【AD's PICK UP ARTIST】Vol.1 (sic)boy

こんにちは。AD見習いです。
音楽好きの一員として、せっかくですので個人的に気になるアーティストを紹介する記事でも始めようと思い、新コーナー「AD's PICK UP ARTIST」を初めて見ることにしました。基本的には不定期で邦楽・洋楽のニューカマーから有名どころまで"今(というより記事の執筆当時に)気になる"アーティストを自分なりの目線で紹介していければと思います。
それでは、本題に入りましょう。第1回目に紹介するのは、今日本で一番注目を集めると言っても過言ではないラッパー・(sic)boyです。

(sic)boyとは?

まずは簡単な説明から入りましょう。(sic)boyとは、1998年10月27日生まれ、東京出身のラッパーです。経歴については他の多くの記事にて紹介されているので、ここでは特段紹介しないことにします。そんな彼ですが、明らかに他のラッパーとは一線を画する部分があります。それが「L'Arc~en~Cielをはじめとしたミクスチャー・ロックおよびオルタナティヴ・ロックの影響を色濃く受けた存在である」ということです。以下では(sic)boyを形作る特徴について述べていきましょう。

1. メイクの重要性

(sic)boyを形作る特徴の1つに、今の日本のラッパーとしては異色のV系のルックスがあります。小学生時代にL'Arc~en~Cielに興味を持ち、中学生時代にメイクに興味を示すようになると、高校時代にはついに化粧をして通い始めました。これには作家の樋口恭介氏もこんなコメントを残しています。

また、(sic)boy自身もインタビューにて

「メイクやネイルに興味を持ったのは中学生の時で、高校生の頃には毎日メイクをするようになりました。学校の友だちにメイクする人はいなかったので、独学で覚えました。いまだに全部自分でやっています。(以下略)」(ロックとヒップホップの融合──“ルーツはHyde”のラッパー(sic)boyに迫る:https://www.gqjapan.jp/culture/article/20201027-sic-boy-interview)

と答えています。(sic)boyにとってメイクという要素が何年にもわたって重要なものであることはまず間違いないでしょう。そして、これもまたL'Arc~en~Cielの影響によります。

2. ロックキッズの一面

先程から述べているように、(sic)boyとL'Arc~en~Cielは切っても切り離せない関係にあります。一般にはラッパーと紹介される(sic)boyですが、本人は過去にインタビューで

「一応ラッパーとして認識されてはいるんですけど。僕自身はロックのアーティストとしてやっている気持ちですね。ラッパーだとは思ったことなくて、マインドはロックです。」(退屈を切り裂く音楽を。(sic)boyが生み出すオルタナティヴロックとラップの融合:https://big-up.style/zine/article/interview/20190809-1779?doing_wp_cron=1629171433.4862329959869384765625)

と答えています。そんな(sic)boyはL'Arc~en~Cielの他にもMarilyn MansonやSum 41、Nirvanaなどのミクスチャー・ロックの影響を公言しています。また、多くのリスナーが(sic)boyについて呟いている内容として「ワンオクのTakaみたい」という共通認識があるようです。確かに(sic)boyの独特な声質はONE OK ROCK・TakaやMY FIRST STORY・Hiro、最近で言うと優里さんに通じる部分がなくはないようにも思えます(個人的には当初そこまででもないと感じたような…w)。
これからも分かる通り、(sic)boy独自のエモーショナルなトラックにはロックサウンドの影響が色濃く反映されていると言ってよいでしょう。

3. SoundCloud上での注目から業界内最注目の存在へ

(sic)boyは高校の同級生で「フリースタイルダンジョン」などへの出演で有名なSalvador Maniに触発され、SoundCloud上にオリジナル音源をアップロードしていました。当時はSid the Lynch名義での活動であり、たちまち注目度が増していき、業界内では著名人となっていきました。2019年8月に現名義へ改名し、釈迦坊主プロデュース楽曲「Hype's」を発表し、本格的にミュージシャンとしてのキャリアを積み始めます。そんな(sic)boyに目を付けたのが、トラックメーカー・KMです。2020年より2人はコラボ曲を発表するようになり、2020年には2枚のコラボアルバム「(sic)'s sense」「CHAOS TAPE」を発表しました。そして2021年には「RADAR: Early Noise 2021」(Spotify)に選出され、幅広く音楽関係者の中でも名が知られるようになりました。2021年8月現在ではSpotify上でのリスナー総数が40万人を超えており、確実にブレイクに近づいています。

4. オススメ曲3選

以下では、個人的にオススメな(sic)boyの曲を3曲選曲しました。

①Heaven's Drive feat. vividboooy

2020年7月にリリースされたナンバーです。おそらくSpotify FreeユーザーならEarly NoiseのCMでこの曲を聴いたことがあるという方も多いでしょう。こちらはKMとのコラボ曲の第3弾となりますが、サブスク上で大きな注目を受け、(sic)boyの知名度向上に大きく寄与したナンバーです。

②Ghost of You

2020年9月に公開されたナンバーです。(sic)boyの楽曲の中でも特にロック色が強いナンバーの1つであり、ONE OK ROCKの楽曲と似たコード進行である故「ワンオク好きなら(sic)boyもハマりそう」というリスナーの意見も頷けます。

③Last Dance feat. Wes Period

2021年8月にリリースされたスローなナンバーです。アコースティックギターをベースとした除湿系サウンドにKMのトラックのエモさが際立つナンバーです。サビの「渋谷で酒飲みたい」のフレーズも印象的ですね。
ちなみに、過去に(sic)boyとKMがゲストとして出演した「TCY Radio」(block.fm)を手掛けるDJ・TJO氏はこの曲について

とコメントを寄せています。

5. (sic)boyは間違いなく今後要注目の存在

ここまで(sic)boyについて簡単に紹介してきました。特に「Last Dance」はTOKIO HOT 100(J-WAVE)の8月15日付チャートで94位に初登場し、いよいよ大手ラジオ局においてもオンエア回数が増えることが予想されます。もうすでにブレイクしているとみるか、まだまだこれからと見るかは皆さん次第ですが、今後の日本の音楽シーンにおいて重要人物となることは間違いなさそうです。

以上第1回の【AD's PICK UP ARTIST】でした。今後も不定期で更新していこうと思いますので、よろしくお願いします。

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