【R18】魔性眼鏡 感想

１周目：ピーチルート

気遣い上手のチャラ男キャラ大好き！
初対面からエロトーク全開かと思いきや（そのキャラ付けの理由もあとでわかってものすごく切ない気持ちに）本当に警戒されそうな場面ではすっと色気をひっこめるのとか大好物ですありがとう！(( ≧ܫ≦))

ピーチはとても優しくて献身的な子なんだけど、それは物語の主人公が「役」から離れた願いを持つことができないっていうことなのかな？　あれだけ執着してたおばあさんがものすごくあっさり引き下がったのに驚いたんだけど、ピーチが逃げなかったのがただの共依存とも思えないんだよなあ…　やっぱり、役として生み出された時点で、自分の役割、使命みたいなものが刷り込まれてる気がするんだよね。そうなると、やっぱり物語の主人公が舵取りできるのは「諸説あり」の範囲くらいなのかなあ。それってすごく切ないことだと思うんだよ…　だって、白雪姫や王妃たちが美にとらわれてるのだって役の使命ってことになるじゃん…；；
桃からハートに繋がる流れも美しくて良かったんだけど、老夫婦は桃を（本来、食べる目的のために）「割る」んだなあってところに気付いて…うう…(´；ω；`)

GOODとBADで「道具」の幸せの話が対照的に出てきて、主人公すら物語を進める「道具」という見方もできるなあと苦しくなった。かれんが「おばあさん」の役を得たらかれんを幸せにするために生きようとしてしまうかもしれないけれど、ピーチ自身が意志をもって幸せになることを許される、そんな魔法が彼らの世界にあったらいいなと思う。
2016-10-30 01:57:20

ベストEDのR18シーンの話

※直接表現注意

R18乙女で「漏れそう」っていったらいきそうってことだし、「出る」としたら潮じゃないの！！！？　緊張してるヒロインにまず１度いかせてリラックスさせるってシチュはテクニシャン感あって好きなんだけど、放尿（ガチ）は…　いやリラックスはするし、これ以上恥ずかしいことってそうそうないよなーってふっきれるのはありそうだけど……「汚いからダメ」「これは汚いものじゃないよ」ってお約束でも言ってくれないの！？いや初体験でいきなりは普通無理だと思うんだけど、そこはほらファンタジーだから！

シーツの下で笑い合うのも、乾かなかったら一緒に寝られるねからの流れも（どっちも良いシーンだった）、潮でも問題なかったのでは…　それとも実はDTのピーチさんが見分けつかないってことかなーと思ったけど、違うよねうん(´；ω；`)　潮吹かせシチュ好きなのにこっちはダメとか自分でも意味わかんないんだけど、乙女の需要って幅広いんだなーってびっくりした！　エグくない範囲でのスカが見てみたいという方にはアリかも。レアシチュであることは間違いない。
2016-10-30 01:59:06

２周目：シードルルート

おおおおお乙女ゲームだ！（今更）シードルさん毒舌なのかと思いきや、なかなか鋭いつっこみ役で面白かった。仲良くなったらわーきゃー言い合って楽しいだろうなあって感じがしていいね！

白雪姫が出てきた時点で「毒で倒れる→王子様のキスで目覚める」は大いに期待してたんだけど、それを予想以上の厚みで見せてくれてとっても良かった！　雪深い屋敷に冷たい死体→暖かく花咲く庭で魂を送る、という物語とリンクした風景の移り変わりもとても美しくて、情景が目に浮かぶようだったなあ。キーワードである「笑顔」も（花と同じく）「咲く」っていうものね！ああ…！！！｡゜（ﾟ´Д｀ﾟ)゜｡

ネクロフィリアの嗜好に共感はできないけど、シードルがなぜ死体を必要とするかというのはとてもよくわかる。それに対してGOODのかれん、「生々しい」欲への「不思議なときめき」ってのがまた対照的でいいよね。いつまでも美しくいたい、賞賛されたいという醜い欲望は、好きな人を自分のものにしたい、愛されたいと思う気持ちと実は地続きのものなんだよなあと鳥肌が立った。

で、すんなり白雪姫のようで白雪姫ではないお姫様になったEDを見てピーチ√からの疑問が再燃したんだけど、シードルの本来の役は何を願いどう生きる人だったんだろう？そこからの逸脱はどこまで可能だったのかな？

BADからオウジ様は物語の書き手か、物語を書き変えられる人なのかな？と思ったんだけど、童帝√までコンプしてそんなこともなさそうだなあと。
これについてはまたあとで書く。
2016-10-30 02:02:56

３周目：童帝ルート

ピーターパンになれない少年が「右から二番目の星」に願いを託すってすごく切ないなあ…　最初はかれんと一緒に笑ってしまったこの名前すら、「ドウテイという響きを恥ずかしいと思わない子ども」演出なんだと知った時は背筋が凍った。

ベストEDのサンタ姿、サンタ側になる＝大人になることを受け入れるってことを示しているようですごく泣けて。゜゜(´□｀｡)°゜。
星のない夜から星の巡る夜へと動き出す時間、そして日常に沈む形だけの遊園地から心をときめかせる遊園地へっていう風景もすごく美しくて良かったなー。喜屋武さんシナリオは本当に心象風景が絶妙だわ…

はじめて同士のベッドシーンも可愛かったあああ！！！ちゃんと照れているし興奮もしているのに、ちょいちょい色気がない言葉が挟まる感じもいいよねー。いきなりロマンティックな台詞を言うよりもリアルな手探り感があって愛しくなる！過去の話があったわりにはすんなりいったけど、彼にとってキツいのは性的な事じゃなくて暴力の方だったんだな…

そんなこんなで、自分の物語を紡ぎ、前に進んでいこうとする2人が眩しいハッピーEDなんだけども、BADまで見て世界観については余計混乱してしまったかも。

フルコン後に考えたこと、オウジ様の正体の話

※全ルートの真相ネタバレを含みます

私は最初、物語を書き変えることができるオウジ様は「書き手」だと思ってた。物語にとって書き手は神様で、どんな魔法も使えて、登場人物が気に入らない動きをしたら適当に退場させることもできる。書き手が自己投影したキャラクターを物語に入れ込むことができると考えると、オウジ様が物語に入ってこられるのもわかる。

ただ、それだとやっぱり説明がつかないことがたくさん出てきて。さらに、オウジ様＝シンデレラの王子様（ティンクはシンデレラの魔法使い）説が一般的だと知ってますます混乱。
確かに眼鏡はガラスの靴のようなものなんだけども、ピーチ√・シードル√で感じた「役」としての役割、使命みたいなもの（時にはそれが意志の足枷になるほどのもの）をオウジ様が持っているようには見えない…んだよなあ…
それこそが「乱れ」ってことなんだろうか。

このあたりの世界の謎はオウジ様√で解き明かされると思っていたから、
なんだかよくわからないまま終わってしまったのが残念。どこか１√抜けてない…！？？？　シーンもCGも全回収、フルコン絵出たんだけどなー。

ここからは完璧に私の妄想なんだけど、オウジ様は、物語を壊したい誰かがページに誰かが書き込んだ落書きみたいに見えた。落書きだから挿絵の上にめちゃめちゃに書いちゃったり、登場人物に乱暴にバツつけて消しちゃったりすることもあったりする感じの。そう考えると、原作のキャラクターを活かしつつ原作とは全く違ったハッピーエンドに進むのは二次創作に近い世界なんじゃないか！？
2016-10-30 02:15:17

その他、フルコン後のツイートなど

眼鏡ONベッドシーンの話してなかったけど、かれんが心の奥底に閉じ込めてた性欲の中に、「服従させたい、力づくで支配したい」っていう暴力性がくっついていたってのは割としんどい話だよなあと思う。もちろんあれはオウジ様のせいなんだけど、自分の願いが含まれてないわけないよね。
2016-10-30 22:39:44