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一度目の人生が終わるまで 2章

あんなことがあったけど
とりあえず誰にもバレないですんだ。
何事もなかったように毎日が過ぎた。
友達も窓も無事。
これでよかったのだ。 

それからは、とても楽しかった。
サッカーをして、試合をして
勝つ回数が増えてきて、リーグも
一つ上に昇格した。
友達ともいっぱい遊んだ。
大きい声で言えない遊びもしたし
中学生らしくワイワイ遊んだ。

受験シーズン
家に濃い緑の制服を着た人間が
塾帰りの僕を待っていた。
某組織の某高校の広報の人だった。

僕は、地元の真ん中くらいの
高校で、のほほんと生活する
予定だったが、うまいこと
某組織の某高校の受験を受けさせられた。
「倍率16倍だから受からないと思うけど
無料だし、受験慣れするにはいいよ!」
まんまと、受けてしまった。

受験当日
問題は、択一式。
やる気も、受かる気もなかったので
鉛筆を転がして
途中退室した。

一次試験、受かっちゃった。

なんで?笑 
問題解いてないんですけど!?笑

二次試験
言われたことやった。

受かっちゃった。

よくわかんないけど、入校することになった。

某組織の某高校での3年間は
泥臭くて、ベチャベチャで
苦しくて辛かったと当時は思った。
今思うと、そんなでもない。
楽しかったことといえば
男しかいない空間だったので
お下劣な下ネタやイタズラなんかで
ヘラヘラゲラゲラ笑ったこと。

当時は長く感じた3年間
今ではあっという間だった3年間。

良くも悪くも思い出になった。

これからの人生の方が
もっと濃くて残酷で辛いなんてこと
その時は思ってもなかったから。

        2章終

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