激アツ! 〜コースのリンク性〜 スプリント&マイル編


お疲れ様です。
ダービーは素晴らしいレースでした。これで競馬民の一年のサイクルが終わり、また新しいサイクルが今週から始まります。また一年宜しくお願い致します。

では初めに、皆さんこのような経験はありませんか?

『なんでこの馬は同じ1200mで中山では走るのに中京では走らないんだ?』

『ダート1800mなら同じ右回りだし、阪神も京都も同じだと買ったら…』

『同じ新潟2000mなのに外回りと内回りで全然走るタイプが違う…』

実はコレ、競馬を始めてまだ半年未満の当時、何の知識もない僕が思っていたことなんです。(笑)
今思えばこの状態で馬券を買っていたのですから予想が当たることが難しいのは誰が見ても分かりますよね。

当時の僕はこう思いました。

『なぜ同じコースや同じ距離であるのにも関わらず、好走出来ない条件が生まれてくるのか』

この場合、展開やレースレベルなどの条件を抜きとして仮定するなら最も可能性が高いのは、
"求められる適性が違うから"
と言う理由が1番に挙げられます。

では、"コースによって求められる適性が備わっている"ということは、どこから判断出来るのでしょうか。

最も判断しやすいのは過去の同コースや同距離での好走歴になると思われます。

しかし、その場合はAIや自動投票が犇く昨今。好走歴をなぞるように適性を見極めるのは目に見えてオッズを被りやすく、妙味という点での魅力は低下してしまうのが難点でしょう。

では、妙味を見出せるのはどういった場合なのでしょうか。

それは簡単です。

"まだ走ったことのない距離やコース替わりでも適性が高いこと"
になると僕は思います。例をあげましょう。

例 5/15 トゥラヴェスーラ

高松宮記念 16番人気138.4倍→4着

京王杯 10番人気20.5倍→2着

前走G1の高松宮記念を4着から次走G2京王杯という格下げであるにも関わらず、メンバーレベルがかなり落ちた中でも人気自体は落ち着いていたと言えるでしょう。

5/23
タマモメイトウ
韋駄天S 14番人気59.3倍→1着

初の千直競馬で内枠というのもあったが人気を被らず、波乱の主役に。



このように妙味は走ったことのないコースや距離にある、と考えた僕は予想時に、
"この馬には適性がある"
という視点だけでなく、こう考えるようになりました。


"この馬に◯◯コースの適性があるのであれば、
△△コースにも適性があるのではないか"


"この馬が◯◯コースの☆☆mで走るならば、△△コースの★★mでも走るのではないか"

と、別々のコース、または距離のリンク性が分かれば妙味に繋がりやすいのではないか、と。


この記事はそのコースのリンク性についての記事です。馬場、展開等は不問とし、レース質についてのみの解釈となっています。
つまり、あくまでどういったコースレイアウトの部分がリンクし、どういう能力が求められやすいのか、についての独自の理論になっています。

長くなりましたが最後までご覧頂けると嬉しいです。
宜しくお願い致します。

内容
・7つのコースのリンク性について
内訳
1.無料公開
2~4.スプリント戦について
5.東京、中京と阪神の相違点
6.安田記念について
7.その他1600m
・最後に




1.【中山1600m≒阪神1400m】

まず、共通点を探していきましょう。
3つのポイントを抑えたいですね。

スタート後の下り坂
テンからスピードに乗りやすいことで初角までに速いラップを刻みやすく、全馬が平地で走るよりもスピードに乗っている状態になります。そのため、加速されたスピードに耐えられるだけの基礎スピードがあるかが求められやすいです。
利点としては、そのスピードが平地よりも速いので基礎スピードの無い馬とポジション差を作りやすいことで先行押し切りがしやすいコースです。


角度の厳しい小回り
中山1600mは外回りといった表記になっていますが他のコースと比べれば、それでもコーナー角は厳しい小回りコースと考えていいでしょう。また阪神1400mも内回りでの施工になっていて、この点で共通しているのは速いスピードのままコーナーを通過するのでコーナーで外を回る負荷が大きいことです。

ただ、この部分は枠順からは分かりづらいです。あくまで外を立ち回ることが不利に働きやすいという考え方になります。

また、小回りコースで直線の長さが、
中山1600m 310.0m
阪神1400m 356.5m
と短いことも相まって内を回ってきた先行馬が有利になりやすいことも抑えておきましょう。

ラストの急坂
➀のポイントでスピードに乗りやすいことを挙げましたが、下り坂でオーバーペースになってしまうと余力を完全に失うことになり、その状態で待ち構えているラストの急坂では脚が上がってしまいます。こうなると途端に差しが決まるのがこの二つのコースのリンクしている部分と言えます。


【まとめ】
ラストの急坂への余力を残しながらも下り坂で速い追走力を求められることから基礎スピードの高さは確実に求められるコースと言えるでしょう。そのことから中長距離路線からの距離短縮は効きにくいコースとなっています。

また、人間の無酸素運動で走れる限界は400mと言われていますが同じ原理で馬にも無酸素運動で走れる限界があります。
この1400mと1600m間には距離的に一息入れなければ持たないギリギリの距離になると思います。

そのためペースが緩い場合はワンペースで回り切ることは可能で基礎スピード特化戦になりやすいです。
逆にペースが速くなった構成なら息が入り流れた中での一脚が求められやすいと言えます。
(ペースが速くなった中でワンペースで回ろうとするとラストが大きく垂れることになり差しが決まる可能性が高いです。そこも基礎スピード面との兼ね合いになるのが注意点です。)

もう一つ、内を回れる機動力も必要であると言えます。特に高速馬場状態では逃げ、先行有利が顕著になりやすいことも合わせて覚えておいた方がいいでしょう。特に秋の中山開催で起きやすい現象です


【求められる能力】
・基礎スピード
・機動力
・前半ペースが、
緩い場合→基礎スピードのレベル
速い場合→流れたペースの中での一脚の鋭さ


【妙味アリ!このタイプを狙うべし!?】
以上の理由から狙いたいのは、
・トップスピード戦でキレ負けした先行馬
です。
主に直線の長いコースでの後半力で敗れたタイプの巻き返しが目立ちます。

例 ミッキーブリランテ 
(流れたペースの中での一脚の鋭さ)
2021 1/9 ニューイヤーS 14人気91.1倍→1着
12.4-11.4-11.4-11.5-11.7-11.8-11.2-11.8
→→→→→→→                          →→→→

2021 2/28 阪急杯 10人気62.3倍→2着
12.2-10.6-11.2-11.4-11.2-10.8-11.8
→→→→→→→→               →→→→

こちらに過去に機動力について記載した記事のURLを貼っておきますので、こちらも合わせてご参考にしていただければ。

https://note.com/ace1bb1/n/na8dc7cb62e08


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