【R18】監禁婚 ~選択の日々 山那学園編~ 大和編 感想
最高に萌えるタイプと、最悪の形で出会ってしまった話
不良少年(根は優しくて賢い)×7歳上養護教諭……
うっわーーー!!!!!
ものすごく好みのタイプが、一番来てほしくない属性(生徒)で来てしまった!!
これは作中には出てこない話なんだけども、一般的に「先生」やってると実はこういう出会いは結構頻繁にある。人生の岐路に立ち合って乗り越えていく手助けをする仕事だからそこがやりがいでもあるんだけど、「先生のおかげで人生が変わった」って喜びや感謝が恋愛的な気持ちと混ざってしまう子って、少なくないんだよ。
だからそういう方向で苦しい思いをさせないように、例えば最初から結婚の予定があると嘘をついたりとか、それぞれ皆工夫してる。それすら越えてくるようなら、卒業後ちゃんと大人同士として話そうって言うしね。
(念のため言っておくと、私が「先生」的な仕事をしていたのは何年も前のことなので現実への影響は一切ないです)
だから、自分の気持ちを抑えきれずに「まだ精神的に成熟していない少年」をそこまで煽って爆発させてしまったのは全面的に大人である先生が悪い。一真が「反対の立場」って言ってたけど反対じゃないよ。(っていうか一真あれを乗り越えてその発言ができるの……なんていいこ……;;)
ヒロインも失言が多いタイプではあるものの、自分の甘さが招いた事態だってことはちゃんと分かってるから苦しいんだよね。
こんなことさせてごめん、という気持ちと、男としてものすごくタイプ!!!と床を転がりたくなるような衝動と、何で今!?あと数ヶ月粘っていればよかったのに!という現実逃避の言い訳がすごい勢いでぐるぐるして情緒が大変なことに。
生徒ってことを抜きにして言うなら、めちゃくちゃツボなんだわこの子……
ロマンティックになりすぎない日常の延長みたいな甘くて軽くてちょっと乱暴な口調で、大好きだよ、楽しいね、気持ちいいよねっていっぱい伝わってきてよかったなー。もともとこういうタイプ大好きなんだけど、彼はそこに年相応の可愛さが乗るのが最強。
言葉責め的な台詞はあんまり得意じゃないんだけど、この子に関してはmnkとかtnkとか言われても、かーわいいっ!!ってニコニコしちゃった(余談だけど、mnkって音で聞いたの初めてで思ったのと発音が違って驚いた)。
と転がっているところに、最高に萌えるトーンでの「先生(せーんせい、とか、せんせ?みたいな感じでバリエーション豊か)」を浴びて、「先生」の自我とテンション上がってる自我がぐっちゃぐちゃでもう気が狂いそう。「先生」呼びは最後までいっぱいあって、認めたくないんだけどどの言い方も最高にツボなんだわ……とことん「私」の精神を、魂を試されている。
作戦を立てるっていうより都度相手をちゃんと見て軌道修正できるタイプのテクニシャンが「俺に好きって言われると、気持ちよくなっちゃうのか?」ってところを拾ってくれるのもさー! 愛が重すぎて思い込みが激しくなりがちな監禁婚男子の中で、今・目の前の相手を見ようとするってすごいことだってわかってるからなおさら刺さる。
大和は荒れているといっても因縁つけてきた奴の喧嘩を買うくらいで、関係ない人に暴力をふるったり言い寄ってきた女を手荒に抱いたりは一切してないんだよね。
それどころか、嫌なことをされてもある程度我慢して奉仕するのが仕事であるプロに対してもなるべく嫌がることをしたくない、一緒に気持ちよくなってほしくて反応を見て試行錯誤してきたことが技術に表れてる。
そしてきっと、そのむやみに他者を傷つけないということが彼の境界線。
本来は嫌がってる相手には興奮しない優しい子なんだよなあ……きっと、先生が100%脈なしだったら強行突破はしなかったんじゃないかと思うからなおさら辛い。
ヒロインの過去に対しては、ものすごく正直に言うと「え、重ねて見てるわけじゃないなら問題なくない?」って思ってしまってね……どちらかというと冒頭で言ってる、精神的に未熟な子どもを自分が追い詰めてしまった罪悪感とかの方が大きい。
いやだってさ、元カレも(たぶん)彼女のために喧嘩してたとかじゃないし、と思ったところで光BADを思い出して叫び声をあげてしまった。
光VS一真の殴り合いBADの後って、一真はしかるべき施設に行くの…?家の力で回避?
どっちだとしても副会長さんは本当に辛いだろうなあ…二人で罪を背負いましょう的な感じで一真のところに収まっても一生引きずるし、そもそも久世家と西条家が対立することになったらもう戦争みたいなものじゃん……
胃が痛くなってきたので大和の話に戻る。
そのやり取りあと数ヶ月待てれば万事解決だったんですけど!!????と思いつつ、なんだかんだ無事卒業できてよかった。
大和は年上女性にモテるって話があったしそれは超わかるんだけど、女性から見た自分の魅力がどこにあるのかよくわかってないしそこ掘り下げるつもりもねーや、って感じがいいよね。俺は先生が好きで、堂々と好きって言える大人になる。そのためにできることをする。先生と一緒に開いた道を、そんな風にしっかり自分の足で歩いてるわけだよ。
「大人である自分が舵取りすべきだった」と後悔が残るヒロインにとって、その態度がどれだけ救いになり、愛し愛される勇気になったことか。
あー、本当に良かったね!
あとこの√の一真の「たとえ本当は相思相愛だったのだとしても、性行為は互いの了承に基づいて行われるべきです」、攻略対象全員正座で100回音読してください。
と晴れやかに(?)まとめた後でアレなんだけど、どこに入れていいかわからなかった超蛇足のシモな話。読まなくていいです。
◆
クラスの男子たちも先生をおかずにしてるよ!みたいな話、いや本当にしてたかは別としてそういう目で見ること自体相当ニッチな性癖じゃない??
可愛さや純粋さなら現役女子生徒に敵うわけないし、ある程度経験値あるなら自分の異性受けする部分を仕事中は意識して引っ込めてるじゃん?
これ、先生は魅力的だよ的なリップサービス(?)としても全然嬉しくないし、何だったんだろう……
◆
晴れて結ばれた後今更ゴムを付ける(=今無理やり繋ぎ止めなくてもいいと安心した)のに一緒にホッとしつつ、先生は1・2回目の後も中出しそのものにはそんなに絶望してなかったんだよなあ。作中では言及がないけど、大人だし養護教諭だから緊急避妊の知識があったんだろうな…
生徒たちが窮地に陥ったとき、せめてそれを伝えてあげられますように。
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