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FINAL FANTASY XVI クリアくだまき(トロコン追記)

先日ようやくFINAL FANTASY XVI(以下FF16)をクリアしました。
発売日からプレイしていたので、1ヶ月半ほどかかった計算になります。
随分時間がかかってしまいました。
さて久々のFFでしたが、個人的には普通に面白かったと思います。

もちろん気になる点は多々あるのですが、最終盤は毎夜4時間近く延々とプレイをつづけてしまいました。
※以下ネタバレを含みます。

評価

ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★★★
戦闘:★★★★☆
システム:★★★★☆
難易度:★★★☆☆

ストーリー

シリーズ初のCERO D指定(17歳以上向け)ということもあり、血は流れるわ首は飛ぶわ(直接の描写は無いですが)大人たちがすぐセックスを始めるわと重厚感のあるストーリーでした。
世界観も、荒廃と強い差別思想が根付いており冒頭の少年期を隣で見ていた嫁さんから「スカイリム?」と言われるほど荒々としています。
唐突なネタバレですがまさかシドが死ぬとは思いませんでした。

ただ、RPGなので多少は仕方ないのですが目的がコロコロ変わるので「今何が目的なんだっけ?」「これを達成するとどうなるんだっけ?」というのが分からなくなりがちです。

まぁそれは何もかもアルテマが悪い
マザークリスタルを破壊するぞ!=この世から魔法を無くして人とベアラーという格差を無くすぞ!というのが当初の目的なんですが、アルテマが出てくるせいで途中から目的が「アルテマを倒す」になってしまうんですよね。
あれ?なんでアルテマ倒そうとしてるんだっけ?がボヤけがち。

あと珍しくイフリートに焦点が当たっており、過去作ではなぜか召喚獣の入門編とか最初のボスみたいな扱いをされがちだったイフリートですが、今回は最強格(それでもバハムートは1段格上、オーディンは更にそこから1段上みたいな描写でしたが)の扱いを受けていて感慨深かったです。
まぁよくよく考えたらイフリートが弱いワケ無いんですけどね。
低温は-273度が限界ですが、高温には理論上上限が無いから云々、というのは漫画BASTARD!!で学んだ知識。

明確に不満があったのが2点。

1、今作の大戦犯であるアナベラの最期について。
ストーリー中盤でクライヴが「必ず俺が決着をつける!」みたいなことを言うのですが結局最後はアナベラ本人による自害で幕を閉じるという非常にもやもやしたものに。
流石に親殺しは各所NGだったのかも?と思うのですが、アルテマが暗躍している以上に人の世を乱し、多くの血を流させた原因なので、もう少し、こう・・・ね!!

2、アルテマについて。
当初は神格過ぎて話が通じない感じとか異形を思わせるデザインとか非常に好みだったんですが、思念体と合体して小者になる感じ最終盤で一気に格を落としてしまったのが残念。

キャラクター

味方サイドに嫌いなキャラが居なくて非常に良かったです。
当初はガブに対して「何やねんこいつ」という感じだったんですが、何度も死ぬチャンスがあったにも関わらずしぶとく生き残り、最後はクライヴの頼れる良き相棒となったのが感慨深かったです。
終盤で唐突に出てくる謎の超絶美人妊婦エッダさんの旦那ヅラするのが気になるところ。

見た目の話ですが、ほかキャラについても徹底的に「硬派なファンタジー」を目指しているがためか、世界観に馴染んで良い感じでした。(悪く言えば地味)

ピンク髪や緑髪の女の子は存在しません

個人的にベネディクタが結構好きでしたね。
ドS女王様のような雰囲気で登場した彼女ですが、蓋を開けてみれば親の愛に飢えた子どものような可哀想なキャラでした。また、多分本作で一番脱いだ回数が多いキャラでもある。

あと、キャラというよりは声優さんの話なのですが、ジルが非常に大人っぽく(まぁゲーム内年齢で30歳のヒロインなので・・)ジブリ作品のヒロインっぽさがあるんですよね。
悪く言えばババ臭いのですが落ち着いた感じで良かったです。
ゴンさんと同じ声優さんなので、演技の幅の広さに驚きました。

ジーナっぽさがある

あと、トルガル長生きだなーと思ってにっこりでした。
老犬に無理させすぎである。(普通の犬ではないけど)

戦闘

1周目はかなり楽しくプレイできました。
現在2周目(FFチャレンジモード)をプレイ中ですが、こちらの強化を突き放すスピードで敵が固くなっていく、というかHPが増えていくので1回の戦闘時間が長くなってしまいちょっとめんどくささが出てきてしまっているところ。この辺は以前プレイしたテイルズ・オブ・アライズに近いものを感じます。

スピード感があって良いものの、エフェクトが派手過ぎて敵の攻撃が見えなくなってしまったり(バーサーカーリング装備時のプレシジョンドッジとかリミットブレイクモードとか)バハムートのフィートのように単純に翼が視界の邪魔で回避しづらかったりと微妙な問題はちらほら。

個人的には戦闘中にジャンプってそこまで需要じゃなかった気がするので、R2+✗ボタンにもアビリティ装備させてほしかったなーと。
最終的に3召喚獣+各召喚獣にアビリティ2つまで装備出来るようになるわけですが、正直言って全然足りない。
せめて戦闘中に装備の付替えが出来れば、とは思いました。

あとはリスキーモブで(おそらく)一番強いのがキングベヒーモスという残念さ。
神竜、オメガに相当する隠しボスみたいなものも今のところ存在せずでそのあたりはちょっと残念ポイント。

システム

システム的な不満で言えば上述の「もう少しカスタマイズに柔軟性が欲しかった」な部分以外ほぼ無し。
ただ随所に「FF14っぽさ」(翻ってこれは「吉Pっぽさ」か?)が感じられたので、これが合うか合わないかな部分は大きそう。

というのも、なんとなくオンラインゲームっぽい感じがあるんですよね。
例えばクエストのクリア報告時、「目的のアイテムを持っている(取ってきた)んだから依頼人に話しかければクリアだろう」と思っていると「対象のアイテムを選択して渡す」(別に他のアイテムを選択出来るわけではない)という1プロセスを間に挟むんですよね。
これが非常にオンラインゲームっぽいんですよ。
もっと言えばFF14っぽいんですよ。

他には「◯◯開放」とデカデカと出る感じ。(これはオンラインゲームというかFF14に特化した”ぽさ”)
機能やコンテンツが開放されるときに出るのは分かるんですが、いくら特殊な装備とはいえ工房で1つの防具が作れるようになっただけで「◯◯製作開放」とか出るとやり過ぎじゃねぇか!?ってなりましたw

システムとはちょっと違いますが、PS5の割にグラフィックにさほど驚きがなかったのが少々残念なところ。もちろんプリレンダムービーは異常にきれいですし、非プリレンダであのグラフィックなら十分なんですが、グラフィックのクオリティを、FF7Rを100とした時、FF16が85〜90くらいに感じました。
いやでもFF7Rはちょっと思い出補正入ってるかもな・・・直接見比べたわけでもないし、あくまで体感レベルの話なんですが。(4K、HDRでプレイ)
単純な綺麗さというよりは返り血や汚れといったディティール部分の描画がされている、という感じでしょうか。

難易度

全編通して「アクション・フォーカス」でクリアした感想としてはそこまで難易度は高くないと思いました。
ゲームオーバーになったのも明らかに格上のリスキーモブに挑んだときの数回だけ(それも直後のリベンジで討伐成功)でした。
仮に難しいと感じてもサポートアイテムが大量にあるので自分の苦手な部分を補助するようにしたらだいぶ変わるんじゃないでしょうか。

・・・というのは1周目の話。
上でも書きましたが2周目ハードモードに相当する「FFチャレンジ」ではかなり難易度高めです。
難易度が高いというかこちらの防御力やHPに対して敵の攻撃力が高く、こちらの攻撃力に対して敵のHPが非常に多いため「大ダメージを受けるリスクのある戦闘が長時間続く」状況になり、まだ中盤ですがすでに何度もゲームオーバーになってしまいました。

まとめ

前作(FF15)から実に8年ぶりのナンバリング最新作、非常に楽しくプレイできました。
つらつら書いた通り気になる点はいくつかあるんですが、まぁそれは大事の前の小事といった感じで強いて挙げるなら・・・という感じで全体で見れば満足でした。

カテゴリ外なのでこちらで書きますが、昨今のゲーム製作事情では仕方ないところがあるんですが海外の俳優さんを使ってモーションキャプチャーする都合からか英語音声をベースにイベントを作るもんだから日本語にしたときに非常に間延びしたシーンになることがあるんですよね。
単語単語の間に「…」が入ってるような喋り方になりがち。

あとはちょっと召喚獣の数が少なかったでしょうか。
召喚獣合戦がBGMも相まって非常に興奮したのに敵として登場するのが4体というのは少々もったいない感じ。
世界設定にも影響するのでしょうがないですけどね。
まぁそれを言うと「結局クライヴの特殊性ってなんだったの?(今までにクライヴみたいな人は生まれなかったの?)」「第2の火の召喚獣イフリートってなんだったの?(同じく今までイフリートのドミナントって誰もいなかったの?)」「伝承に残ってるっぽいリヴァイアサンって何?」とか色々気になるところ。

あと謎なのはベアラーの扱い。
ベアラーとは「クリスタルを介さず魔法を使える人」の総称であり、ヴァリスゼアの世界では奴隷として扱われています。
おかしくない???
上記のほか、「エーテル溜まり」や「謎の魔法による精神攻撃」などにも若干の耐性があったり一般人よりベアラーのほうが明らかに優秀なんですよ。
例えば「悪魔の子」という感じで蔑まれる、忌避されるならまだ分かるんですが奴隷として扱われるのは違うんじゃない?とずっと引っかかっていました。
まぁそれが当たり前として刷り込まれている世界だとまた違うんでしょうね。

DLCは出さない!という事前情報でしたが、どうもDLCの開発には前向き(ということは開発してるんでしょう)との話もあり。
最終戦後の話だったり、少年期と青年期の間の13年間、逆に青年期と壮年期の間の5年間などいろいろ埋めようと思えば埋められるストーリーは山程あるのでその辺は続報を待ちたいと思います。

総括。
最高傑作だ!というほどでは無いですが、駄作だ!と言うほどでもなく、無難な印象ですが個人的には面白かったです。
ラストはせつなすぎてちょっと泣きました。
FFをプレイしたことがない人、普段RPGをプレイしない人にはプレイしてみてほしいなと思いました。

さてもう少しプレイしてFFチャレンジモードをクリアし、もし追記することがあれば追記したいと思います。

8/12追記:トロフィーコンプリートして…

8/11未明、本作のプラチナトロフィーを取得しました。

この日はお盆なのもあって実家に呼び出しをくらっていたのですが、弟に「クリアしたらFF16貸してくれ」と言われていたので、じゃあ弟に会う前にトロコンするか!と夜通しプレイ。(結果、プラチナトロフィーを取得したのが明け方5時というトンデモナイことになってしまいました。)

さてトロコンまでして、というか2周目FFチャレンジをクリアしての感想です。ざっくり箇条書きで。

良かったところ

  • やっぱりBGMが良い、特に召喚獣合戦時はテンションが上がる。

  • 改めて見てみるとグラフィックはキレイ。上でFF7Rが100としたら85〜90くらいか?と書きましたが、FF7Rはメインキャラが100、モブキャラが75という感じ。FF16はメインモブ関わらずアベレージ90という感じ。

  • 若干ワンパターン化しましたが自由にアビリティを選べる状態でやる序盤の強化ボスなどは楽しめた。

  • ほぼすべてのストーリーを飛ばしたにも関わらずやっぱりエンディングは泣けた。ガブがずるい。

ちなみに、戦闘時のアビリティ構成は
●タイタン
 ・ライジングフレイム
 ・ワインダップ
●ガルーダ
 ・ダイヤモンドダスト
 ・パイルドライブ
●オーディン
 ・斬鉄乱舞
 ・ライトニングロッド

でした。雑魚もボスも関係なし。

  1. ダイヤモンドダスト、パイルドライブでまずウィルゲージを50%削る

  2. ガルーダエンブレイスでコケさせる(強すぎるだろこれ)

  3. ライトニングロッドを配置

  4. 斬鉄乱舞で斬鉄剣ゲージをLv5にする

  5. ライジングフレイムやワインダップで削りつつダイヤモンドダスト、パイルドライブのリキャスト回復を待つ

  6. 回復したダイヤモンドダストやパイルドライブでテイクダウンさせる

  7. ライトニングロッドのリキャストが回復している場合、斬鉄剣→ライトニングロッド→斬鉄乱舞→斬鉄剣→ライジングフレイム→ワインダップ→通常コンボ

  8. ライトニングロッドのりキャストが回復していない場合、ライジングフレイム→ワインダップ→通常コンボ→テイクダウン終了間際に斬鉄剣

7の場合はMAX22万くらい、8の場合は18万くらいのダメージが稼げます。
で、なんとなくお気づきだと思いますがテイクダウンしないタイプの強敵に対してめちゃくちゃ相性が悪い戦術なんですよね。
リスキーモブのドレッドコメットとかゴブリンプリンスとか大変でした。

悪かった、微妙だなと思ったところ

  • ストーリーに一切の変化がないため単純なやり直しになり、トロフィー以外のモチベーションが得にくい

  • 戦闘中に発生するムービーを一切スキップ出来ない

  • 最強装備を入手しようと思うとある程度のクエストをきっちり攻略しないといけない

  • 上でも書いた通りこちらの強化速度に比べて敵の強化が激しい(割にラスボスはそんなに強くない)

ストーリーどころか隠しボスも出てこず、やっぱり「2周目をやる意味」が見出しにくいのが最大の難点。
最強武器を作ってもそれを使って戦う敵がラスボスくらいしか居ないというのは悲しいです。まぁタイミング的に1周目からオリハルコン持ち込んだりして最速でアルテマウェポンを作成していればキングベヒーモスとかも戦えるんですが、ぶっちゃけアルテマウェポンを持っている状態ではもはやリスキーモブを倒すメリットすら無いので。
トロフィーに興味のないプレイヤーはわざわざこんなドMモードをプレイする人なんていないでしょう・・・

また、源氏の小手+を手に入れようとすると(土台の装備が名声で手に入るため)1周目も2周目もガッツリクエストを攻略する必要があるため、1周目をストーリー優先で流した場合3周する必要が出てくるという地獄っぷり。

一応アレてストーンに2周目限定のやりこみ要素はあるっぽいですが、得られるものが何のメリットもない称号だけっぽいし、誰がやるのかと。

そんなわけで、1周目は楽しめましたが2周目は作業感が非常に強く、トロフィー目的でもないなら1周目をしっかりプレイしたほうが数倍有意義だと思います。(ぶっちゃけ2周目はやる必要なし)

余談(エンディングについて)

エンディングについていくつかの考察を見たのですが、私としては「クライヴだけ生き残った説」を推したい。というか、そうであってほしい。(クライヴには生きていてほしい、という意味で)

以下の記事がものすごく細かく書かれていて非常に面白いのでおすすめ。

エンディングに出てくる兄弟が黒髪の兄、金髪の弟なのでなんとなく「ロズフィールド家の血筋」である感じがするんですよね。
いや黒髪金髪の兄弟なんてそこまで珍しくもないだろ、って話なんですが、この作品でその組み合わせをするっていうのはクライヴ、ジョシュア兄弟のメタファー以外無いと思うので。
出来ればエンディング後にクライヴが発見、救助され、その後ジルとの間に子どもをもうけ、その子の遠い子孫・・・とかだと嬉しい。
最後の戦いに行く前にすでに妊娠していたならクライヴの生死は関係ないですって?やめろ!俺はハッピーエンド厨なんだ!!(砂浜ックス・・)

〜終わり〜

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