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依存症的な傾向がある場合の生活環境調整

今日は、保護司対象の研修で、生活環境調整についての事例研究に参加しました。

提示された事例についてグループディスカッションするのですが、その中に麻薬依存とギャンブル依存の事例がありました。

どちらの場合も、身元引受人が対象者を、①理解した上で、②しっかり監督する必要があるようです。

①対象者を理解する
「またクスリやってるんじゃないでしょうね」とか「どうしてパチンコが我慢できないの」というようなことを言ってしまわないよう、身元引受人の方にも心理面に配慮した対応の方法を学んでいただかないといけないようです。

②対象者をしっかり監督する
例えば、給料日に給料全額をパチンコにつぎ込んでしまうと、次の給料日まで食べ物にも事欠くことになり、窃盗など再犯の確率が一気に高まってしまいます。月に一度、給料を受け取るのではなく、身元引受人や雇用主が家賃や光熱費など必要経費を除いた金額を日割りし、勤務終了後にその日の分だけ渡す、などという工夫がいるようです。

①と②のいずれの場合でも、大切なのは身元引受人に丸投げしないことだとか。身元引受人に手厚い支援を提供することが結果的には再犯率の低下につながるようです。

そして何よりも大切なこと。
 ↓ ↓ ↓ ↓
★ 専門の支援機関に繋ぐ! ★

例えば、麻薬であれば日本ダルクさんなどもありますし、依存症ケアを提供している地域の病院やNPOなどもあります。専門的なケアを継続的に受けたり、当事者の会に参加したりするなど、長期的な支援が必要となります。

この全てが保護司の仕事、という訳ではありませんが、生活環境調整の全体的な流れを把握しておくのは大切なことだと思いました。

最後に・・・
※ 依存症は病気の一種で、同じ環境に置かれれば誰でも発症する危険性があるものだそうです。依存症になってしまった人に対して「心が弱い」などと偏見を持たず、「自分も同じ状況であればそうなっていたかもしれない」ということをしっかり認識しておく必要があるそうです。
「自分とは関係ない」、「自分はそうならない」という思い込みが差別に繋がります。「誰にでも起こり得ることである」という気持ちで向き合うようにしたいですね。

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