見出し画像

夢のキッチン・その2

 前回から、私のこれまでの体験を交えつつ、私にとって夢のキッチンとは何かについて話題を続けています。

私のキッチン

 トップに掲げた写真は、現在私のキッチンに置いているお玉類の置き場です。このほかに、味噌漉しと、お玉3つが入りきらず、冷蔵庫にマグネットで引っ掛けてあります。

 今のキッチンは、小さな独立型です。壁際にコンロ置き場があって、2口のガステーブルを置いています。コンロの下に、すぐ使う油、醤油などの大型の調味料や、干しシイタケなどのかさばる乾物類、インスタントラーメンが入っています。隣に作業台で洗い桶が半分占領しています。一応対面式なので、ちょっとしたもの置き場があり、そこに食器を並べて、料理を出します。シンク。奥のスペースに、スポンジや普段使う洗剤を置いています。あと、三角コーナーも私はシンクの上に置いています。ドラッグストアなどでもらう小さめのポリ袋をセットして、広告紙を敷き、生ごみを入れます。毎日それを縛ってゴミ箱へ。これでキッチンセットは終わりで、左側に3ドアの冷蔵庫があります。このシンク側の壁面に、お玉はぶら下がっています。

 冷蔵庫の真後ろに4段のスチールラックをセットし、1番下はゴミ箱二つ(生ごみ用、資源ごみ用)、2番目にトマト缶や使えるビン、麦茶やだし汁をストックする容器など、3番目に浄水器のカートリッジのストックや素麺など、一番上は、買い物袋や鍋などの一次置き場として使っています。

 隣に結婚当初に買った4段のボックス棚があり、1番下はジャガイモやタマネギなど「風通しがよい冷暗所」に置くべき野菜類を入れ、2番目はゴミを入れるためのスーパーのポリ袋類、3番目に調味料や酒のストック、一番上に炊飯器を置いています。

 その隣はまたスチールラックで、一番下に梅酒、梅干し、二番目に大きな鍋類、三番目にフライパン、中華鍋、蒸し器が入っています。一番上は、ブリタの浄水器、たまに使うハイターや重曹などの洗剤類、そして上の写真のお玉類の入れ物があります。

 隣に一人暮らしのときに買った小さな食器棚。ふだんよく使う食器が入っています。その上に電子レンジ、スパイスラック。上の段にスパイスを入れ、下の段は塩、砂糖、片栗粉がプラスチックの箱に入っています。この正面がコンロです。調味料とお玉類は、すぐ取り出せる場所に置いています。

 そうそう。シンクの下も収納になっています。通販で買った収納棚が入っていて、2段に分けて、ボウルやザル、ケーキ用の型などを入れています。落し蓋やミニフライパン、小鍋があります。右側にはプラスチック容器の米びつ。冬は、米びつの上に、タッパーにもち米が、夏は最近、インディカ米が入っています。

一番欲しいのはコンロ

 私は料理に対して、得意と思ったことはありませんでした。食いしん坊の私の周りにはいつも、さまざまな年代の料理上手な女性がいたからです。今も有賀さんなど、プロも含めた料理上手がたくさん周りにいます。レパートリーがそれほど多いわけでもなく、ビーフシチューなど作ったことがない定番料理もたくさんあります。実家にいた頃はよく作っていた揚げ物類も、2人暮らしということもありめったに作りません。パン粉が必要なとんかつはもう30年以上作っていません。

 そんな私でも、コンロはもう一つ欲しいと思うのです。でも、これまで住んできた賃貸住宅は、家賃が安めのせいか、コンロは二口しかありませんでした。今もガステーブルを買ってきて置く設備になっていて、もう本当に種類が少なくなってしまったガステーブルに3口は見当たりません(家電量販店で買いました)。

 一番コンロが欲しいのは、和食献立のときです。和食は、手早くつくれるものが多いわりに手数が必要です。例えば煮物とほうれん草のお浸し、味噌汁の理想的な献立をつくるとしましょう。

 大根を下茹でするのに1つコンロが必要です。サトイモも、私はまず皮ごと茹でてから皮をむくので、そのためにも1つコンロが必要です。そうすると、昆布を入れた鍋は火にかけることができません。だし汁をつくりつつ、サトイモを茹で、火からおろして大根を茹でるときもあります。サトイモが熱いとなかなか皮がむけませんから。

 ほかの材料も皮をむいたりアクを抜いたりいろいろしておいて、コンロが空いたら、次はまた水を茹でて、ほうれん草を茹でます。これも冷ますのに時間が必要です。もう一つのコンロでは、出汁を取り、下ごしらえが終わった野菜や肉などが入った状態で、煮物が火にかかっています。

 ほうれん草を茹で終わったら、今度は煮干しが入った鍋を火にかけ、味噌汁をつくります。こういうときは、私のお気に入り、キャベツと油揚げの味噌汁にすることが多いです。すぐに火が通る料理です。

 これだけの作業を段取りよく計算してやらないと、料理は同じタイミングで食べられる状態に仕上がりません。和食に限らず、例えば茹でておくことが必要なスナップエンドウやアスパラを入れたサラダなど、ちょっとだけ鍋を火にかけないとつくれない料理はいくつもあります。夏以外はたいてい何か汁物を食べたいので、そのためにもコンロは常に一つ占領しています。

 さらに、うちには私が沸かしたてのお湯で、茶葉からお茶を淹れたい、というこだわり(趣味)があるので、食事前には、ポットのお湯を沸かすためにもコンロが一つ必要です。

 体調が悪かったり、忙しくて集中力がないときなど、段取りを間違えることがよくあります。そのために料理に時間がかかることもある。もし、コンロが三つあれば、同時に三つの鍋を火にかけることができるので、段取りの悩みはなくなります。でも現実はそうではありません。

 すぐ鍋が冷めるし、いつも以上に温かいものを食べたい冬場は、最初につくっておいたスープを、最後にもう一度火にかけるなど、鍋を何度も好感しながら、食べる時間めがけて料理を温めることも多い。千手観音にならないとやっていけないような気がする瞬間です。

 いつか三口コンロがある部屋に住む。これが私の夢です。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?