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会計/税務コンサルタントの実務課題解決コラム

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会計/税務コンサルティングファームであるアクリアグループのコンサルタントが、実務現場での経験を活かしてコラムを執筆致します。
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2024年3月の記事一覧

事業計画策定のポイント①

はじめに株式会社アクリア、コンサルタントの横山です。 本コラムでは「事業計画策定のポイント」について取り上げていきます。 私たちが事業計画の策定支援をさせていただく中で、経営者やCFO、経営管理担当者といった方から、下記のようなご相談を頂くことがあります。 そのような事業計画策定に関してお悩みのある方を対象に、事業計画策定のポイントについて、下記の(1)~(4)に沿ってお伝えさせていただきます。 今回は、 (1) 事業計画とは (2) 事業計画策定の目的・必要性 を

事業計画策定のポイント②

はじめに株式会社アクリア、コンサルタントの横山です。 今回は、 (3) 事業計画策定の流れ (4)事業計画のチェックポイント を取り上げていきます。 ※なお、本コラムでは、ピッチ資料に含まれるような会社概要やビジネスモデルといった定性的な情報よりも、定量的な数値情報としての「事業計画」にスポットを当てて取り上げていきます。 (3)事業計画策定の流れ ~川上から川下まで、一貫性のあるストーリー~事業計画を策定するにあたって、まずはどこから手を付けたらいいでしょうか。

売掛金の残高管理に関する留意点

はじめに株式会社アクリア、コンサルタントの伊藤です。 今回は、「売掛金の残高管理に関する留意点」について取り上げていきます。 売掛金の残高管理を取り上げた理由ですが、売掛金の残高管理を徹底することは、請求漏れ、回収遅れ及び回収漏れを抑止し、延いては会社の資金繰りを安定させることができると考えられるからです。 所謂、「勘定合って銭足らず」では企業経営に大きな問題が生じるため、売掛金の残高管理は重要な業務の一つなのです。 (1) 売掛金とは売掛金とは、顧客との契約から生じ

IPO準備会社に求められる体制①決算早期化

(1) はじめに株式会社アクリア、コンサルタントの角です。 IPO準備会社に求められる決算早期化、内部統制、開示体制確保について取り上げていきます。 IPOの実現により、上場会社となると株式市場での資金調達が可能となる等のメリットがある一方で、投資者保護や開示制度の拡充を目的とした金融商品取引法の順守が求められます。 そのため、上場準備作業を通じて、上場会社にふさわしい社内体制を整備し、開示体制を確立していくことが必要となります。 ここでは、IPOで求められる代表的な体

IPO準備会社に求められる体制②内部統制

(1) はじめに株式会社アクリア、コンサルタントの角です。 IPO準備会社に求められる決算早期化、内部統制、開示体制確保について取り上げていきます。 前回の決算早期化に続き、今回は内部統制について取り上げます。 (2) 内部統制┃概要 内部統制とは、事業の適切な遂行のために遵守するルールや仕組みであり、下記を目的とします。 IPO準備で求められる内部統制の主たる目的は財務報告の信頼性の確保になります。 ただし、内部統制の4つの目的は相互に関連しているため、他の目的も

IPO準備会社に求められる体制③開示体制

(1) はじめに株式会社アクリア、コンサルタントの角です。 IPO準備会社に求められる決算早期化、内部統制、開示体制確保について取り上げていきます。 最後は開示体制の確保について取り上げます。 (2) 開示体制確保┃概要 このように、不特定多数の投資家に対し、適切な投資判断ができるように、企業内容の開示が必要となります。 ┃開示体制確保の必要性 概要に記載の通り、上場時にはⅠの部等、上場後には毎期有価証券報告書等を作成する必要があります。 また有価証券報告書等は

管理部門における会計監査への対応①

(1) はじめに株式会社アクリア、コンサルタントの新井です。 今回は「管理部門における会計監査への対応」について取り上げていきます。 法定されている会計監査は、社会的影響力を持つ法人が、投資家に対して適正な財務報告を行うことを担保するために必要不可欠な制度です。 しかし、監査の直接の窓口となる管理部門ご担当者は、日々の業務に追われる中で監査対応も行わなければならないため、特に決算月には業務に忙殺されてしまうこともあるのではないでしょうか。 当コラムでは、そのような監査

管理部門における会計監査への対応②

(1) はじめに株式会社アクリア、コンサルタントの新井です。 前回から引き続き「管理部門における会計監査への対応」について取り上げていきます。 監査を受けるうえで会社のご担当者が悩まれるポイントには以下が挙げられます。 今回は②監査の遅延による決算遅延、③複雑な会計上の論点についての会計監査人とのコミュニケーションを説明します。 (2) ②監査の遅延による決算遅延┃重要な会計上の論点及び取引上のトピックスの共有 前回のコラムでも述べさせていただきましたが、重要な会計