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子宮頸がんワクチンを打とう!検診に行こう!in Malaysia

マレーシアで子宮頚がんと乳がんの啓発イベントに参加してきました。

これがすごく良くて学ぶ点もたくさんあったのですが、私の語彙力ではみなさんにそれを伝えられる自信がありません笑。

なので、とりあえず写真をご覧下さい。

どうでした?超良くないですか?(やはり語彙力不足)。

これはPink and Teal marathon という乳がんと子宮頸がん啓発イベントです。
「Pink」はお馴染みの、乳がんのピンクリボン。
そして「Teal」は聞いたことがあまり無いと思いますが、子宮頚がんのリボンの色、ティール(エメラルドに近い色)です。なのでイベントの配色はこの二色が基本。

マレーシアのサラワク州(ボルネオ島の西側)で開催されたもので、Abby Jさんという婦人科医の方が仲間と主催しています(この方のインスタも面白いのでおススメ)。 婦人科医が中心ということもあり、どちらかといえば乳がんよりも子宮頚がんに力を入れているようでした。

もともとこのマラソンの存在は全く知らなかったのですが、美食の街クチン(サラワク州の州都)へ夏に訪れた際、ショッピングモールでたまたまこのマラソンイベントのPRブースを見つけ、勢いで申し込んでしまいました。

かわいい装飾、チュチュを履いてのマラソン、素敵なデザインのメダル。
日本では見た事の無い啓発イベントのスタイルに興味をひかれました。

マラソンイベント前日にregistrationです。
ブースにいくとスタッフの方が「写真撮るよ!」「ポーズとって!」という感じで盛り上げてくれます。言われるがままに家族全員、子ども二人、夫婦、一人ずつ、と何パターンも写真を撮ってくれます。マラソン前からテンション上がる!

そして当日。午前6時に会場へ。
到着したらすぐに地元のタレント(?)みたいな方が「いくぜー!」みたいな感じで盛り上げ、開会式はスタート。そしてみんなで準備体操となったのですが、ノリの良い音楽に合わせてのズンバがスタート。
日の出前からみなさん元気です。

ついにマラソンスタート。
美しい風景の中、走るというよりかみんな散歩してる感じ。
私達が参加したのは5kmの部。ガチ勢はハーフに出ているようでした。

(仮装の人も多い)

途中の分岐ポイントにはヒトパピローマウィルスについてのパネルも。
これもステキな作りでしたが、みなさん疲れてるのか誰も読んでないっぽい。笑

ゴールするとこんなメダルがもらえます。オシャレ!

(tシャツの缶バッジはこのマラソン用に作ってみました)

ゴール付近には子宮頚がんについて説明してるパネルや、がん検診で使う用具の実物を触れる展示も。

この子宮の病気モデルは分かりやすい。

日本と同じように、ここサラワク州でも子宮頚がんワクチン接種とがん検診がまだまだ広まっていないようでした。

「がんの啓発」って真面目なイベントが多く、敷居が高いイメージがつきまといます。真正面から子宮頚がんワクチン接種そしてがん検診の大切さを訴えても、もともと興味のある人にしか響きません。
特に子宮頚がんは若い女性に多いがん。
「がんは年を取ってからかかる」というイメージが強いため、普通に啓発イベントをやっても広まりずらいと思うのです。

さて、一体何歳から子宮頚がんの予防、早期発見に取り組む必要があるのでしょうか。

子宮頚がんワクチンは小学6年生から高校1年生であれば公費で接種することができます。なので子宮頚がんの予防はこの年齢からスタートです。

また、ワクチンは本来3回打つのですが、高校1年生の11月は全てを公費で打つラストチャンス。(詳しくはBuzz Feedの記事をご参照下さい。分かりやすくまとまってます)

副作用について確かな根拠が無いにも関わらず心配され、なかなか広まらない子宮頚がんワクチンですが、その安全性と有効性は保証されています。
(参考サイトはこちら)。

子宮頚がんを引き起こすウィルス、ヒトパピローマウィルス(HPV)は様々な種類があるのですが、日本で現在承認されているのは、その上位2つへのもの(2価ワクチン)と4つのもの(4価ワクチン)。
実は海外では更に広い範囲をカバーする9価のワクチンが使用されています。この9価ワクチンが早く日本でも承認されて欲しいです。

子宮頚がんのがん検診は20歳からのスタートです。これもあまり知られてません。
忙しいことも理由かもしれませんが、20代の受診率はたったの約20%です。

子宮頚がんワクチンは誤った情報が広まっているし、がん検診はイマイチ若い世代が興味を持っていません。
正しい情報を単純に流すだけでは伝わらない、伝える方法をもっと工夫しないといけないな、とマレーシアで考えたのでした。

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妻・夫。二人とも医師。子どもに必要な性の知識を楽しく・ポップで・まじめなコンテンツにしてお届けします。 https://acrosstone.jimdofree.com https://www.facebook.com/acrosstone インスタグラム:@acrosstone