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【mini3pro・mini4pro】:純正プロペラガード有無での飛行時間比較/飛行申請や重量の影響など

mini3proを屋内で飛ばしていると、屋外よりもバッテリーの減りが明らかに早い。原因は、今まで使用機会がなく眠っていた純正プロペラガード。それしか考えられない。検証して確認せねば。


日課の「ピルエット+直進練習」のついでに、飛行開始から警告が出るまでの時間を下記3条件で複数回計測し、平均値を出した。

・プロペラガードなし
・非純正
(33g)装備
・純正
(81g)装備

その結果がこちら↓

純正プロペラガードは、249gの機体に載せた81gのオモリ。60kgの人が20kgの「荷物」を持っているようなもの。それを宙に浮かせるには、より多くプロペラを回す必要がある。つまり、より多くの電力を消費する。
その理屈はわかる。

プロペラ全体をガードしているため、人や物に衝突したときの安全度は高いと思うが・・・あまりにも飛行時間が短い。


■もしmini3proを「純正プロペラガード」で包括申請していたら

会社でmini3proを購入した時期は、探しても純正プロペラガードが無かったため非純正にしたが、売っていれば迷わず選んでいた。なにせ当時は予備知識ゼロだ。

もし純正プロペラガードで包括申請し認可を得ていたら、どうなっていただろう?

・特定飛行(空撮)はノーマルバッテリーのみ使用。
・その場合、飛行可能時間は10〜15分ほど。
・カテゴリーⅠのみ大容量バッテリーを使用でき、プロペラガード不要。

※航空局標準マニュアル02を想定。間違いがあればご指摘ください。

仕事で使うには、きっと多くのノーマルバッテリーを必要としただろう。


■mini 4 proも条件は同じ?

mini3proは生産終了のため、気になるのは後継機「mini4pro」。機体重量は同じで、バッテリーは互換性あり。運動性能も変わらず。

mini4pro純正プロペラガードについて調べてみると、やはり書いてあった。

「プロペラガードを取り付けた後は、インテリジェント フライトバッテリーPlusを使用しないでください。総重量がドローンの耐荷重を超過し、飛行の安全性を保証できなくなります。」

引用:dji認定ストア/商品説明

「機体の重量が増えると、飛行時の推進性能に影響します。機体がインテリジェント フライトバッテリー Plusを使用するときは、十分な推進力が得られるように、プロペラガードやサードパーティ製アクセサリーのようなペイロードを追加して取り付けないでください。」

引用:dji製品サイト/Mini4Proスペック

条件はmini3proと同じ。

初心者の方は、純正プロペラガードを装備「する・しない」それぞれの利点・欠点を、飛行申請前に確認することをおすすめします。


■機体重量について考える

「飛行の安全性を保証できない」とか「十分な推進力が得られるように」とか、読んだ記憶はある。しかし今まで深く考えることはなかった。

僕は以前の記事で「mini3proの足に100gずつオモリを付けて安定させたい」と書いたことがある。重ければ風にも負けずグラグラも解消するだろうと考えていたが、それは間違いで、むしろ逆だ

mini3proやmini4proのような軽い機体は、飛ばす力も制御する力も軽い機体を基準として作られているはず。たとえ400gのオモリを付けて飛んだとしても、重力や風に抵抗する力が弱いため機体は安定せず、制動距離も長くなり、モーターへの負担も増え、より多くの電気を消費するだろう。

純正プロペラガードはたったの81g。微々たるものと思っていたが、mini3proやmini4proにとっては、とても重い荷物。それだけでも性能に少なからず影響がある中で、大容量バッテリー(インテリジェントバッテリーPlus)を使うとさらに40g増となる。

Mavic3との比較

ソリの足のような形をした着陸ガード(ランディングギア)も手元にあるが、機体への負担を減らすために、使わないほうが良さそう。


◾️重量と飛行申請の関係について

国土交通省としては、「mini3proもしくはmini4pro+純正プロペラガード+ノーマルバッテリー」は、最大離陸重量を超えるが「プロペラガードは最大離陸重量に含まない」というルールを適用し飛行申請はセーフ。しかし40g増となる大容量バッテリーとなると、最大離陸重量を大きく越え、飛行への影響が避けられないため認められない、ということか。(※想像です。根拠はありません。)

根拠はなくても、前から疑問に思っていた
「なぜ純正プロペラガードでは大容量バッテリーを使えないのか」は、なんとなく理解できた気がする。

しかしその反面、あらたな疑問も生まれる。
なぜmni3proとmini4proの純正プロペラガードは完全ガードなのか。重量増を避けたい機体にもかかわらず、なぜこんなに重い構造にした?Air3やMavic3用のプロペラガードは、もっとシンプルだ。
そして実質10分ちょいしか飛ばせず、最大離陸重量オーバーなのに、なぜ純正だけが申請に通る?


mni3proのプロペラガードネタがここまで尾を引くとは、僕自身も思っていなかった。正直もう終わりにしたいが、今回のように何かキッカケがあれば、また取り上げると思う。


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