第17回例会 柳生の里と笠置寺 探訪
2022年6月12日、コロナの影響で中断していた例会を、2年ぶりに開催しました。参加者全員の思いが通じたかのように、大変良い天気に恵まれました。
最初に奈良市東北部の、柳生新陰流で知られる柳生の里、旧柳生藩家老屋敷、アニメ”鬼滅の刃”で脚光を浴びた一刀石を見学しました。炭治郎になりきり、おもちゃの刃を手にポーズを取りました。京都メキシコ友好プログラムで留学中のアヤさん、留学生別科のミサトさんとヨシエさんも参加し、女三銃士のごとく、りりしいいでたちでした。
まぶしいほどの陽射しの中、芳徳寺を拝観し、お昼は雉(キジ)料理で有名な老舗「松本亭」で食事をしました。さて、雉はどんなお味でしょうか?...柔らかく高級な鶏肉の味でしたよ。
午後は、京都府相楽郡笠置町(かさぎちょう)の日本仏教史上重要な真言宗智山派の仏教寺院の鹿鷺山(しかさぎさん)「笠置寺」を参拝しました。住職のお話によると、かさぎの由来は、天智天皇の皇子の大海人皇子がこの地で狩りを楽しんでる中、一匹の鹿があらわれ皇子は夢中になって追いかけました。危うく馬ごと断崖絶壁から落ちそうになるところ、「山の神よ、お助けください。そうしてくだされば、この岸壁に弥勒仏の像を彫りましょう。」と祈願し、窮地を脱することができたそうです。皇子は、祈願した場所を忘れないために被っておられた笠をそこに置いて帰り、あくる日に約束どおり弥勒仏を彫ろうと再び山を訪れました。大きな岩を掘るのはあまりにも難しく、困っていた皇子の前に天人が舞い降り、みるみるうちに、この弥勒磨崖仏(みろくまがいぶつ)を完成させたと語り継がれています。皇子が笠を置いた石を笠置石、山を鹿鷺山と称し、それが今日の「かさぎ」の由来となりました。圧巻のスケールの本尊弥勒磨崖仏(ほんぞんみろくまがいぶつ)を頭上に拝みました。
驚嘆するほどの巨石の山々の合間を一歩一歩登り、ダイナミックなコースとなりましたが、会員の皆様の表情もすがすがしく、楽しい一日となりました。不思議と足腰の疲れもなく、これも神聖なパワーをいただいたおかげであると実感した旅でした。(2022年6月22日)
笠置寺拝観・鹿鷺山一周を無事に終えての集合写真