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既成戯曲の演出シリーズとは

京都・四条烏丸に在するアートコミュニティスペース「KAIKA」で、2020年のオープン以来、新しい創作の機会として、本気の試演会「gate」を開催してきました。2018〜2019年度は、大石達起が「既成戯曲の演出」をテーマに掲げて、gateディレクターを担当しました。
その発展版として、2021年度から、「既成戯曲の演出シリーズ」の上演を開始。vol.1は、大石D自身が演出を担当して、『アルカディア』(原作:トム・ストッパード)を上演しました。今回はその第二弾となります。
KAIKA webサイト:http://www.ftas.info/kaika/

IN SITU×KAIKA 既成戯曲の演出シリーズvol.1 『アルカディア』
(演出:大石達起 写真:北川啓太)

アルゼンチンの演出家エミリオ・ガルシア・ウェービ氏は「古典戯曲に描かれているのは、人類史の中で未だ解決していない課題である」と言っています。氏の言葉の通り、戯曲には、当時の文化や価値観、人間関係が描かれると共に、当時の劇作家が提起したかった問題についても鋭く描かれています。

このシリーズでは、古典戯曲、特に海外の戯曲のなかで、これまであまり日本での上演機会がなかった作品を取り上げ、上演していきます。戯曲が書かれた当時の文化・価値観などに触れて、現代の自分たちの生活や時代を考察することにつなげたいと考えています。

vol.2 『特急寝台列車ハヤワサ号』

第二弾は、ソーントン・ワイルダーの『特急寝台列車ハヤワサ号』に取り組みます。演出は、山口浩章さん(このしたやみ/劇団飛び道具)にお願いしました。

作品紹介

12月21日、寝台列車に乗ってニューヨークからシカゴに向かう、下段寝台と客室の人々。人々は、孫にクリスマスプレゼントを届ける途中であったり、浮気に向かう途中であったり、下の寝台にズボンを落としたり、している。
彼らが気づかない夜の間に列車を取り巻いているのは、列車は人口821人の街、鉄橋建設中に事故死した亡霊、マイナス9℃の気温、哲学者の時刻や歌う太陽系、などなど・・・。そして客室では結婚したばかりの若い妻が病気で死に、大天使とともに天に召された。
朝、列車はいつものようにシカゴに到着する。夜の出来事は当事者以外誰も知らない。

山口浩章プロフィール

劇団このしたやみ代表・演出家。
立命館大学在学中に学生劇団西一風で演劇を始める。卒業後、劇団飛び道具の旗揚げに参加。2005年より演出家としての活動を専門にし、2007年『このしたやみ』を結成。2009年より大阪大学大学院にて演劇学を専攻、2010年修士号を取得。
演出家として2011年の利賀演劇人コンクールにて優秀賞を受賞、2013年よりロシア、サンクトペテルブルク国立舞台芸術アカデミーのマギーストラトゥーラの一期生として留学、2015年学位を取得し帰国。
俳優の身体と劇の構造に深く関係する空間造形により、言葉に出来ない関係性や感覚を具体化する手法で、その作品は韓国、ロシア、ポーランドで上演されるなど国内外で高く評価されている。


●『特急寝台列車ハヤワサ号』出演者募集中です。

本日7月24日(日)23:59〆切。たくさんの演劇を志す方々との出会いを待っています。
https://note.com/acs_kaika/n/nfe5affdafec3

●ギフトチケット先行販売中です。

現在、お得な価格で先行販売を受け付け中。
①通常3,500円のギフトチケットが2,000円
②差額が若者への間接的なギフトに。サポートギフトチケット3,000円

https://note.com/acs_kaika/n/n3fcfdc8b68ed


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