SEG生の受験生活

こんにちは。Noteを始めました。今回は、受験が無事終わり、最初と言うことで要望の多かったSEG(Scientific Education Group)という予備校での理系科目の受験勉強について記録に残したいと思います。こんなことを言うと胡散臭く聞こえるかもしれませんが僕は受験勉強は楽しかったと思っています。SEGでは科学の面白さを伝えるということをコンセプトに掲げていてとても楽しく授業を受けていた方が多かったのが印象的でした。(某メタリックな予備校に通われていた方ではそういう方はあんまりいなかったと思います。)中高での僕の友達からの扱いは落ちこぼれそのもので、最初は勉強に対して嫌悪感のあった僕ですが無事現役合格できたので、今現在SEGで学ばれている方、SEGで学ぶことを検討されている方には是非読んで頂きたいです。

1.理系数学

SEGの受験カリキュラムは高2冬から始まります。(それまでに数Ⅲまでの全範囲の基礎学習は終わっています。)ここから高3冬期・直前講習までに(本科カリキュラムで)することは大きく分けて以下の3つに細分されます。

基礎固め期(12月~3月)…「受験数学の勉強をするぞ!」といっても一気に授業スタイルが変わるわけではなく、3月まではそれまでと変わらず普通に講義です。(予習は余裕があったらしてもいいよ、ぐらいのノリです。)俗に「青本」と呼ばれるテキストで受験数学で受験生が躓きやすい分野(写像・整数・図形など)について問題を取り上げて講義を行います。ここで注意してほしいのが「全範囲を網羅しているわけではない」ということです。数1A2B、3それぞれについて問題集が渡されるので、基礎が固まってない人は活用するといいでしょう。この時期は手をとにかく動かして全分野の基本的な問題・計算処理に慣れる(特に数Ⅲ)ことと、定義・定理などをきちんと理解することが肝要です。この時期に限りませんが自分で考えても分からない所は質問に行きましょう。またこの時期に本科以外で(冬期・春期講習で)「論理克服講座」なるものが開講されています。これは文字通り論理の基礎についてしっかり学ぶ講座ですが、論理についてしっかり学ばれたことの無い方は全員取ることを勧めます。受験数学の答案を作るうえで論理学は切っても切り離せない要素であり、なかなか自学が難しいものでもあります。(またこれらの内容は低学年時に扱うため忘れることも多い)是非この時期にきっちり理解しておきましょう。

問題と単元同士の関連を整理する段階(4月~8月)…いよいよ「受験勉強」といった感じの授業が始まります。大学入試問題等を題材にして所謂縦割り(単元別)と横割り(考え方でまとめる/単元別で得た知識を活用する)で受験数学の全分野を網羅します。前者が俗に「クリーム本」と呼ばれるテキストで毎週約6問の問題について予習を前提に授業では問題を解説し、その分野で必要な考え方を講義します。後者はその考え方を前提に「東大受験数学」というテキストでクリーム本と同様のスタイルで授業が進みます。ここで注意してほしいのが「東大受験数学」と言う名前ですが東大志望以外の人も受講すること、ぐらいでしょうか。中身は別に全部東大の過去問ってわけじゃないんでしょうけど、多分名前つけるの面倒なだけ()だと思います。(※詳細はよく分かりません。)復習の時には出来なかった問題の原因を分析してノートやルーズリーフ(予習と授業で分けた方が良い)に言葉でまとめておくと良いでしょう。巷でクリーム本は〇週復習すべき!とか言われてますがテキストの全問題について理解が出来たらその時点で復習については終えて構いません。(テストゼミで出来なかった時に振り返ることはあるとは思います。)

実戦演習(テストゼミ)(9月以降)…ここからはただひたすらに問題演習です。授業の前半に問題のセットを解き、印象が残っているうちに後半で解説するという単純な形なのですが、これを通して成績の伸びを実感される方は多いです。僕もその一人でした。ここまで来たら添削が返ってきたものを分析→解きなおしで完全理解で復習すれば十分合格点にたどり着く実力はつくと思います。余裕が出来次第、過去問、受験数学の掌握などの難系の問題集に入って良いと思います。

また、これ以外にも季節講習で志望校別の講座(東大・東工大・医科歯科・慶應,慈恵,順天など私立医学部等)、単元別講座、大学範囲の数学など様々な講座が開講されるので必要に応じて受講することを勧めます。(取り過ぎには注意)コース設定は上からH、G、Fとなっています(基本アルファベット順です。物理、化学でも同じ)がGHで先生はほぼ共通かつ、テキストの内容も8割同じなのでHまたはGの上位ならどこの大学でも受かれるポテンシャルはあると考えてよいと思います。(僕は万年H僅差落ちでした)(数学だけに限りませんが)学期ごとにクラス分け試験(年3回)があり、モチベーションになると思います。

2.化学

SEGの化学には開始時期に応じて高14月スタートの3年間(YZ)コース、高24月スタートの2年間(FGH)コース、高21月スタートの速修コースと呼ばれる3つのコースがあります。これら3つの主な違いは演習の期間が設けられているかとその長さにあります。(詳しいものはhttps://www.seg.co.jp/lesson/h-science/をご参照ください。)3年間(YZ)コース、2年間(FGH)コースは大まかに①高校範囲全範囲の講義②予習解説型の基礎演習③テストゼミと言った感じで授業は進んでいきます。一方、速修コースは(講習で演習の講座はありますが)①のみです。これだけ聞くと速修コースは損じゃない?と思う方もいると思いますが、(どのコースでもそうですが)講座開講時点で未修を前提として講義が進んでいくので、(言い方が悪いですが)身の丈に合ったコース選択をしましょう。その分着実な理解が出来るかと思います。なお、実力があり授業についていける場合は途中で入会試験を経て編入することも可能です。(指標としてセンター試験の過去問で9割以上で安定しているならば、化学の実力としては十分だと思います。)ちなみに僕は説明会の先生の話が面白そうというノリだけで高1から入りました。早ければ早いほど良いと思います。

化学の勉強で重要なのは基礎の理解が着実になっていることの1点だと思います。SEGの化学は高校範囲を超えた、俯瞰した視点で(全く難しいわけではないです)講義を行っている(某メタリックな予備校でもやっていない)ので、この内容を確固たるものにすれば入試で絶対的な得点源になります。また僕は科学系の部活に所属せず、中学生時には赤点を取るほど化学が苦手でしたが、高3春に化学グランプリという大会を知りそこから3カ月の対策で賞を受賞しました。このベースにはSEGの化学の授業があったと思います。AO/推薦で化学系の大会に出る対策としても(早ければ)最適です。

勉強で意識したことは授業で分からなかったことは絶対に質問に行くこと、でしょうか。化学科は先生とチューターのサポートが手厚い(特にテストゼミでの添削)ので良い環境だったと思います。

また通しでの授業のほかに志望校別の講座(東大・東工大等)、生化学に関する発展講座(講座名は「生命の化学の入試問題」)などオプションで講座が開講されています。医学部志望は生化学に関する発展講座を取ると苦手意識解消の意味で良いと思います。

3.物理

SEGの物理でも高14月スタートの3年間(Z)コース、高24月スタートの2年間(FGH)コース、高21月スタートの速修コースと呼ばれる3つのコースがあります。(授業の流れは化学と同じです。)このうち3年間(Z)コースは最近新設されたコースで物理の歴史的側面を重視して授業を行っています。また化学と差別化される点として物理のHクラスは極めて数学的側面を重視している(化学のHクラスも高度ですけど)ため、他(FG)と若干カリキュラムが異なるということがあります。物理は個人の好みによって合う授業も異なってくるので講習で一度体験授業を受けることを他より一層お勧めします。僕は高3春に途中編入で(予習解説型の授業から)2年間コースに入りました。ある程度の実力があれば、途中入会も十分可能であると思いますが、Zコースは高1夏から後は途中編入出来ないので注意してください。また、Hクラスに途中編入するのは相当難しいです。

物理の勉強で大事なのは定義・公式を(適用条件を明確にして)正確に運用できることと、(上級段階では)分野ごとにどのような思考手順で論を進めるか把握しておく(例えば熱力学の問題であれば大きく気体分子運動論と密封気体の状態変化で、後者は状態方程式と熱力学第一法則を使って状態推移を追う)ことが大事です。通期の授業の中で演習をする際には少しずつこれらのことを意識できるようになると良いです。またオプションで東大物理演習という講座が開講されていますが、これは東大受験生以外でも取って良いと思います。授業の中で今書いた分野ごとにどのような思考手順で論を進めるかの整理をして頂けるので、受験勉強のまとめとして非常に有効です。

これら以外の講座としては大学別講座(東大のテストゼミ、東工大など)、物理新問題攻略の手順などがあります。物理新問題攻略の手順は問題文の見た目がごつい大学(慈恵医大等)を受ける場合にはお勧めです。

4.その他のサポート

SEGは授業以外でもサポートが充実しています。主なものとして①講師との面談・相談②他予備校との連携等があります。①は高3の春学期と秋学期に公式に用意されている生徒と先生の1対1での進路面談のほか、共通テスト後等にも面談が可能な場合が多いです。またメール等でも随時相談を受け付けている先生が多いです。②は駿台・河合の東大模試が半額程度の値段で受けられたり、YMSという医学部専門予備校の面接・小論文指導、ほかSEGで開講していない国語・社会についても他塾(Z会等)で割引を受けられたりします。個人的には面談と東大模試の割引は助かりました。

5.最後に

初めての記事で拙い部分もありましたがここまでお読みいただき有難うございました。SEGでは非常に多くのことを経験させて頂いたので、これを見ている後輩の皆さんにも是非勉強を楽しんで頂きたいです!陰ながら応援しています…!

好評であればSEGについて深堀りする記事や自分の実践した、落ちこぼれから脱却する思考、勉強法などについても書きたいと思っています。是非拡散よろしくお願いします。