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キャリアを犠牲にしないで目標に到達するためには?①- Dorie Clark氏の提唱する4つの原則より


はじめに

自分の望むキャリアや到達したい目標があっても、今の仕事に忙殺されて思い通りには動けなかったり、今とは異なるスキルセットが必要だったりすることは、しばしば発生します。

そこで、"The Long Game"の著者であるDorie Clarkさんの、
Harvard Business Reviewの記事 "Don't Focus on Your Job at the Expense of Your Career(August 12, 2022)"から、

長期的な目標を叶えるために、現状に圧倒されていると感じていても、前進するための4つの原則をご紹介し、私自身のキャリアを例に分析してみます。
2024/9/26

私自身のキャリア

初めてのキャリアは、バイオ系の学部時代に研究の道を志してから、修士課程を経て、希望する公的研研究所(基礎研究)で働きました。

次のキャリアは、民主党の事業仕分けや東日本大震災による研究室の解散を機に、キャズムを超えて製品開発が出来る民間企業(医療機器メーカー)に転職し、エンジニアとして製品開発を行いました。

ここまでのキャリアは、基礎研究から製品開発まで一連の流れを経験することができ満足していたのですが、エンジニアを担当してしばらくたってから、将来は会社全体の戦略を考える仕事をしたいと考えるようになりました。
しかしながら、製品担当として法規対応や全世界の市場対応等が忙しく、経営戦略の仕事を行うためのアクションが取れずにいました。

そこでとりあえず、大学病院で実施している1年間の医学研修コースに会社推薦で参加させてもらい、次のキャリアのアクションについて考えていたのですが、Covid19のパンデミックが発生し、意図せず未経験のマーケティング部門に異動となりました。
職種の変更は、自身の意識改革や、部門間のハレーションに対する対応など、多くの苦労がありましたが、これらの経験が会社全体の戦略を考えるためのスキルセットの形成に役立ちました。

それから、経営改革や人の意識を変えるためのベストプラクティスを学んだり、コーチングを受けたりして、今ではブランド戦略の仕事をしています。

原則1:自分の活動の戦略的価値を分析する

自分の仕事のどの部分が将来のビジョンと最も一致しているのか、あるいは最も一致していないのかを理解するために、ベン図を作成します。
ベン図では、1つの円が現在の職務を表し、もう1つの円が自分が目指す職務内容を表します。少なくとも一部の領域は重複すると思います。

この図を使用すると、維持したいタスク(新しい役割に引き継がれ、関連する現在のタスク)、伸ばしたいタスク(現在は実行していないけれども、将来必要になるタスク)、そしてできれば削除したいタスク(希望する役割に関連しないタスク)を特定するのに役立ちます。

例えは私のキャリアを例にすると、エンジニアとしての1つの専門分野のスキル→事業戦略として自社で取り扱う業界全体のスキル→コーポレート・ブランド戦略→経営戦略とキャリアを拡充しています。

ベン図

原則2:味方を募る

仕事量や責任について完全な裁量権を持つことは稀なので、ビジョンの実現には仲間、特に上司の協力を得る必要があります。
上司に目標としているキャリアパスを説明し、ストレッチ・アサインメントや新しいスキルや人脈を築くのに役立つ機会を推薦してもらえるように依頼します。
部署内外の同僚に協力してもらうことも役立ちます。

私の場合には、エンジニアの時に、上司や担当の役員に、将来は経営戦略の仕事がしたいと言ってたことと、社長主催のマーケティング勉強会に参加していたことで、全社視点が必要なマーケティング部門へ異動となりました。

②に続く

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