常召喚に撃つ

みたいな心理フェイズ攻略になりそうです。
手札にヴィジョン/シャドウないし集光、あるいはネーレイマナスか儀式魔法を握られている可能性は常に否定できず、すべての選択に裏目があるのですが、
やりたいことは「手札に1枚しかないほうのサーチカードにうららを当てること」になります。

調べた感じ、多くの構築で、ネーレイマナスとの被りを嫌ってか、ヴィジョンはシャドウと比べて採用が絞られており、
・ヴィジョン2&ネーレイマナス2
・シャドウ3&儀式魔法2~3

が主流なようです。
よって、手札にない可能性がヴィジョンorネーレイマナスのほうが若干高く、こちらに撃つ方が動きが止まる可能性が若干ながら高いです。
また、仮にヴィジョンとシャドウを両方握れていた場合、このターン中のモンスター効果を弾いた上でネーレイマナスの再出力が可能な儀式魔法=シャドウを追加サーチする可能性が高く、その点でもヴィジョンにうららを当てるほうが合理的だと考えます。

手札効果から入られる方は、1発目はグリムを通すためのおとりの可能性があるため、とりあえず召喚権を切るまでは絶対にうららは切りません。
2発目まで通すと、ネーレイマナス降臨の可能性がグッと上がるため、ここでは撃たざるを得なそうです。ただし、通った1発目と種類が違うサーチであることが前提です。
仮にそこを止めてアビスなりグリムなりNSで来られた場合は、運が悪かったと割り切ります。

仮に、サーチをさほど経由せず、うららを使う前にネーレイマナスが来てしまった場合は、撃ちどころを失いますが、
サーチャーのワイルドカードがあるとはいえ、儀式魔法、素材、儀式モンスターを召喚権なしでそろえることを構築段階から意識しているわけではないので、ここは来ないもの、として割り切ります。
最悪、そのあとのギガンティックに撃って、ネーレイマナスに手札へ戻ってもらうか、スプライトのリクルートを阻止しましょう。


■捲りでの切り崩し方

・ネーレイマナス
・ギガンティック+レッド/キャロット
・エルフ+蘇生したアビス
・マスカレーナ
の盤面を考えます。
かつ、魔法による全面処理が有効なのはいわずもがなですが、それがないケースを考えます。

マスカレーナの使い方により妨害の状況が変わってくるため、まずはマスカレーナを使わせるように立ち回ると、ある程度相手が打ちうる手が見えてきそうです。
ここで、妨害を踏まずに攻撃力2400以上のモンスターを出力しバトルフェイズ宣言できれば、ウーサの選択肢を消すことができるので、クシャトリラフェンリルなどでスタートできるとベストです。
逆にマスカレーナをいつまでも残していると、いざという時にアタッカーをサロスに変換される、ユニコーンでバウンスされる、など厄介極まりないため、
捲り切ってライフカットまでいけなそうな場合は、打点800以上のモンスターでまずは殴るモーションを見せる、がいいかもしれません。

仮にマスカレーナ不在の場合は、純粋に妨害数と手数の勝負になりますが、
おそらく2妨害(ネーレイマナス+レッド/キャロット)であるため、ハンド次第ではしっかり返しきれるでしょう。
この盤面に対して、特別特化して考えなければならないことはない想定です。


【おわりに】

明確に妨害のしどころがある分、鉄獣スプライトよりはやりやすさがありそうですね。

改めて、スプライトというテーマの拡張性の高さには驚かされますが、2回連続でスプライト混成デッキについてまとめたことで、スプライトに対しての解像度はかなり上がってきました。
リチュア混成型は展開自体もシンプルなので、対面しても落ち着いて対処できそうな感覚があります!

やはり文章としてまとめると、自分の中の理解もグッと進みますね
あといくつか、知らないデッキ中心に、対処法まとめていこうと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?