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【大人から習い始めたピアノ】私の愛用ピアノ遍歴。 Shigeru Kawaiへの道 (その1)

私が現在所有しているピアノは Shigeru Kawai SK-5 奥行きが2mのモデルです。私がピアノを習い始めて5年目の2021年の6月に納品されました。 このShigeru Kawai は、私の大人ピアノライフ3台目のピアノになります。

↑自邸の Shigeru Kawai SK-5 で弾いたドビュッシー 版画より第1曲「塔」

ピアノを始めてから引っ越しも2回していて、ピアノ選びも、その時の居住環境やピアノ上達に対する目標や意識に応じて、私なりによく考えてピアノを選びました。今回はそんな私が所有してきたピアノ遍歴、 Shigeru Kawai SK-5に至るまでの経緯について書きたいと思います。

いざ書き始めたら、思いのほか文字数が嵩んでしまったので2記事に分けることにしました😅 今回は前編です。

2012年頃、40代前半だった私が独学でピアノを始めた当初は電子ピアノからのスタートでした。当時は集合住宅住まいで音を出しての楽器演奏は難しかったのと、そもそも仕事と両立しながら趣味のピアノを長く続けられるかも分からなかったため、電子ピアノは妥当な選択だったと思います。

↑は当時住んでいた、藤野高志/生物建築舎設計の集合住宅「WALLSITE」

当時の私は他人に演奏を聴いてもらうということはあまり考えておらず、家で自分自身が楽しむだけの趣味として、「クラシックピアノを弾けるようになりたい」と思っていました。
一方、将来的には引っ越してアコースティックのピアノを買いたいとも思っていたので、電子ピアノでも、「本物のピアノ同様に88鍵あって、なるべくアコースティックピアノに近い音とタッチのモデル、そしてたぶん将来的に買い換えるので価格の張りすぎないものを」という基準でMy ファーストピアノ選びを進めました。

そして価格と性能とのバランスでいろいろ検討した結果、KAWAIのCN201を購入することに。

この電子ピアノを手に入れてからは、(とはいえ独学期間中は一曲もまともに仕上がらなかったのですが😅)、憧れの楽曲を手がけているというだけでも楽しくて一気にハマってしまいました。このCN201は、5年くらい所有していましたが、それはそれは何倍も元が取れるくらいめっちゃ弾きまくりました。

購入の際はいろんなメーカーのいろんな電子ピアノを弾いて検討しましたが、同じくらいの価格帯のモデルの中では、私的にはCN201が音質・弾き感とコストのバランスが良いなと思いました。集合住宅暮らしで、アコースティックピアノにこだわらずに手軽な趣味として弾く電子ピアノとしては、ちょうどいい感じのモデルではないでしょうか。

私としては、KAWAIの電子ピアノが自身のニーズや好みに合ってこのモデルにしましたが、音色やタッチ、デザインなど、各人好みが分かれるところと思います。ピアノは、一回買ったら比較的長い付き合いになる楽器なので、カタログやレビューなどの情報だけで決断せず、必ずできる限り何台も試弾した上で、しっくりきたものを選ぶべきでしょう。

そんなこんなで数年が経過し、40代半ば。独学でベートーヴェンの「悲愴ソナタ(全楽章)」、ドビュッシーの「ベルガマスク組曲」にチャレンジするも、一曲もまともに弾けず「ただ非効率に時間をかけて無駄な努力を続けてるだけになってるなー」と思い始めました。
同時に「憧れの曲を弾けるようになりたい」「上手に弾けるようになりたい」という自身の意志の強さ・高まりにも確信が持ててきたので、2016年初秋、ついに先生についてピアノを学ぶことを決意しました。

まずは仕事との両立させて継続できることを第一に考え、通いやすい近所のピアノの先生について習い始めることに。
レッスンに通い始めて、今度は電子ピアノと教室のグランドピアノとの違いに悩むようになりました。電子ピアノとグランドピアノとのタッチや出てくる音の違いに毎回ドキマギしてしまって思うように弾けず、家では電子ピアノで練習し、グランドピアノでレッスンを受けることの限界を感じました。

その頃にはより防音性が高くて楽器OKの物件に引っ越していたのと、アップライトピアノを買っても、またその先でグランドピアノとの違いに悩むのかなーとも思えて、この際なので素直にグランドピアノを購入することにしました。

↑は、ピアノを習い始めてちょうど1ヶ月くらい経った2016年10月に弾いたドビュッシー「月の光」の練習動画です。独学時代に譜読みまでは終わっていたので、先生に演奏のアドバイスと表現のご指導をいただき、習い始めのたどたどしい演奏ですが、ひさびさに見返してみたら意外とちゃんと弾いててホッとしました😅

グランドピアノ購入にあたり、真っ先に気になったのは設置スペースの問題でした。楽器OKの物件とはいえ、すごく広い部屋というわけありません。部屋のサイズにマッチし、グランドピアノでの練習感環境が実現できることと、私の腕前自体はピアノを習い始めて当時1年程度なので、(自分で考える)分相応のものをという観点から、中古のグランドピアノで奥行きの短いタイプのものを探すことにしました。

ちょうど、住んでいる市内に関東でも大規模な中古ピアノ取扱店があり、しつこく通っていろいろな個体を試弾・リサーチ。結果、縁あって出会ったのが、奥行き160cmとコンパクトで、アップライトピアノのようにハンマーと弦の間にフェルト布が挟み入ることで弱音になるアナログな静音装置付きのYAMAHA G1Bでした。

1980年代後半の製品でしたが、傷みや古っぽさも感じず、コンパクトな外観も可愛らしさがあって好感がもてました。より奥行きの長いタイプや高級モデルの新品も含め、たくさんのグランドピアノを試弾しましたが、その大規模店舗にあった在庫のうち、音や価格、設置スペースその他諸条件とのマッチングの面で、店舗で出会ったYAMAHA G1Bそのときの私には一番現実的なチョイスと感じました。

私は仕事の関係上、真っ昼間に練習できることはあまりないので、朝夜時間帯に練習する可能性も考えると、静音装置という選択肢があるのは、私の置かれている環境から考えると心強いのと、将来また引っ越して、より良いピアノを買うかもということを考えると、このタイミングで高価な新品のピアノを買うのも機が熟していない感じがして、一期一会で出会った中古G1Bを購入することにしました。
ピアノを習いはじめて1年4ちょっと 2017年11月のことです。初代電子ピアノはG1Bの納品時に入れ替えで引き取ってもうことになりました。

私はこのピアノが自身のニーズや好みに合ってこの個体を選びましたが、ピアノを置く環境や自身が目指すピアノ演奏のレベルや求めている音色やタッチなど、各人まったく事情が異なります。グランドピアノは、一回買ったらとても長い付き合いになる楽器なので、カタログやレビューなどの情報だけで決断せず、必ずできる限り何台も実物を試弾した上で、自分に合ったベストな個体を選びましょう。

↑は私の人生初のグランドピアノ納品時の映像(2017年11月末)。当時住んでいた物件は藤野高志/生物建築舎設計の「萩塚の長屋」でした。
クレーンで釣られたピアノが空中でめっちゃクルクル回転していて「この運送業者さん大丈夫?」とかなり心配だったことはよく覚えています😅

いろいろ搬入時のハラハラもありましたが、無事、自室に人生初のMy グランドピアノが入り、とても感動しました!部屋の雰囲気やサイズ感にもとてもよく似合い、その時の私にできるベストな選択だったなと思いました。
ちなみにピアノの下に敷いてあるカーペットはニトリさんで選んだ、まさに「お値段以上」な感じのものです。

そして!搬入ホヤホヤのMy グランドピアノで始めて撮った演奏動画。
ドビュッシー ベルガマスク組曲から、第4曲 「パスピエ」です。
ピアノを習い始めて1年ちょいのときの演奏で、今見ると、私自身とても懐かしく、感慨深いです。たどたどしい演奏ですが、当時の私としては「パスピエ」はすごく難しい曲と思っていたので「よく頑張ってたなぁ〜」って思います😅

では、前編はここまで。
後編では、現在愛用している Shigeru Kawai SK-5購入のいきさつやShigeru Kawaiが置いてある自邸リビングの様子などについて書きますね!


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