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有料級な情報です^ ^

有料級な情報バンバン出していきたいと思います笑
前の記事と重複するところもありますが参考程度によろしくお願いします🤲



〜還元剤濃度とpHの関係〜

還元剤の種類によって、一番働いてくれるpHがそれぞれ異なります。

チオグリコール酸 10.40

システイン 8.54

チオグリセリン 9.68

システアミン 8.26

GMT   7.81

スピエラ 6.90

考え方的に、アルカリに振れば強くなると考えられていることが多いのですが上の数値を考慮すると一概にそうとも言えないです。
最近の酸性縮毛矯正の考え方は、pHを出来るだけ低く設定し、還元剤の濃度をあげるという手法を取ることが多いですが、実際にはそこまで入れなくてもいい場合があります。

アルカリに振らなければアルカリによるダメージ、要はタンパク質のアルカリ変性を抑制することができます。
しかしながら、原理的にはアルカリによって膨潤しなければ薬剤が浸透しづらいのではないか?という疑問が出てくると思います。
ですが、髪の毛は水でも膨潤することができるように、水よりも若干低いpHであっても膨潤し薬剤を浸透させることが可能です。
何故かというと、髪の毛の等電点が4.5〜5.5と言われておりますが、実際にはその数値よりも低い場合があり、髪の毛の等電点からすればpH6の弱酸性でもアルカリ側になります。
よって、髪の毛に浸透する理屈になります。

アルカリ性の薬剤に比べ、弱酸性だと浸透よりも上記の数値が大切になってきます。
還元剤がどのpHで一番働いてくれるのか、ここをうまく利用することができれば酸性域での縮毛矯正が可能です。
還元剤濃度に関しては兵隊の量、還元剤の得意なpHに近い数値の場合はその兵隊の強さのイメージです。
兵隊の量+強さが大きすぎると髪の毛を余計にダメージさせてしまいます。
あとは定着率も非常に大切なポイントとなります。

それはpkaとまた別の数値となり、それぞれの還元剤によって毛髪への吸着率が変わってきます。
アシッドストレートではチオの吸着率の1番高いpH6で設定しています。
酸性条件下で1番吸着率が高いのがpH6のチオになりますので還元剤濃度をそこまで上げなくともにしっかりと毛髪内部に吸着してくれます。

〜アルカリ度〜
アルカリ度はpHとの相関関係がないとは言えない数値です。
アルカリ度というのは、例えばアルカリ度が高い薬剤を水でうすめても、pHはほぼ変わらないですが、低い薬剤に関してはpHを、容易に調節することが可能です。
要はアルカリ剤の濃度ですね。
めんつゆに例えるとわかりやすいです。
3倍希釈の麺つゆと5倍希釈の麺つゆだとうすめる水の量が違いますよね。
濃度が違う為です。

酸性方向では酸度という概念もあります。
イメージはアルカリ度と同じです。

〜pka〜
還元剤にはチオール基がくっついているのですが、チオール基の特徴としてpkaの数値で一番水素が外れやすい、要は還元してくれる数値です。
pkaの数値より低くても高くても還元のパワーは落ちます。
イオン化という言葉に関しては、還元剤の作用に関する言葉なので髪の毛のイオンとは少し違います。
チオラートアニオンやカルボキシレートアニオン(システアミンにはカルボキシル基がないので発生しない)
やら難しい言葉がいっぱい出てきますが、
チオで例えると、酸性であれば水素イオン濃度が高くなり、アルカリに振れば水酸化物イオン濃度が上がるので水素イオンが放出しれやすくなる。その水素イオンが半分放出されるところがpkaと言われてます。
カルボキシル基があると、pkaより上にpHを振ってもカルボキシレートアニオンの影響によってチラートアニオンを阻害してしまう為半分以上還元剤を働かせることができないです。

〜髪のポテンシャル〜
ここに関しては、バージン毛の体力「100とするとそこから以下にダメージさせない+質感良く仕上げるかというところになると思います。
どんな髪でもアイロンで真っ直ぐにすればツヤが出ます。
その艶に関してはダメージ毛とバージン毛で確実に差が出ます。
ですので、ストレートをする上で薬剤によるダメージとアイロンの熱によるダメージをいかに減らせるかというところが焦点になってくるかと思います。
もちろん、その他のカラーなどの施術も同様にダメージを減らせるところは極力減らして、どれだけ毛髪に体力を残せるか、ダメージさせないかが必要だと考えます。

〜pHによるダメージの違い〜
過去のお話では髪の毛のpHが1あがると200倍傷むなどありましたね笑
個人的にはシチュエーションによって変わってくるかと思います。
矯正剤のアルカリには、アンモニア、炭酸水素アンモニウム、モノエタノールアミン、トリエタノールアミンなど様々なアルカリ剤が使用されます。
今回は簡単に、アルギニン、アンモニア、モノエタノールアミンが多く使われているのでそこを簡単に説明します。

アルギニンは、髪の毛の構成成分であるアミノ酸の一種で、アルカリ性を示すアミノ酸です。
他にはリジンも塩基性アミノ酸になりますね。
アルギニンは髪との親和性が良く、髪に残っても特に問題ないアルカリだと個人的に思います。
アルギニンはグアニジノ基を持っていて、グアニジノ基によって髪の毛の疏水を強化することも期待できます。(それに付随する他の成分もありますが。。。)
アルギニンをたくさん含んだペプチドは細胞膜を簡単に透過することも最近発見されたみたいですが髪になんの影響があるのかはわかりません笑
応用が効かせられるとしたら、タンパク質を多く髪の毛に導入することが可能かもしれませんね。

アンモニアも多く使われております。
アンモニアは揮発性の為特異な刺激臭がありますが揮発する分毛髪ないに残留しづらいというメリットがあります。
しかしながら揮発性のためpHが時間経過とともに徐々に下がってしまいます。
ここはメリット、デメリットがシチュエーションによって変わりますね。

モノエタノールアミンは、揮発もしづらいため刺激臭も少なく比較的多く使用されています。
揮発しづらいためpHを一定に保つことができます。
デメリットとしては毛髪に残留しやすいところがデメリットですね。
バッファー処理しても、内部に残留しているため、またアルカリ側に振れてしまうというところが懸念されます。

〜残留還元剤について〜

残留還元剤について
縮毛矯正とカラーの同日施術をオススメしない理由はここにもあります。
還元剤の残留に関しては、pkaの数値でも残留します。
pkaの数値でも、半分の還元剤は不活性でその不活性の還元剤が残留しやすいと言われております。
毛髪内部に残留している状況で、アルカリカラーをのっけてpHをあげると。。。
みたいな考え方です。

除去する方法に関しては、チオであればジチオを使うなどの方法もとられますが、個人的にはジチオはあくまでも反応調整のイメージなので反応を穏やかにするイメージです。
後は、グロスフィリンなどを用いる方法などありますが、基本的に完全に除去するのは難しいのでは?と個人的に思います。
どんなものを使うにしろ、中間水洗や最後の流しの際にしっかり流すというところが一番重要かもしれません。

メーカーによっては残臭カットと謳い根本的な除去をしないメーカーさんもありますが、それも一つ手段としては有効だと思います。

であれば残留するのが前提として、還元剤濃度を下げる方向で考えたほうが賢明かなとも思いますが、バランスが難しいです。

縮毛矯正の場合、髪に還元剤を残してアイロンの熱を利用して働かせるという考え方もできますので、1液流す際にはある程度は毛髪内に残しておくという理屈もストレートにする上でまた大事なところかもしれません。

除去も必要ですが、除去できない場面、してはいけない場面も見極めながら処理する必要があると個人的には考えます。

後は、ご自宅でのシャワーやらシャンプーでの除去というところでやはり、しっかりすすぐというところがポイントかなと思います。
しっかりすすぐ、しっかり乾かす。
この2点が施術後大切なポイントになってくると思います。

〜1液塗布の際〜
大塚はシャンプーせずにドライ塗布します。
理由としてはクセがどこまで出ているか把握しやすい点です。
シャンプーに関しては個々の好みでいいと思います。
自分の中では、あまりにベタベタしていればシャンプーしますが、そうでなければ保護剤ついてて丁度いいやくらいです。


〜パーマ液を地肌につけない理由〜
還元剤に限らず全ての成分に言える事ですが、感作性の懸念のためです。
アレルギーは、個々の許容量によって差があります。


〜ビビり毛〜
ビビり毛に関しては薬剤によるビビり(アルカリか還元剤によるもの)と、熱によるビビりがあります。
後者は、要はコゲなので元に戻せないです。
薬剤によるビビりも、見た目は直せるパターンがありますが、基本的には薬剤ダメージによるビビりなので根本良くすることはできません。
大事なのはクセは残ってもいいので、ビビり毛にさせない事が大切です。

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