次元上昇（アセンション）とは

「self」から「Self」への移行

私たちは、そもそもが大いなる存在である自己（Self）であったわけです。

その大いなる自己（Self）が自我の分離の想念を信じてしまうとどうなるのか？

というと、

個別性、特別性、個人性というものが生じると共に、別々になった個別の自己（self）と同一化してしまうことになります。

それだけではありません。

忘却のベールによって、もはや本当の自分が何者なのか？を忘れてしまうことになるのです。

いわゆる、個人の自己（小文字のself）が「自分」だというふうになってしまうのです。

そう、それが今の私たちの状態です。

なので、私たちはコース（ACIM／奇跡のコース／奇跡講座）の学びと実践を通して、本当の自分（Self）を思い出すことを目指しているのだと言うことができます。

そのための実践的な手段が「赦し」と呼んでいるものです。

コースが正しく学ばれ、「赦し」が正しく実践されていくならば、次第に、大いなる存在の自己（Self）が自覚／認識できるようになっていきます。

その大いなる存在の自己（大文字のSelf）を、コースでは「心」あるいは「夢を見ている者」と呼んでいます。

私たちが「心（Self）」の自分を思い出していくにしたがって、その自分はこの世界（時空／３次元宇宙物理空間）の外側からこの世界を眺めていたということが自覚されていきますし、この世界そのものが自分で夢見ている幻想（虚偽）にすぎないということが認識されるようになっていきます。

その視点は全体すべてを包含して見渡している視点であり、いわゆる、もう一つ上昇したまったく別の次元だといえます。

本当の自分（私たち）はその次元からこの世界の夢を見ているにもかかわらず、私たちはその真実をすっかり忘れています。

夢全体を見渡すことのできるはずのもう一つ上の次元を見失っているので、自分が何者で、自分はどこにいて、自分は何をしているのか、そのことにまったく無知な状態になっているのです。

なので、私たちはコースという一元論のスピリチュアリティの教えをベースにこの二元性の世界を超越したところの自己（大文字のSelf）へとシフトしていくことを試みているのだということです。

コースは、それを「アイデンティティーのシフト」と呼んでいます。

それは、

「個人の自己」から「大いなる存在の自己」へのシフトであり、

「（小文字の）self」から「（大文字の）Self」へのシフトであり、

コースの表現で言い換えるなら、

自我と同一化した状態から聖霊と同一化していくことなのだ、

というふうに言うことができます。

そして、それを「覚醒」「目覚め」というふうに呼んでいるわけです。

それは、まさにすべてを包含して見渡している次元（視点）への移行なわけで、スピリチュアル的な言葉で言い換えるならば、それこそが、「アセンション（次元上昇）と呼ばれているものだと言うことができるでしょう。

それは、霊的進歩、霊的向上というものではなく、もともとそうであった自己の本質（Self）をただ思い出していくことなのだということです。

なので、コースは「再覚醒」「復活」という言葉を使っているということを知っておくと良いでしょう。