日本を変える「地方創生」
こんにちは!
今回のテーマは「地方創生をめぐる現状と課題について」です。
正直、”地方創生”という言葉を聞いても
説明しろって言われたら・・・、無理でした。
そこで、地方創生の現状と課題について学ぶと
同時に、日本人としてどう向き合っていくべきか
考えてみます。
1.「地方創生」とは?
少子高齢化の進展に的確に対応し、人口の減少に歯止めをかけるとともに、東京圏への人口の過度の集中を是正し、それぞれの地域で住みよい環境を確保して、将来にわたって活力ある日本社会を維持していくために、まち・ひと・しごと創生に関する施策(財務局公式HPより)
つまり、東京一極集中を是正し、地方の人口減少に
歯止めをかけ、日本全体の活力をあげることを
目的とした一連の政策のことを地方創生と呼びます。
第二次安倍内閣により、地方創生の司令塔となる
「まち・ひと・しごと創生本部」が設置され、
「まち・ひと・しごと創生法」が施行されました。
地方創生の基本的な考え方は、
「まち・ひと・しごとの創生と好循環の確立」です。
「しごと」が「ひと」を呼び、「ひと」が「しごと」を呼び込む好循環を確率する
とともに、その好循環を支える「まち」に活力を取り戻す。(財務局公式HPより)
①しごとの創生:若い世代が安心して働ける「相応の賃金、安定した雇用形態、やりがいのあるしごと」という「雇用の質」を重視した取り組みが必要。
②ひとの創生:地方への新しい人の流れをつくるため、若者の地方での就労を促すとともに、地方への移住・定着を促進する。安心して結婚・出産・子育てができるよう、切れ目ない支援を実現する。
③まちの創生:地方で安心して暮らせるよう、中山間地域等、地方都市、大都市圏等の各地域の特性に即して課題を解決する。
”しごと”と”ひと”の好循環、それを支える”まち”を
活性化させることが地方創生の基本的な考え方です。
この基本的な考え方の上に掲げる長期ビジョンは、
「人口減少問題の克服」と「成長力の確保」です。
そのための基本目標は大きく下記の4つに分けられます。
①地方における安定した雇用を創出する
②地方への新しいひとの流れをつくる
③若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる
④時代にあった地域をつくり、安心なくらしを守るとともに、地域と地域を連携する
2.地方創生の現状と課題
そんな地方創生と切り離せないのが東京一極集中と地方の人口減少。
ここで、この2つの課題について詳しく話を進めます。
皆さんご存知の通り、日本は少子高齢化が進展
しており、日本の出生数・出生率は1970年代半ば
から長期的に減少傾向にあります。
また、地域によって人口の「減少段階」は大きく異なります。
東京などの三大都市圏は「第一段階」であるのに
対し、地方はすでに「第二・三段階」まで進んでいます。
地方の人口が減少傾向にある原因が、大都市への人口移動です。
東京への人口移動は年々増加していて、
東京一極集中が深刻化していることが見てとれます。
三大都市圏に含まれる大阪・名古屋と比較しても
圧倒的に東京への人口移動が多いのです。
そして、東京一極集中が進むと同時に地方の人口減少が進行します。
特に、若い世代を中心に人口が大都市へと流れている現状があります。
「大学進学」や「大学卒業後に就職」する際、
大都市圏へと人が集中し、地方から若者が減少することで、
地方の高齢化へと繋がってしまいます。
では、なぜ東京一極集中や地方の人口減少が進むと問題になるのでしょうか。
理由は、東京は47都道府県の中でも
出生率が最も低く、少子高齢化を悪化させてしまうからです。
東京に人口が集中することで、人口減少に直結しているのです。
逆に言うと、地方へ人口が流れていくことで少子化対策にも繋がるのです。
3.地方創生を支える3つの矢
これらの課題を解決していくための地方創生の
取り組みを「三本の矢」と呼びます。
三本の矢とは、①情報支援の矢、②人材支援の矢、
③財政支援の矢の3つを指します。
1つ目の情報支援では、RESAS(地域経済分析システム)を活用します。
RESASとは、地域経済に関する様々なデータを地図や
グラフ等でわかりやすく「見える化」しているシステムで、
各地域が強み・弱みや課題を分析・解決ことを後押しするツールです。
2つ目の人材支援では、小規模な市町村に国家公務員や大学研究者、民間人材を派遣する地方創生人材支援制度や、地方創生人材育成のための地方創生カレッジ、プロフェッショナル人材の地方還流を実現するプロフェッショナル人材事業などの取り組みが行われています。
3つ目の財政支援では、地方創生推進交付金や企業版ふるさと納税など
財政面でさまざまな支援を行うことで地方産業を支えています。
4.わたしたちができること
これまであげてきた「地方創生」は政府が行う取り組みでしたが、
これからも日本で生活していくからには他人事にはできません。
私たち一人一人が日本の抱える課題と向き合わなければいけないのです。
私は正直なところ人口減少を実感したことがありませんでした。
しかし、今回「地方創生」の現状と課題について学んだことで
この問題について当事者意識を持つことができました。
規模が大きいからこそ見逃しがちな社会問題。
これから社会人になる身として、社会問題に対して当事者意識を持ち、
自分自身が何ができるかを考えなければいけないと実感しました。
また、考えるだけでなく一番大切なのは実行に移すことなので
今までのように見て見ぬ振りをせず、地方創生のみならず、
周りに潜むさまざまな社会課題と向き合いコミットしていこうと思います。