OpenAIのサム・アルトマンが解任され、従業員が取締役連中に猛反発して「引き戻せ」だの、マイクロソフトが「サム・アルトマンはうちにくるよ!」って発言するだの、界隈では、もうワイワイ騒いで、本当の情報も推測の情報も噂も入り込んで、「生成AIでフェイクが増える」とかいう以上に、人間のフェイク創造性の方がはるかに上だよなぁって思っている足立明穂ですw
今回は、そんな話ではなく、ChatGPTを使っている人たちで、「どう使っていいかわからない」、「なんか使いにくい」、「質問や指示がよくわからない」という声を聴きくのですが、それがなぜなのかって話です。
先に結論を書くと、「語用論」の話じゃないか??って思ったのですが、そもそも「語用論」ってなんのことかよくわからないし、そこを調べてみると、生成AIが越えられない壁の一つではないかというなかなか深い問題にに思えてきました。最後まで読んでみてくださいね。
(って、相変わらず、ChatGPTとの対話が多い記事だけどw)
「語用論」って何?
御用ではありません。「語用論」です。誤用でもないですよ!w
下記の東大教授 広瀬友紀先生と、茂木健一郎氏との話を聞いて、なるほど!って思ったところです。
このサムネイルにも表示されているように
小学生の回答として、この手の内容がSNSなどで踊っています。
しかし、これは、出題者の意図としては、『いいなと思った点を答えてね』であって、Yes/Noの問題ではありません。
大人の世界では、相手の意図を汲む、忖度するといったことが重要視され、表面的な意味だけで受け取ってはならないところがあります。
「検討させていただきます」 ← 『ごめん。無理。』
「なかなかユニークなご提案ですねぇ」 ← 『突飛すぎて、受け入れられないよ・・・』
「元気なお子さんですねぇ」 ← 『うるさいんだよ!』
あ、京都を揶揄してるわけではありません(^^;
ちなみに、私自身、京都の山奥(京都市内ではなく、隣が兵庫県w)出身なので、まあ、いろいろありますわw
話を戻して、語用論では、言葉の表面的な意味ではなく、そこに込められた意図をどのように読み解くのかということの難しさや、そこでの直接的な感情のぶつかり合いを避けようとするといったことがあるのを研究しています。
ただ、先の子供の「ありました」という回答は、理論的には間違った回答ではありません。
「ありましたか?」という問いなので、「ありました」で何も間違いはありません。
実は、先の動画の広瀬先生も、子供のころは、「ありました」と回答する子供だったそうで、大人になっても、なかなか抜け出てないそうです(笑)。
言葉を論理的にとらえるチャットGPT
分かってきたかと思いますが、ChatGPTは、言葉の意味など何もわかっていないので、表面的な解析しかできません。
つまり、論理的に考えて、質問に答えている小学生のような回答になってしまうのです。
そんなところをChatGPT本人(?)とやりとりしてみました。
語用論って知ってますか?
これは、日本語特有なのでしょうか? それとも他の国でもあるのでしょうか?
では、日本語、英語、中国語、韓国語での、事例を教えてください。
具体的な文言で事例をしめしてくれませんか
なんか、最初の「私はコーヒーを飲む。」の事例は、微妙な気がしますがw
まあ、でも、他国も含めて、いろいろと「裏読み」するというのは必要ということであり、それがコミュニケーションの重要なことですよね。
最初の小学生の回答は、どこが語用論として考えるテーマになるのか?
では、最初の小学生の回答に立ち戻って、きいてみましょう。
小学生が、「この作品で感動した点はありましたか?」という問いに、「ありました」と回答したことが取り上げられている事例があるようですが、これは、どこが語用論の対象になるのでしょうか?
なかなか的確な分析です。では、これを小学生が、出題者の意図を理解して回答できるようにするにはどうすればいいのでしょうか?
このような小学生に、出題者の意図を理解するように指導するには、どうすればいいでしょうか?
この回答、よくよく見ると、ChatGPTのプロンプトを作るときの考え方と似てませんか?
具体的に、どう答えてほしいのかも想定して、言葉にするのは、ほんとプロンプトエンジニアリングの基本です。
で、表面的なところだけでは、回答として間違ってはいません。その辺を突っ込んでみますw
しかし、一方で、ロジカルに考えると、間違っている回答をしているとも思えません。いかがですか?
では、出題者である大人は、どんな質問文にすべきでしたか?
少し意地悪な質問をしてみましょうw
しかし、それらの質問だと、「感動している点を見つけ出さないといけない」ということが前提になってませんか?
うーん・・・ 「この作品についてどう思いましたか?」とか「この作品を読んで、あなたは何を感じましたか?」といった質問は、かなり抽象的な質問であり、小学生に回答させるには難しいと思いますが、いかがでしょうか?
今回の回答、かなり深い回答です。
多くの教職員が悩んでいるところだと思うのですが、子供たちに何を教えればいいのか、どんなスキルを身に付けることが、これからの社会で役立つのかといったことのヒントになると思います。
語用論と文化人類学
言葉をどのように使うのか、その裏にある意図を理解するには、生活文化や伝統などが関係しています。
なんとなく文化人類学と似ているように思うので、その辺をきいてみましょう。
語用論の話に戻りますが、国による、いや、言語による違いがあるので、ここを理解しておくことが、国際社会では重要になりそうですね
文化人類学と似ているような点が多いですね。
語用論と文化人類学は、アプローチの違いだけでなく、それぞれの学問における前提条件、焦点、使用される概念や理論のフレームワークにおいても異なります。
やはり、人類は集団になり文化や伝統を生み出したからこそ、それぞれの文化によって言葉の使い方が違ってくるのですよね。
生成AIは、語用論は通じない?
あちこち寄り道しながら、やっと本題ですw
というか、こうやって寄り道することで、ChatGPTの膨大な学習量の中から、関連するものに絞り込んでいる作業でもあるのです。
この辺の感覚が分かってくると、ChatGPT使いとして、楽しくなってきますw
少し話は変わりますが、語用論は、なんとなく、生成AIと人間の関係にも似ているような気がします。人間は、さまざまな隠喩や皮肉、冠絶的な表現などを用いていますが、生成AIは表面上の文字として計算するので、なかなかそこに隠された意図までは解釈しきれないように感じています。
では、それらを考慮して、人間が生成AIを使う上での注意点を10項目、あげてください。大人だけでなく、中高生にも理解できるような文章でお願いします。
おっと、なんか、これまでの話と違って、あまりにも一般的な回答をしてきました! これは、見逃せません!www
あれ? それは、一般的な注意事項ですよね? これまでの語用論との話がどこに反映されていますか?
おっ! さらっと修正してきました。わかってないわけではないようです。ここは突っ込みどころですよ!w
さっそく、私とあなたの間で、語用論的ミスコミュニケーションが起きましたね(笑)。今回は、あなたは、どのような語用論的観点からのミスコミュニケーションを起こしたのでしょうか? また、私は、どのようにお伝えすべきだったでしょうか? 今後の快適な関係性を築くためにも、教えてください!
なんか、いろいろ言い訳してますが、私の質問は、「それらを考慮して」ということを書いています。これを無視したのかどうか、非常に気になるところです!w
確認してみましょう!
しつこいようですが、私の質問は、「では、それらを考慮して、人間が生成AIを使う上での注意点を10項目、あげてください。」でした。よくわからないのは、「それらを考慮して」と記載している点を、どのように解釈しましたか? 参考までに教えてください。決して責めているわけではなく、こちらの曖昧な表現をなくしていきたいので、教えてほしいのです。
ありゃ・・・・ 機嫌悪くなって逃げられた・・・www
P.S.
この時、世界規模でログインできなくなってました。私が原因?wwww