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女性特有の内臓との付き合いについて⑤

5年入れておけると聞いたミレーナを1年半で抜き取ったあと、生理はどうなったか、というと、一言でいうと血祭りでした。
ミレーナ挿入中も「普通程度」の規則性のない出血はあったのだけど(だから「効果なし」と判断され抜いたのだけど)、抜いてしまうとこれがアタシの本領発揮とばかりに大量の血液を排出する我が子宮よ。お前はなんのためにそんなに。かわいそうにね。なにも役に立ててあげられなくて、その能力を発揮させてあげられなくて。ごめんよアタシの子宮。

その出血量は猛烈で、スーパープラスのタンポンは30分程度で満タンになって大サイズのナプキンに到達、ブクブクと泡立つ噴出感覚で限界を感じトイレに行ってすべてを取り替えるのが1時間後、という感じ。
タンポンを抜いて取り替えるタイミングでダバダバとブルーベリージャムがひと瓶くらい便器の水たまりに落ちるので正確な出血量は計り知れないんだけど、そういうのが丸1日くらい続きます。
いわゆるレバー状の血塊が出るのだけど、色は鮮血。ミレーナを入れていたときのような差し込む痛みではないけど痛みもあるのでアセトアミノフェンも最短時間6時間の経過をまって連続補給。

その後、タンポンを手放せるまで1週間。タンポンなしでもいけるけど、大きめナプキンを手放せないのがさらに1週間。夜は油断できないので夜用と吸収力あるショーツを合わせる。それでもたまにはみだしてしまう。

こんな状態でもなんとか生活できていたのは、ほぼフルリモートな職場環境のおかげ。通勤して出社して会社での勤務だったら、たぶん出社を断念したと思う。出社を見送りたくなるほどのトイレ通いはせいぜい2日くらいだけど、2週間の間頻繁にトイレにいくのも会社では辛かったと思う。

そんな2週間の出血期を終えて、やっと日常が戻ったとおもったら2週間後にまた次の期間が始まる。月の半分が血祭りで、その時期受けた人間ドックでは貧血気味の所見もありました。
こんな周期が3回繰り返された頃、これはどうにか改善する手はないものか、と、また相談の受診をしました。

「ミレーナ抜きの生理期間はきびしすぎる。もういい加減どうにかならないものか。いつくるともしれぬ閉経まで毎月これでは身が持たぬ」

私の訴えに、主治医の婦人科医が提示したのは次の3択。
1:レルミナ処方。医師的にはイチオシ。ワタシ的には却下。
2:ジエノゲスト処方。中身はミレーナと同じものを経口で1日2回。
  成分と効果はミレーナと同じなので、なんでミレーナ抜いちゃったの、という疑問も。
3:切除も視野に総合病院への紹介状。

1が出血を止める点において効果あるのは実体験でわかっていたけど、ミレーナの準備期間中に飲んだレルミナが本当に辛かったので、できれば避けたいきもち。費用もお高めの1万程度/月額。
しかもレルミナは最大6ヶ月までの処方とされており、6ヶ月後、もしまだ閉経が来ていなければ振り出しに戻ることになる。その時同じ血祭りが来るかどうかもわからないにしろ、6ヶ月は効果を期待するにはあまりに短い気がしたし、あの更年期症状を耐えるには長すぎる気がしたし、その効果期間と副作用を合わせての毎月1万は高すぎる気がしました。

3については、年齢を考えても「それもアリ」と考えていたし、提案されれば検討することはやぶさかではなかったものの、主治医も何度目かの相談が続くまで候補に挙げませんでした。また、自分から「もう切り取ってしまうのはどうでしょう?」と聞くこともできなかった。切除以外の有効な方法があるのかも、という期待もあったからかな。
私の場合、そのクリニックの内診エコーで確認できる筋腫はそれほど大きくはなく1.3センチ程度。サイズ的に積極的に提案するまでもないという判断だったのかもしれず、10年前に切除した卵巣嚢腫の病歴を考えて提案できなかったのかもしれず、そのへんの真意はわからないけれど、何度か相談に通っているうちに「こうなってくると、もはやそういう手段も視野に入れてもいいかも」と提案されてから、私もその選択肢を真面目に考えるようになりました。

「それもアリ」と考えてはいたものの即断もできず、自分の気持ちと加入中の医療保険の確認の時間を稼ぐため、ジエノゲストを処方してもらいつつ、次の生理期間がどうなるか様子を見ることに。
そしてジエノゲストがミレーナ同様やはり期待通りの働きをしないことを確認して、切除を視野に入れた紹介状を書いてもらったのでした。

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