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じっくり煮る意味・その6

 家事に対して、どう思っているのか。何が大事なことなのか。軽んじていた自分への反省を含めて書くシリーズ第6回です。

 前回は、自分が仕事より下だと思っていたことを書きました。

 今回は、仕事をしている人が特に必要とする、時短を切り口に書いてみたいと思います。最近、時短に関する記事をいろいろ書いてきたので、思うところがあります。たとえばこんな記事です。

 特に毎日必要な食事。家で食べたい、食べさせたい、できれば手づくりのものを。と考えると、多忙な平日は時短料理、となる人は多いかもしれません。家で仕事をしている私も、忙しいときは、例えば炊飯器をセットして、一度仕事場に戻って30分ほど一仕事し、走って台所に戻ってコメが炊き上がるまでの20分で料理しているときがあります。そんなときは「おお、私、「20分で晩ごはん」やってるー!」とちょっとうれしくなります。

 時短の方法はいろいろあります。総菜で副菜かメインを補い、つくる料理の品数を減らす。ミールキットの助けを借りて、15分で終わらせる。週末につくりおきした料理を温めて皿に並べる。前日の残り物を並べる

 私はミールキットの取材をしたことがあります。その際、自分でも取材先のミールキットで料理をしてみました。そのとき気づいたのです。もう台所に立って20年を超え、実家でときどき料理当番をしていた高校時代を含めると、かなりのキャリアがあります。つまり自己流の流儀が体に沁み込んでしまっている。そんな私が、違う手順で料理するのは難しかった。

 もう一つ気が付いたのは、キットは食材や調味料がいちいち小袋に入っています。それを開けるのが面倒なのです。この手のストレス、感じた人はいませんか? そういうわけで、トップの写真は食品パッケージです。

 総菜も、ミールキットも、便利で助かるけど、プラスチックごみが大量に出ます。そこに罪悪感が生まれます、私の場合。しかもそれを開封して鍋に入れる、皿に並べる。その手間を、野菜を切る手間より煩わしい、と思ってしまうのは、料理経験が長いからでしょうか?

 そういえば、お試しでフランスから上陸したおしゃれ系料理の冷凍食品を扱うピカソルのピザをオーブンで焼いたものの、焼き時間がわからないので、チーズが溶け切っていないまま食べちゃったこともあります。もちろんそんな状態ではおいしくありませんでした。オーブン料理は、オーブンに入れている間に何かするには便利ですが、一刻も早く食べたいときは時短になりません。むしろふだんより時間がかかるかもしれません。

 食品パッケージの場合、開封しやすいかどうかは、メーカーによってまちまちです。お菓子のパッケージなど、日本の包材メーカーは超優秀なので、すごく開けやすく工夫されている一方、大手メーカーでないところの商品は、コストがかけられえなかったのか、なかなか開封できないことがあります。結局はさみを使う場合も。さらに、ビニールの内側に貼りついてしまって食材が取り出しにくいこともあります。

 すでに鍋を火にかけている場合など、パッケージを開けるだけでイライラしたりします。

 そういうイライラはなぜ起こるのかというと、少しでも早く料理したい、という気持ちの余裕がないときに、思うようなスピードで作業できないからです。

 時短したい、という気持ちの中には、「自分のペースで」「ストレスをかけずに」と願う気持ちも入っているのです。だから、自分に合った時短術が必要なのです。私の場合、ミールキットは向いていないということです。あなたは自分に合った時短術、持っていますか? 次は私の時短術をまとめて書いてみますね。

 


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