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2023/12/17@鹿児島MAKAI Gallery

12/15にキャンピングカーで徳島を出発。高速を使って愛媛の港まで行き、フェリーで大分へ。そこから南下して12/16に鹿児島着。

九州は本当に温泉が多くて、キャンピングカー生活の身にはとても助かる。
ちょうどこの日から本格的な冬が訪れて、車内も暖房なしでは過ごせなくなった。温泉であたたまってから眠りにつくと、本当によく眠れる。キャンピングカーでのツアーも板についてきた。

海沿いは朝日がよく見える

さて、ライブ当日。会場からわずか1分ほどの距離で車中泊していたため、あっという間に到着。入り時間より早すぎて、近くのスタバに。いわゆるあの「スタバ」をイメージしてGoogleマップ片手に探してたけど、一向に見つからぬ…。
あれ?もしかしてこれが!?なんと、こんな素敵な趣の建物がスタバ!

鹿児島のおしゃれスタバに洗礼を受ける

この日のイベント「Wあっこ祭」はお昼の13時からということで、入り時間は午前10時。夕方には終了予定。最近お昼のライブがどんどん好きになっている。子どもの活動時間に合わせて、というところもあるけど、やっぱりお昼の方がその土地のことがはっきりと見える気がする。スタバでカフェモカを買い、一息つきながらそんなことを思う。

時間より少し早いけれど会場へ。会場にはすでにこの日のイベント共同企画者であるノマアキコさん(ex.GO!GO!7188)とWALK INN STUDIO!の太一さんが準備を始めてくれていた。アッコさんに会うと、いつもホッとする。そういう空気を纏っている人になりたいなって、いつも思う。

MAKAI Galleryは写真でしか見たことがなかったけれど、想像を遥かに超えた温かみのある空間だった。全体的にアンティークな壁や家具、大きさがバラバラなのにどこか統一感のある古いランプたちが天井からぶら下がっている。さらには、会場の一番奥のベランダからはドシンとした佇まいの桜島が一望できる。こんなところでライブできるなんて、それだけでワクワクする。

可愛すぎるステージ

アッコさんは、鹿児島で「ともそだち」という、学校に行っていない子供たちの居場所づくりをしている。それを最初に知ったのは、あっこさんのブログだったと思う。自身のお子さんが学校に行きたがらなくなったのがきっかけだった。
そこで「子供にあう場所がないなら私が作る」という決断に至れる人はなかなかいない。日々の生活に追われる中でやらなければいけないし、責任も伴うことでもある。でもきっと、アッコさんの中のロック魂が「考えるより先に動け!」と命じたんじゃないだろうか。責任よりも、目の前の一番大切なことをきちんと大切にできる人なのだ。

今回の鹿児島でのライブを、「ともそだち」を絡めたイベントにしてもらったのは、そんなアッコさんの活動そのものがまさに「バンド」のようだなと思ったからだった。大人と子供が共に育っていく、他にはない場所作り。形が変わっても、実は根本的には同じことなんだと思う。

リハーサルも終わり、いよいよ開場。場内には添加物を使用しないお菓子屋さんや、ともそだちの子供たちのお店やWALK INN STUDIO!のグッズ販売など、いろんなお店が出店してくれていた。普段はライブ会場が苦手な我が子も、ともそだちの的当てゲームに参加させてもらったり、折紙屋さんの折り紙を買ったりして楽しんでいた。

破格の商売
かなり手の込んだ折り紙作品が販売されていた

今回のイベントでアッコさんが出演を呼びかけてくれた「セイナとサトコ」さん、「わかまつごう」さん、「コジマサトコ」さん、「ゆりあっしゃん」は、みんな元々バンドマンだったそうだ。中にはわたしもチャットモンチー時代に対バンさせてもらったことのある方もいた。
アッコさんをはじめ、みんなそれぞれに、バンドでの経験が今も地続きにある。それはお話させてもらう中でも、演奏を聴いていてもそう感じた。

セイナとサトコ
わかまつごう
コジマサトコ

ゆりあっしゃんの演奏で、ともそだちの子供たちが歌う「ともそだちバンド」の時間が来た。わたしも一曲タンバリンと歌で参加させてもらうことになっている。出番前に緊張しまくっている子供達を見て、胸がギュッとなる。もはや親の気分。

いよいよ彼らの本番というときに、子供が1人足りない!どうやら外に葉っぱを拾いに行ってしまったらしい。その子を探しに、残りの子供たちも散り散りになってしまう。そんな状況でも、アッコさんは全く動じることなくMCで場を繋いでいた。この先輩と喧嘩したら絶対に勝てないなと思った。

なんとか無事にみんな集合して、ともそだちバンドの演奏が始まった。今回は子供たちには歌のパートが振り分けられているらしく、みんな自分の番がくるとマイクに近づいている。最初は小さかった声も段々と大きくなっていく。

そんな子供たちの背中を見守っていて、涙が出そうになった。
この舞台で、自分たちを全力で表現している。ここにいるぞと、大きな声で叫んでいる。演奏に合わせてアンサンブルしている。会場の空気を吸い込んで、自分の声にして吐き出している。子どもって、こんなにも強くてかっこいいんだな。弱くて、ただ守らねばならない存在だと思っていたけど、人間として尊敬すべき生き物だったんだと思い知らされた。

ゆりあっしゃん&ともそだちバンド

ともそだちバンドの演奏が、この日のクライマックスだったのは間違いない。この後の自分の出番はもう本当にアンコールのようなものだと思った。いつもはお酒の力を借りてリラックスしようとするけれど、この日はともそだちのお店で売っているリンゴジュースをステージドリンクにした。

子どもたちに勇気をもらい、わたしも無事にツアーの最後の演奏を完遂した。たった5本のツアーだったけれど、全国各地のいろいろな場所でその土地の空気を感じて演奏できる濃厚なツアーだった。同時に、やっぱり音楽を作ってよかったと心から思えた。自分が必要とされるためのものではなく、わたしがこの繋がりを必要としているから作ったのだ。それが確信に変わるツアーになった。

鹿児島市内のザビエル公園にて

というわけで、ツアーは終わりましたが、noteは続けようと思います。
ライブを振り返る意味でも、記録として残しておきたいので。

急に寒くなってきたね。みんな風邪ひかないでね〜
次のライブは1/21名古屋のイベント。楽しみです。

accobin


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