【OCG】烙印ビーステッドを始める、易しい教本
こちらの記事がじわじわと反響をいただいており、意外と烙印ビーステッドのこと調べてる方多いのだなあ、と感じましたので、
マスターデュエルへの登場が決定したいま、より基本的な内容についてまとめてみたいと思います。
マスターデュエルで噂のビーステッドを使ってみたい!
烙印ストーリーが好きで、デッキを組んでみたい!
烙印ビーステッドを組んでみたいが、関連カードにあまり触ったことがない……
OCGでガチ環境を始めてみたいが、どのデッキを使ったらいいか分からない……
このくらいの方に、ピッタリな記事にできればと思います。
一人でも多くの方が、この記事を通して、烙印ビーステッドの門戸を叩けることを願っております!
【デッキ基礎理解】
ビーステッド、烙印にあんまり触れたことがないよ!という方向けの紹介です。
基本情報
【烙印ビーステッド】は、「烙印」と名の付く魔法罠群、「アルバスの落胤」を中心とする関連カード群、および「深淵の獣」カード群の混成構築によって成立するデッキです。
大半のカードが「烙印」というタグで括られており、すべてのカードが様々な別のカードに対して相互作用を持っていて、その噛み合わせで戦っていくのが特徴です。
EXは融合を主体とし、デッキタイプとしてはミッドレンジ、
妨害を厚く敷いて相手に何もさせない、というよりは、継続的なリソースで圧し潰していくことを狙います。
現代遊戯王でも屈指のパワーカードである《烙印融合》をもっとも有効に扱えるデッキであり、これを中心としたカード、およびそれらのカードに関連するカード、という形で、デッキが構成されます。
「深淵の獣」というカード群
まずは、マスターデュエルに鳴り物入りで参戦する「深淵の獣」たちを紹介する必要があります。
11期後半のOCGが生み出した恐るべき魔物たちの一角であり、現在のOCGでは非常に強い強い規制がかかっているカテゴリです。
■共通効果
星6のビーステッドたちは、自分か相手の墓地の光・闇モンスターを除外して手札から自己SSする効果を持ちます。
またこの効果は、相手の場にモンスターが存在する場合、フリーチェーンで発動することができるようになります。
光・闇には強力なモンスター、デッキの根幹となるモンスターが多く、それをフリーチェーンで除外して妨害した挙句、ATK2500というまあまあなスタッツのモンスターが出力されます。
これにより、【エルドリッチ】【閃刀姫】などの、墓地の光闇をギミックに含むデッキは、窮地に立たされることになりました。
何より特筆すべきなのは、マスターデュエルの現状文句なしのトップデッキ【ティアラメンツ】の融合を阻害できる点です。
下級ティアラはいずれも闇属性であり、自身を素材に含まなければ融合ができない関係で、融合効果にチェーンしてビーステッドの効果を使うことで、それらを除外してしまうか、少なくとも融合を不発にすることができます。
この側面から、ティアラメンツ全盛期において、どちらかといえば汎用の手札誘発のような立ち位置で、様々なデッキに投入されていた時期がありました。
おそらくマスターデュエルでも、ティアラのシェアが減らない限り、多くのデッキで採用があることが想定されます。
また、出力されたATK2500のドラゴンたちは多彩な効果を持ち、特に《深淵の獣マグナムート》《深淵の獣ドルイドヴルム》《深淵の獣バルドレイク》は、墓地阻害効果を差し引いてもシンプルに高い性能を持ちます。
相手の妨害をしながら出てくるモンスターの持つ能力としては、破格と言えるでしょう。
■ビーステッドモンスター
マグナムート:
SS時の効果で、エンドフェイズに任意のドラゴンをサーチできます。
タイミングとしては遅めですが、確実にアドバンテージを獲得でき、サーチ範囲も過去例を見ないほど広いです。
後続の深淵の獣をサーチしたり、ドラゴンを主体とするデッキでリソースを確保したりと、無駄のない優秀な効果です。
その汎用性ゆえに、OCGでも最初に制限カード入りした、ビーステッドのなかでもひときわ強力なカードです。
マスターデュエルにおいては、最初から制限カードのリミットをかけられての実装となります。
ドルイドヴルム:
場から墓地へいったときに、相手のモンスターを道連れにします。
対象こそ取るものの、耐性を抜けやすい墓地送りで、かつ自身が墓地にいく手段は問わないため、リンクやシンクロで展開素材にするついでに除去をすることができます。
もちろん不意の壁としても優秀で、相手に強いプレッシャーをかけることができますし、自爆特攻しても盤面を削ることができます。
相手の墓地利用阻害をしたうえで出していいスペックではないですね……
単純な単体性能が最も高く、それゆえに出張パーツとしてもっとも使われたビーステッドです。
その性能を評価され、OCGでは現在制限カード、マスターデュエルにも制限カードでの実装となります。
バルドレイク:
登場が他のビーステッドより若干遅れた1体です。
コストこそ必要ですが、エクストラからの展開+儀式に対して、着地時に除外を撃つことができます。
特に融合に対しては、融合魔法の発動にチェーンして着地させることで、そのまま出たモンスターを刈り取ることができます。
やや扱いづらさはあるものの、墓地除外に加えて盤面に干渉する力があることから、ドルイドヴルムと同タイミングで制限入りを果たしました。普通に考えて、マスターでの実装時は、上述の2枚が制限であればこちらも制限が妥当で、
そのアナウンスがないこと、OCGでは後発組であることから、実装が若干遅れるのでは、と想定しています。
追記:いました。実装済みです。
サロニール:
唯一、直接ハンド/ボードアドバンテージを稼ぐ効果を持たないビーステッドです。
「ビーステッド」および「烙印」に関連した効果を持ち、墓地送りによりコンボのサポートになります。
出張パーツとして使う場合、この効果が出張先デッキに何のシナジーも発揮しないため、出張の際の優先度は低いです。
ただし【烙印ビーステッド】の場合は、この効果の存在により、最も重要な役割を持つ星6ビーステッドになります。
ルベリオン:
唯一の星8のビーステッドです。完全に力を取り戻したアルベルの、真の姿です。
このカードは、前述の、光闇を除外して自己SSする効果を持ちません。
手札から捨てることで、前述のビーステッドたちをサーチする効果と、大型闇ドラゴンをリリースすることで特殊召喚できる召喚条件、起動効果で「烙印」永続魔法罠を置く効果を持ちます。
手札効果で星6ビーステッドをサーチし、それをSS後、それらをリリースして墓地から蘇生するのが基本運用になります。
後述しますが、「烙印」永続魔法罠、とくにビーステッドに関連する効果を持つものは強力な効果を有しており、このギミックが【烙印ビーステッド】というデッキの、後ろ側の盤面を担う役割を持ちます。
ビーステッドモンスターはあと3体存在するのですが、おそらく2体は未実装、1体は非常に重く、構築上採用されることが稀なため、説明を割愛します。
■ビーステッドに関連する魔法罠
烙印の獣:
ビーステッドが存在する場合に、メイン限定でカード種を問わない1破壊を打てる永続罠です。
これが、バックの妨害の要になります。
また②の効果により、これを貼りつつ、追加で烙印永続魔法罠を落としておくことで、ターンが返る前にそれを場に追加で置くことができます。
これ自体を前述のルべリオンでデッキから直接展開することができ、単純にルべリオンの起動効果が通れば、カード種を選ばない1破壊ができる、とも言えます。
復烙印:
蘇生効果、ドロー効果とも、強くビーステッドをサポートします。
烙印の獣と並べることで
展開に反応してビーステッドを蘇生
それを弾に1破壊
という動きが、相手が展開をする限り毎ターン保証されます。
さらに前述のとおり、ビーステッドは単純に場に出た時もハイスペックな効果を持ち、マグナムートであれば継続的なリソース供給、ドルイドヴルムであれば烙印の獣にプラスでモンスター除去をおこなえます。
除外時のドロー効果も、積み重なると馬鹿になりません。
かつ、別にビーステッドによって除外される必要はないため、たとえば《赫の烙印》や《烙印竜アルビオン》による除外でもOKです。
【烙印ビーステッド】では、相手に依存せずとも光闇を除外する機会はそれなりにあり、継続的なリソースメイクを担ってくれる強力なカードです。
もちろん、これもルべリオンによってデッキから直接展開することができますし、前述の烙印の獣によって墓地から拾うこともできます。
■総括して
ルべリオンを中心としてパーツを集め、手札からの奇襲効果と、永続魔法罠による継続性の高い妨害&リソースを構える、という造りのギミックです。
光闇のメタカードとしてももちろん優秀ですが、テーマとして抱えているギミックも、なかなか高水準なカード群となっています。
「烙印融合」というカード
もうひとつ、このデッキの根幹となるのが、おなじみの《烙印融合》です。
このデッキの根幹であり、遊戯王史に間違いなく名を残す、強力なカードです。
融合以外行なえなくなる制約と引き換えに、アルバスの落胤を素材とする融合モンスターを、1枚からデッキ融合できます。
この融合素材には、以下のカードを使うことができ、融合モンスターの出力に合わせて、デッキから下記の条件に当てはまる任意のカードを墓地へ送ることができます。
光、闇属性
攻撃力2500以上
レベル8以上
獣族、鳥獣族、獣戦士族、ドラゴン族
主に、光属性を使用して《烙印竜アルビオン》か、闇属性を使用して《神炎竜ルベリオン》を融合召喚することが多いです。
いずれも、追加で融合召喚をおこなう効果を持ち、神炎竜ルベリオンはデッキリソースの回復もこなすことができます。
また烙印竜アルビオンは、墓地へ送ることで、エンドフェイズに「烙印」魔法罠にふれることができ、アドバンテージを獲得できます。
そして、これらから最終的に出力される終着点が《氷剣竜ミラジェイド》です。
往復ターンに1度ですが、対象を取らない除外をフリーチェーンで飛ばすことができ、除去された際にはサンダーボルト相当の除去を追加で飛ばすことができます。
また、除外効果のコストであるアルバス融合モンスターたちは、先述の烙印竜アルビオンを筆頭に、エンドフェイズにサーチやリクルートをおこなう効果を持ちます。
除去効果の派手さに目を奪われがちですが、この「除去をしながらリソースを追加できる点」が、ミラジェイドの本質的な強みになります。
【烙印デスピア】デッキから何が進化したか
このデッキは、ストラクチャーデッキ「ALBA STRIKE」で烙印融合が収録されてから、環境の一線級に躍り出た【烙印デスピア】が原型となります。
マスターデュエルでもかつて猛威を振るいましたね。
【烙印デスピア】は、融合に関するサポート効果を持つ「デスピア」モンスター群、なかでも特に烙印融合のサーチが可能な《デスピアの導化アルベル》によって、ミラジェイド+αの盤面を作ることを狙っていくデッキです。
デスピアカードと好相性の《赫の烙印》によって《ガーディアン・キマイラ》や《捕食植物ドラゴスタペリア》を追加するのが一般的な戦術となります。
また、デッキスロットがコンパクトなことから、手札誘発の採用が容易です。
ミラジェイド+αで相手の盤面を荒らしつつ、さらにプラスで誘発による封殺をおこない、次のターンで、蓄えたリソースでキルを取りにいくのが基本プランになります。
ポイントは「烙印融合さえ通れば、ミラジェイドに添える『+α』まで確定する」ことであり、1枚から強力な盤面を保証できることから、つまり【烙印デスピア】とは、全力で烙印融合を通しにいくデッキであると言えます。
逆に言えば、通したい動きが限定的であるが故の弱点も少なくなく、
《烙印融合》へのアクセスを、アルベルに完全に依存する
《烙印融合》が通らなかった場合に、盤面形成の再現性が著しく下がる
という点がウィークポイントとなります。
さて、これが【烙印ビーステッド】になるとどうなるか、ですが、まず《烙印融合》を通すデッキであることはこれまでと違いません。
そのため、コンセプトは共通になります。
しかしながら、先ほど挙げた【烙印デスピア】としての弱点を、一定リカバーすることができるのが、【烙印ビーステッド】の最大の進化ポイントです。
【烙印デスピア】が、烙印融合に一直線で向かっていくデッキであったのに対し、【烙印ビーステッド】は、烙印カードに関する様々な効果をかみ合わせていくデッキとして作られています。
この相互作用により、烙印融合の入手と発動に失敗した場合でも、異なる烙印カードによって盤面形成が可能な点が特徴です。
(とはいえ当然、苦しいのは苦しいのですが)
また、デッキ名にもなっているビーステッドギミックにより、単純に置ける妨害のバリエーションが増加します。
総合的に、【烙印デスピア】と比べると、より多面的な盤面形成が可能になりました。
烙印ビーステッドの考え方
サンプルレシピ
マスターデュエル実装予定(と思われる)カードを使って、ごく標準的なレシピ案を作成しました。
このレシピをベースに、回し方の考え方のベースの部分をご紹介できればと思います。
烙印融合を入手する
何はともあれ、まずは烙印融合を入手する必要があります。
入手方法として最もシンプルなのが、アルベル、ないしスプリガンズキットを出力し、直接サーチすることです。
このデッキでは、それに加え「烙印融合を墓地へ落として、烙印断罪の効果でサルベージする」というアプローチをとります。
要するに、烙印融合は、直接サーチするほかに「烙印魔法罠を2枚墓地へ送る」が成立すれば手に入ることになります。
(一応、《悲劇のデスピアン》にも同様のサルベージ効果があることは、覚えておくと役立つかもしれません)
さて、肝心の墓地への落とし方ですが、直接的にその効果を持つのが《黒衣竜アルビオン》と《深淵の獣サロニール》です。
特にアルビオンは、コストで烙印魔法罠を墓地へ送ることができ、発動さえすれば墓地送りを逃すことがなく、手札から発動できればドローもついてくるので損失ナシです。
つまるところこれを両方発動せよ、ということなのですが、単純にこれをやるのはなかなかのハードルです。
そこで、その大きな助けとなるのが、同じく今回新規実装となる《赫焉竜グランギニョル》です。
融合召喚に成功したとき、上記の2体のうち不足のほうを墓地へ送ることができ、コンボの成立を補助してくれます。
グランギニョルは素材である《赫の聖女カルテシア》自身の効果によって融合召喚でき、損失も少ないです。素材が緩いのもいいですね。
もっと言えば、グランギニョルの素材に、黒衣竜かサロニールを巻き込んでしまえば、実質的に烙印融合をサーチしたようなもの、ということです。
このグランギニョル、このデッキの潤滑油であり、スペックが非常に高いです。
覚えておくべき重要な点として、
EXデッキからもカードを墓地へ落とせるので、エンドフェイズに効果を発動するアルバス融合体を直接墓地へ送り込める
相手の展開に合わせてEXデッキからデスピア融合体を無償で呼び出せる
が挙がります。
1枚からできることの選択肢がとんでもなく広く、かつオマケとはいえ妨害にまでなるという念の入れようです。
ついでに話を広げると、EXからアルバス融合体を落とした場合、カルテシアは自身の効果でサルベージすることができ、最終的に、
カルテシア+光闇
→場グランギニョル+手札カルテシア+ギニョルで落とした先で稼げるアド
に化けることになります。
アドバンテージ獲得のタイミングに癖はありますが、融合を成立させるだけでここまでのリソースメイクができるのはなかなか高性能です。
話は逸れましたが、このデッキでは「直接サーチ」「落としてサルベージ」の2方向で烙印融合に触りにいくことができ、烙印融合自体の入手確度が高いです。
また、烙印融合がすでに握れている場合では、追加でほしい烙印カードはいくつかあるため、単純に上振れ盤面を形成できます。
烙印融合を撃つ
無事烙印融合を入手したら、次はこれを発動します。
この烙印融合の撃ち方も、デスピアとは若干異なります。
以下、基本となるパッケージを記載します。
デスピアの場合は、悲劇を素材にして神炎竜ルベリオンを融合し、凶劇をサーチしつつミラジェイドを出力するパターンが王道ですが、
このデッキの場合は、烙印融合によってビーステッドギミックをデッキから引きずり出します。
ポイントは、最初に融合した烙印竜アルビオンを場に残しながら、その効果で神炎竜ルベリオンへ向かうことです。
これにより、深淵の獣ルベリオンの召喚リリースコストを烙印竜アルビオンで賄うことができ、さらに烙印竜アルビオンの墓地効果で烙印魔法罠をエンドフェイズに追加することができます。
これにより、ビーステッドギミックの2種の魔法罠を、一気に調達することができ、バックの体制が一気に厚くなります。
また、もし仮に深淵の獣ルベリオンを初手で握れていた場合、烙印融合によって深淵の獣ルベリオンを落とす必要がなくなるため、別の光属性モンスターをデッキから落とすことができます。
エンドフェイズにサルベージできるカルテシアが筆頭候補です。
まとめると、烙印融合を通すことで、
前:アルバス融合体による妨害
後:永続魔法罠による妨害
という前後に散らした盤面を作る、というのがこのデッキの大まかにやりたいこと、になります。
烙印融合をリカバーする
多少知識がある相手であれば、初手の妨害は間違いなく烙印融合へ撃ってきます。
当然ながら烙印融合は毎回通るようなカードではなく、これに妨害をもらった場合のリカバーを考えておく必要があります。
リカバーの指針は「何とかして烙印融合を介さずにミラジェイドを出す」です。
ゴールから逆算していくと、ミラジェイドを出すには、神炎竜ルベリオンが成立すればOKで、つまりはアルバス+闇の融合ができればOKです。
そしてこれができるカードが《赫の烙印》です。
さらに逆算すると、墓地にアルバスかデスピアを置いて、手札か場にもう片方の素材をそろえておいて、赫の烙印を発動できればOKということになります。
なんだかできそうな感じがしてきましたね。
ここで活躍するのが、アルバス融合体たちの墓地効果です。
・アルビオン:烙印魔法罠をサーチかセット
・バスタード:アルバスをサーチ
・スプリンド:キットをリクルート(=烙印魔法罠をサーチ)
これらを駆使して、上記の状況を作りにいきます。
この動作で特に重要になるのが《烙印の気炎》です。
特に、相方としてドラゴン族を見せることで、烙印竜アルビオンを墓地へ送りつつ、アルバスをサーチできます。
そのままアルビオンで赫の烙印をサーチすれば、あとは発動さえできればミラジェイドまでたどり着くことができます。
もっといえば、アルバス+気炎のセットで、ミラジェイドが出せる、ということでもあります。
烙印カードをサーチできる融合体はアルビオンかスプリンド(キット経由)になりますが、スプリンドは気炎でEXから落とせないため、先に落としておくのはスプリンドがおすすめです。
スプリンド→キット→気炎サーチ→ドラゴンを見せて発動、を目指します。
キットはそのまま神炎竜ルベリオンの融合素材にもなることができ、無駄がないです。
そしてそのスプリンドを墓地へ送る方法が、先ほど紹介したグランギニョルです。
烙印融合がストップした場合に、グランギニョルからスプリンドを落としておくことで、リカバープランへ向かうことができます。
なお、キットのサーチには手札コストが必要ですが、スプリンドを落とすことでカルテシアをサルベージすることができ、実質消費なくプランを進行することができます。
その他構築上のポイント
ベーシックな部分は以上で、あとは応用を利かせながら、様々な展開パターンをアドリブで考えて進めていきます。
最後に、構築上で採用しているカードの一部について、採用意図を説明します。
鉄獣鳥 メルクーリエ:
手札に抱えておくことで妨害のかさましになるほか、ビーステッドなどで除外することで追加リソースを獲得できます。
また、おそらく実装される《撃鉄竜リンドブルム》の素材にもなります。
融合派兵:
主な役割は召喚権を使わずにカルテシアを呼び出すことで、前述の、烙印融合への妨害貫通に大きく寄与します。
また、アルベルNS前に横に並べておくことで、アルベルへの泡影をケアすることができます。
また、アルバスをSSすることもでき、後攻の捲り札としての役割も持たせることができます。
多くのケースでしっかり仕事をしてくれるため、最大枚数の投入としています。
なお、マスターデュエルではURのカードですが、サイバードラゴンのストラクで確定で入手できます。
失烙印:
融合が通ればさらにリソースを獲得できるカードです。
マスターデュエルの場合、烙印融合が無制限、アルベルと烙印開幕も含めて7枚体制と、割とスッと烙印融合が撃てる感じがあり、置いておくとメルクーリエなどを追加する算段が立ちます。
後攻のまくりにおいても優秀で、アルバスの効果に発動無効を当てられないようにして、相手の盤面を崩していくことができます。
おろかな埋葬/封印の黄金櫃:
いずれも2種類以上の役割を持つことができます。
おろかな埋葬は、悲劇を落としてアルベルサーチか、サロニールと黒衣竜を落として烙印墓地送りのかさましか、を選べます。
黒衣竜は墓地でアルバス扱いとなるため、手札からカルテシアを直接SSできるようになったりもします。
黄金櫃は、悲劇かメルクーリエの2択になります。こちらも状況に応じて様々な選択ができ、柔軟性が高いです。
アルベルをサーチする悲劇のデスピアンがいずれにも対応している点がえらいですね。
烙印断罪:
烙印融合を拾う効果に加え、メインの効果自体もなかなか強力で、烙印カードのセット権が余った際には有用な追加妨害手段になります。
よって、サルベージ用とセット用で2枚としています。
手札がよく切れるデッキなので、引いても手札コストにしてしまえばOKで、2回目の烙印融合への布石にもなってくれます。
烙印追放:
対ティアラメンツを意識したチョイスです。
ルルカロス+カレイドハートの盤面を、ドラゴスタぺリアに変えることができます。
ただし、ルルカロスの妨害をもらうため、一度何かに撃たせるか、失烙印をセットで構えておく必要があります。
ティアラメンツ以外でも、エクソシスターなどの光闇が盤面に出るデッキであれば、妨害札として使うことができます。変身にだけ注意ですね。
今後の環境次第での調整枠です。
06/10追記:カレイドハートは融合素材にできない効果外テキストを持っていました。訂正させていただきます!(恥)
ただし、単純にミラジェイドが除去される前に烙印竜アルビオンを落としてこれをセットすれば、即座にミラジェイドを蘇生することができます。
烙印融合を加えてもいいのですが、烙印融合はいまのレギュレーションだと割とじゃぶじゃぶ手に入る(一度撃っていれば断罪さえ落とせばおかわりできる)ので、烙印融合とダブルで運用してさらに強固で粘り強い盤面を形成できそうです。
おわりに
具体的な展開例については、下記の記事へさらにまとめていますので、より様々な情報が欲しい場合は、ぜひご参照ください!
特にリカバーの動きが難解で、一定の練習を必要とするデッキですが、その分しっかり扱いきれた時の快感がクセになります。
対ティアラメンツ兵器として期待がかかっているいま、ぜひ【烙印ビーステッド】に触ってみてください!
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