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焼津水産化学工業株式会社の意見に対するナナホシマネジメントの見解

皆様
こんばんは。
前回まで「ナナホシマネジメントの視点」と題し、焼津水産化学工業株式会社(以降焼津水産化学工業と表記)への提案内容から、「どのような点を問題視をして焼津水産化学工業を投資をしたのか」について、簡単にまとめました。

まだご覧になられていない方は、以下に対象のNoteリンクを記載しておきますので、是非是非ご覧いただければ幸いです。

前回のNoteでも補足②として記載しましたが、ナナホシマネジメントの株主提案に対し、焼津水産化学工業は「反対する」旨の意見を開示しておりました。

その反対意見に対し、本日6月1日にナナホシマネジメントより「弊社株主提案に対する貴社の反対意見について」というリリースが発表されました。

今回はその内容について簡単に触れていきたいと思います。


■ナナホシマネジメント公表の「弊社株主提案に対する貴社の反対意見について」

①DOE10%配当に対する貴社反対意見について

(焼津水産化学工業の考え)
・(ナナホシマネジメントの)株主提案は、本中期経営計画に掲げる「将来の成長に繋げるための成長投資等に向けた手元資金確保の必要性」を考慮していない短期的な視点に基づくものであり、当社の企業価値・株主共同の利益には繋がらないものであると考えています。

(ナナホシマネジメントの考え)
・焼津水産化学工業の考えは、過去から累積した期間利益や株式市場から調達した資金(=自己資本)が原資の手元資金を、”将来の投資に向けて保有し続けなければならない”という思い込みが反映されたものです。

・資本コストの観点からすると、企業価値・株主価値向上のために有効な財務戦略は以下2点と考えています。

1.現在の余剰手元資金を株主に還元すること
2.投資資金が必要となるタイミングで有利子負債を原資として資金調達すること

②弊社代表取締役の派遣に対する貴社反対意見について

・ナナホシマネジメントは「候補者は弊社がキャンペーンサイトで提示している施策等を推進することで、貴社の株主価値向上に貢献していくという考えを持っている」と主張しています。

・また、「当該株主提案に反対されるなら、貴社は、弊社がキャンペーンサイトで提示している施策よりも、貴社が考える PBR1倍以上を達成するための具体的な施策の方が優れていることについて、判断できる理由を示すべき」とも主張しています。

③剰余金処分の取締役会授権の定款条項削除に対する貴社反対意見について

・ナナホシマネジメントは、「株主提案書において、取締役会のみが剰余金処分を決定するようになった後、貴社の株主の利益(=TSR)が TOPIX に対して大幅に劣後したことを指摘したが、取締役会において機動的かつ 柔軟に判断することを可能にすることが(略)株主の皆様の利益に資するなどという一方的 な思い込みを反対理由に記載すべきではない」と主張しています。

④ネットゼロ移行計画に対する貴社反対意見について

・ナナホシマネジメントは、焼津水産化学工業が気候変動対策は重要であると認識しているものの、定款に記載することを問題視して反対されているのだと推察をしています。

・ナナホシマネジメントとしても「気候変動の移行リスク について株主総会において議論することが目的なので、それを是非実行していただきたい」と主張しています。

⑤買収防衛策廃止に対する貴社反対意見について

・ナナホシマネジメントは、「焼津水産化学工業の経営陣が買収提案を受ける場合に、株主に向けて新たな提案を行うというお考えのようなので、もったいぶらずに今すぐに、 PBR1倍達成のための施策を株式市場に向けて提案し、株主価値を向上させていただきたい」と主張しております。

詳細は以下の関連資料に記載がございますので、そちらをご確認下さい。

【関連資料】
弊社株主提案に対する貴社の反対意見についてのお知らせ

今回は焼津水産化学工業の反対意見に対するナナホシマネジメントの考えについてまとめました。

他の株主・投資家にも分かるように、投資先企業へのアクションをHPに公表しているスタイルは、ナナホシマネジメントの代表の松橋氏が元ストラテジックキャピタルの方というのもあり、ストラテジックキャピタルに手法が似ていると感じました。

この記事が皆様のお役に立てたら幸いです。

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