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あなたは料理派?掃除派?その5

 家事の中で料理が好きか、掃除が好きか、その傾向を考えるシリーズの最終回は、自己満足について考えます。ご参考までに、前回は、次のような話をしています。

  家事には自己満足の要素があります。掃除のプロは、掃除のレベルや内容をチェックする人がいるかもしれません。飲食店の場合は、作った料理を査定するのは上司です。最大のチェック者は客です。それから、ホテルや店など、接客の現場では、掃除の基準をチェックするノウハウがあるかもしれません。家事代行業者にも、基準があるでしょう。

 しかし、家庭で行う家事は、決まった水準があるわけではありません。家族がチェックする場合もありますし、親の手伝いで行っている場合は、親が査定するかもしれませんが、基本的に求められる決まった水準というものはありません。

 そのことが、家事をする人をルーズにする場合もあり、逆にどこまで水準を上げたらいいかわからず、苦しい思いをさせている場合もあります。家族は家事のレベルを気にしていないかもしれません。だから、結局のところ家事は、「ここまでやれた」「これが自分流」と決める自己満足の要素があると言えるのです。

 掃除が好きか、料理が好きかという違いは、何に自己満足を求めるかの違いなのかもしれません。散らかっているとイライラする、部屋や家具、家電がピカピカになるとうれしい。作業が楽しい。そういう人は、掃除が好きなのでしょう

 一方、何かをつくるのが好き、食べることが好きという人は、料理に自己満足を求めるのではないでしょうか。つくり出すか、片づけるか。料理と掃除には真逆のベクトルを持っています。異なるタイプの人が好む、どちらか一方が得意でどちらか一方は苦手と感じる人が多いのは、そのせいではないでしょうか。

 料理派の私はもちろん、作るのが好きで食べるのが好きです。トップに挙げた写真は、毎年趣味で作っているジャムです。作らなくてもいいのに、作りたいから、それを食べたいから作るのです。

 ジャムほど不要でなくても、手間をかけた料理を作る、品数を作るのは、趣味の要素があります。毎日ピカピカに拭き掃除をする人がいれば、その人もそうです。しょっちゅう部屋の模様替えをしている人も趣味です。自分の家事が趣味なのだ、と気が付けば、家族が認めてくれなくても、あきらめられるのではないでしょうか? だって家族はそのレベルを求めていないかもしれませんし、そういう趣味がないから気が付かないのかもしれません。

 そして、自分の家事に趣味の要素を見つけられたら、そのレベルが高いけれど誰もほめてくれない家事のレベルを、密かな自分の楽しみに変えられるかもしれません。


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