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19歳根暗貧乏大学生単身イラク旅行記 前編

はじめに

まずご了承願いたいのが、これを見て実際にイラクに行って何らかの事件や事故に巻き込まれても私の方では一切の責任を負いかねます。
また時期によっては、コロナの事情や世界情勢が大いに異なるのでこのnoteの通りに行くとは限りませんのでご了承下さい。

前提としてイラクには現在、日本の外務省からはバグダッドを中心に危険度レベル4となっています。バグダッド国際空港ですらもレベル3です。

2023年3月現在の危険度マップ。

ダーイッシュ(イスラム国)はほぼ壊滅状態であっても、その系列組織や分子は完全には消えておらずやはり外国人にとっては誘拐や拉致といった危険の多い国です。
この記事は渡航を推奨するものでは無いのでご了承ください。
また行くとなったら完全に自己責任となりますので最新の注意を払って下さい。(外務省さんからは怒られます)
又いざとなったら頼れるのは現地大使館だけです。たびレジの登録は推奨します。
あとイラクに入国したスタンプがパスポートに付くと日本人なら通常必要ないビザをアメリカ入国の際に取る必要性が生じますのでご注意。

※イラクのビザ事情について知りたい方は「イラクの大地に立つ」まで飛ばして下さい。


旅のプロローグ

軽い自己紹介をさせて頂きます。
私は現在19歳の首都圏の大学に通う学生です。
ヤマトとかマクロスシリーズのアニメが好きです。
小学生の頃から中東に少しずつ興味を持ち今回の旅に至りました。
つまりは何か目的なんて持たずに好奇心だけで渡航しました。
海外旅行の経験は家族で一度中華民国へ4日程度と、学校の修学旅行で一度北米に10日程度と単身での海外旅行は今回の旅が初になります。
昨年大学に入学するもタイトルにもある通り根暗なので友達など1人も出来ず、まあ二ヶ月非常に暇で仕方ない春休みに突入しました。
平日何日かバイトに出てバイトのない日は家でぐーたら過ごす日が続きました。
授業とか課題はしんどいのでこうした日々のが好きです。
でもやっぱり一ヶ月近くこうした日々を過ごすのも退屈なものです。
休日無気力すぎて何にもしたくなくなるくらいに退屈でした。
そこで私はずっと昔から行きたかった国であるイラクへの渡航を決意しました。
何か深い理由はホントになく、ただ大学の休みで暇だし、行きたいから行こうとなっただけです。
まず私はバイトこそしているもののすぐに使ってしまうので、収入は底が知れており旅行のための資金は大してありません。そこで私は最安のプランである乗り継ぎ3回による渡航を決意したのでした。
ちゃんと貯金しておけば乗り継ぎ一回で行けたのに。貯金大事っすね。
使ったのはあの旅行しまくってる人ならご存知、色んな意味で有名なkiwiです。
この時はマジのマジで無知だったから使ってしまいました。出来れば使わないことを推奨します….。
あとあとフォロワーに聞いたんですが、乗り継ぎとか行き方だけ検索して航空会社のサイトから買うのがベストっぽいです。
まぁなんで使ったかというとですね、出発地から目的地をセットすればLCCの便を探してくれるものなのです。スカイスキャナーでええやろってなりますけど。
乗り継ぎの際に面倒だろうと大荷物は持たず、リュックサックを一つ背負い込んで春休みも終了目前となった3月26日。
まだ街の灯が灯っていない薄暗い中家を出発。
飛行機に乗り遅れたくないのと、楽しみすぎて寝られないのもあり結局徹夜の状態で始発で成田空港に向かったのでした。

バグダッドまでの経路

まずバグダッドまでの初期の予定をここに載せておきます。
成田→ハノイ・ノイバイ国際(ベトジェットエア)
6時間待機
ハノイ・ノイバイ国際→アフマダーバード(ベトジェットエア)
6時間待機
アフマダーバード→ドバイ・シャールジャ国際(エアアラビア)
2時間待機
ドバイ・シャールジャ国際→バグダッド(エアアラビア)
合計 約9万円

バグダッドまでの乗り継ぎ地点、時間等

カウント・ダウン

まず最初の経由地であるベトナムのハノイ、ノイバイ国際空港に向かうための便はベトジェット航空の便で朝9:30出発。
成田には朝の7:30くらいには到着しました。これがあと1時間くらい遅れていると国際線の場合はチェックイン締め切られてしまうのでご注意を。
アフマダーバードまでは同じ航空会社のベトジェットなので日本でチェックインが可能なのです。
ベトジェット航空というベトナムの航空会社なので日本人は少なく、ベトナム人や中国人と共に列に並びます。まだみんな黄色人種だから全然心細くないです。
チェックインのカウンターに辿り着きボーディングチケットを受け取ろうとすると係の人に
「本日はアフマダーバードまでですね、ビザはお持ちですか?」
「いえアライバルビザを取ろうと思ってまして…」
「インド入国ではアフマダーバード入国の場合『のみ』ビザが必要になります」
「え゛」
「なのでチケットお渡しできません。」
ここで1番恐れていたビザの問題に引っかかりました。
もちろんトランジットでもビザが必要な国があることや、入国審査が必要な国があることは事前に調べていました。
ベトナムでは日本人の場合はビザ不要で60日までなら滞在が可能。同じくシャールジャ国際のあるUAEもトランジットビザは不要でした。
しかしインドではどうやらアフマダーバード国際「のみ」トランジットでもビザは必要でアライバルビザも取れないとのこと。
この辺はちゃんと調べていれば回避できたことなので、言い訳にしかなりませんが出国前の準備段階でインドの大使館に電話してもなかなか通じず、「日本のパスポートなら現地で取れる」と対応されてすぐに切られてしまいました…。
まさかの日本すら出られないかもしれない自体に。
大人しく帰宅するしかないのかと、思うとこんなとこで引き返したくないという思いが強くなり再度列に並ぶのでした。
そこで先程とは別の係の方にインドビザを持っていないがとりあえずハノイまでのチケットだけでも貰えないかという旨を伝え、ハノイまでのチケットを手にするのでした。

並んでたのでギリギリだったボーディングチケット。
旅の始まりです。


出国手続き中もずっと今後はどうすればいいか模索する他なく、頭が回りませんでした。とりあえずハノイまでは行けることは確定したのでこの二択となりました。
①ハノイからアライバルビザ及びビザ免除の空港を経由して、もう事前に取ったバグダッド行きの便に間に合うようにシャールジャに着く。
②そのチケットすら諦めて全く別のルートでバグダッドに行く。

ハノイからどうするかの二択を適当に図にすることに

この選択は結局この場では選べずそのままハノイ行きの機内へと入るのでした。
これも大使館の情報に頼り切って、リサーチ不足だった自分のミスです。
アホすぎる。
こうした情けないミスしないように、行く空港や国のことをよく調べることをオススメします….

和が赴くは湿気の大地

初の乗り継ぎ地点ハノイになんとか到着。

ハノイに到着した際の写真


着いた瞬間から3月なのに若干暑いし何より湿気がすごいのが印象的でしたね。ボーディングブリッジから到着のカウンターまで行くだけでかなり汗かきました。
先述の通り私はまずここに着いたときは①の方法、翌朝までにシャールジャに行くフライトを探さなければなりませんでした。
そのため、入国審査をさっと済ませて出発カウンターのフロアをウロウロし明日の朝までにシャールジャに行ける便を探し始めました。
ここで色々な所にたらい回しにされましたね。ここの係の人の態度が悪いのなんの。
まぁおたずねもんで現地語も喋れない奴に話しかけられたらこうなるよね。仕方ない。
そしてようやく辿り着いたサービスカウンターで優しいお姉さんが紙に色々書いてくれまして。それを見せればええとのことで隣のカウンターに行き聞いてみるとあっさり探してくれました。
現地語、大事。次来る時はベトナム語喋れるようにしてきやす。
んで聞いてみると、どうやら翌朝シャールジャに着く飛行機はエミレーツの1375USD(現相場にして18万円くらい)のしかないと。
流石にシャールジャ、バグダッド間の2万ちょいのチケットのために18万はな…と思い②の方法、別ルートでのバグダッド到着を試みるのでした。
てか18万なんてこの場で払ったらマジで帰国と同時にプロミス駆け込まなきゃいけなくなるし。
同じくkiwiにてチケットを探しているとベトナム到着日の3/26の21時に出る乗継便のフライトと

その日の夜、出発の飛行機

ベトナム到着日、翌日の3/27の18時に出る乗継便のフライト。

翌日夕方、出発の飛行機

この2つのバグダッドへの到着日時が同じだったんです。
しかも料金は翌日出発のが安い。
ただでさえベトナム以降のチケット代(7万近く)をロスしているので私は少しでも安い翌日18時出発のチケットを取ることに。
ここでの経路はハノイ→ムンバイ→シャールジャ→バグダッドというもの。
チケットを時点での時刻は3/26の15時。フライトは3/27の18時。
よって私は翌日18時までの27時間をベトナムで過ごす羽目になったのです。
暇すぎて絶望したのは初めてでした。
下にはベトナムで取ったチケットの経路を書いておきます。

バグダッドまでの経路②

ハノイ・ノイバイ国際→ムンバイ(ベトジェットエア)
7時間待機
ムンバイ→ドバイ・シャールジャ国際(エアアラビア)
4時間待機
ドバイ・シャールジャ国際→バグダッド(エアアラビア)
合計 約7万円
 

バグダッドまでの確定ルート

ターミナル・イン・ベトナム

ここであと27時間何をしようと考える私。まず手持ちの3000円を両替しVNDに。
527,000VNDくらいになりました。
腹が減った上充電が少なかったために空港内のコンセント付きのカフェに行き適当に飯と飲料を確保します。ちっさいチョコパンとファンタ。生き返ります。
ここの店員さんマブかった。

600円くらいだったかな


ここで適当に時間を潰した後、一つ下のフロアのベンチで暇さに絶望しながらU-NEXT見てTwitter見てなんてしてました。
鞄枕にして少し寝たりもしました。今考えたら危なすぎる。

空港なのにThe Backroomsと紙一重


たまに空港内散歩しながら5時間ほどが過ぎた頃、とてつもない睡魔に襲われました。そういえば徹夜でベトナム来たんだった。
機内で多少寝たとは言えども、普段も長い時間寝ないと無理な体質なのでここで睡眠欲に体が支配されます。
Google mapでホテルを検索すると空港内になんとあるではないですか。
もう高くてもなんだろうとここでいいやと思い行ってみると約5000円で泊まれるカプセルホテルのようなものでした。

チェックアウト時に撮ったので汚い。
右側のカーテン開けると通路が見える。


さっきチケット代安い方選ぶからこうなる。まあこれ含めても安いからいいけど。
出国前夜の土曜日からまともな睡眠を取れていなかった私は即効泊まることを決意。
室内には二段ベッド、小さい扇風機、水2つ、お菓子2つといった仕様。
お菓子、水は追加料金無しでした。あとは歯ブラシとかもありましたね。

チョコパイとポテチと水。美味かった。


寝床の確保が出来たのは非常に嬉しかったのですがシャワーがなく非常に辛い寝付きとなりました。ベトナム結構ジメジメしてるからね。しんどい。
調べてみると、空港内にはどうやらチェックイン後のラウンジにしかシャワーがないそうでその日は仕方なく断念。
まるで死んだみたいに速攻寝落ち。

そして気づいたら朝に。よく寝た。いい夢だった、多分。

カプセルホテルのチェックアウトの時間が12時であったため11時半ちょっと前にチェックアウト。
チェックアウト後は空港の便所の洗面所にて歯を磨いてから再び空港の中で時間を潰すのでした。
再びコンセント付きのカフェで充電しながら飯食ってました。

台湾黒豆飲料となんかサンド。

少し空港の外散歩したりも。クソ暑かった。
ちなみに空港の外は歩行者が散歩できるほどの距離なんてないですし、少し歩けばバイク版タクシーみたいなおっちゃん達の客引きがエグいです。暑いし、そりゃあランボーも怒りの脱出をしますよ。
目的地はバグダッドなのであまりベトナムではお金使いたくなくて、市街地には出ずずっと空港にいました。今になって後悔したのが、折角入国したんだから市街地行けば良かった。
物価かなり安いしな~なんてこと考えてました。次こそは行くからな。
あともしかしたらムンバイで入国拒否られた時用に、少しだけベトナムの土産を買いましたね。ちなみに今でも愛用してるネックレスはこの時買ったベトナムのです。アクセサリー系はほんとにいい土産になりますので、ベトナム寄った際は是非。

ハノイに別れを告げて

フライトの出発3時間前になり即効チェックイン。
国際線は3時間前から入れてくれるのでね。
ここのカウンターでもビザの有無に着いて聞かれたんですが、私のパスポートを見るや否や
「日本人?ああじゃあダイジョブヨ~」って感じであっさりチケットを渡され出国審査へ。大学入試の合格発表より緊張した気がする。
良かったホントに。

ムンバイ行きのチケットを入手。さらばベトナム


ゲートへ向かい事前に調べていたラウンジに辿り着きます。
29番ゲートの近くのエスカレーターを登りラウンジへ。35USD(5000円くらい)を払いプライオリティパスをゲット。
3時間施設のものを使い放題となりました。

ラウンジ。良い感じだ。


色んな料理や酒、ジュースが置いてあるのが見えました。
だが私の目的はシャワー。飯なんてその後で良い。
ここでやっとシャワーにありつけました。
髭剃りとかクシも置いてあったしタオルもキレイなものが。
ホントに助かりましたね。ちなみにシャワーはTOTOのものでした。なんか安心。
なんかめっちゃ生き返った感じがしました。風呂、大事。
ちなみにシャワー後のドライヤーは東芝のものでしたが、何故か使用できず。
その旨を報告したら「それ使えないよ」と。じゃあ新しいのにせえよ。
まぁシャワー浴びられたからいいや。
タオルでひたすら髪の毛拭いてから、ソファに。
残りの2時間半くらいはラウンジの飯を食ったり、ドリンクバーひたすら飲んだりして結構満喫しました。

めっちゃくった


5000円分の価値はあったと思いたい。

そんなこんなでダラダラしてた結果フライトの約1時間前に。少ししたら案内され、ムンバイ行きの機内へと足を運ぶのでした。

衝撃 トランジット

日本出発から二度目の飛行機。ベトナム出発の飛行機なのにも関わらず隣と後ろの席の人は日本人でした。しかもファミリーと恐らく大学生グループ。
いいな、友達と海外か。楽しそ。しかもインド。
そう思っていた矢先このフライトは今までにない苦痛なフライトとなるのでした。
この機材の問題なんでしょうけど足元がくっそ狭い上に、手荷物を入れる棚がどこも空いてないという事態に。仕方がないので窮屈な足元に手荷物を無理やりいれ5時間近く耐えることに。ほんとしんどかった。
更に離陸後にイヤホンの右耳の方を取り出す際に落としてしまい、騒音にひたすら耐え続ける5時間となりました。
後ろの方の子供はギャン泣きするから寝られないしでかなりしんどいフライトでしたね。
ノイキャンの恩恵を受けまくっていた事を改めて実感しました。
まあ着陸後に床探したらちゃんとあったんで良かったです。もっと早く見つけたかったわ。
こうして苦痛のフライトを耐え抜き見えてきたのは光の海。
着きました、ムンバイ。
空港名はチャトラパティ・シヴァージー空港。
着陸のときに見えたのですが光の海の向こう側はなんとスラムの光でした。驚きです。

離陸の時の写真ですがスラムです。


フライトが遅延しており乗り継ぎ時間が4時間程しかなく、ビザを取ろうとしたのですが深夜の到着ということもありビザの窓口は一人のみでした。
そしてビザを取ろうとすると最初は用紙を記入させられるものの、トランジットである旨を伝えると窓口のお姉さんが
「フライトは4時間後!?ちょっと待っとけ」
と言われ別の係の人が。
ワクチン何回打ったか聞かれたので日本で発行したアプリの接種証明書を提示、係の人がそれを写真で撮った上でフライト番号、予約番号の書かれた画面を撮られ、その後
「トランジットエリアで待っていてくれ、2,3時間したらまた別の係がチケット持ってくる。だからパスポート寄越せ。」
と言われました。
恐る恐るパスポートを預けトランジットエリアで待機。
税関の人とは言えども海外でパスポート預けるのってめっちゃ怖い。
椅子で休んでいると、同じく待機中と思われるオランダ人夫婦の旦那さんの話しかけられましたね。
海外来たら毎回するような「どこから来たの?」「どこに行くの?」みたいな話を。東京すごい良い都市だったよ、俺はドバイから来た。と旦那さんは言ってましたね。旅行好きなんでしょうなぁ。
ちなみにここトランジットエリアなので人が少なかったです。深夜だし。
あとはずっと歩きながら本を読んでるタイ行きの飛行機を待っている白人の人がいました。

トランジット待機場所。
パスポート無しで待つ怖さ。


そうして2,3時間経った頃、ちゃんと兄さんが来てくれました。ヒゲが超いい感じでカッコいいお兄さん。
少し不安だったのでホっとしました。
そこには私のパスポートに挟まれた2枚のボーディングチケットが。
BGWの三文字見ただけで興奮が止まなかったです。

ここでバグダッドまでのチケットをゲット。


ドバイ行きのチケットとバグダッド行きのチケットです。
何故か結局ビザを取らないままトランジット成功です。
なんでかは今も分からん。
そうしてトランジットエリアを通過し、入出国検査を。
ちなみにインドから西は空港スタッフですらもマスク着けてなかったです。
パスポートを顔照合のときいちいちマスク外すのダルいので乾燥してる機内でしか私も着けてませんでしたね。
あとインドの出国検査、靴までX線通されて全身触って確認されて1番厳しかったかもしれないです。
もちろん疚しいものなんて持っていないので、無事に通過しゲートに。
コンセント付きのテーブルみたいなのあるし、作りはかなりオシャレだしで結構いい感じの空港でした。

シャレオツな空港
戦鎚の巨人の硬質化


ここで充電出来たのも有難かったです。
一時間程待機の後に案内開始。シャールジャ行きのフライトへ。
ここまで来ると黄色人種が自分だけで心細くなりましたね。

切望 シャールジャ

いざシャールジャ行き機内へ。初エアアラビアです。
座席は1番後ろの通路際席に。
意外と足元も広く手荷物も今度は上に収納出来たためにそこそこ快適なフライトに。
あと、途中乱気流避けるためか飛行機が急降下のときの体浮く感覚がなんか楽しくて。
あれが何度かあって、横の席アラブ人と顔見わせてニヤニヤしてました。
なんか面白かったです。
そんなこんなしていると、第3の乗り継ぎ地点であるシャールジャへ。
色んな航空会社が乗り入れてるとのこともあって、トランジットエリアはかなりの行列が。
ちなみにシャールジャ国際空港のみタラップでの移動でした。
多分飛行機多すぎてボーディングブリッジにいちいちやってたんじゃパンクするんでしょうな。
このシャールジャでは検査もかなり緩く結構すぐ手荷物検査が終了。
また少し暇つぶしタイムとなります。ここで少し便意を感じたので便所に。ここで驚きが待っているんですね。
大学のイスラム教に関する授業でやったんですがイスラム教の教え的に、トイレでの排泄後に礼拝する場合はその部位を洗い流す必要があるんですよね。ウドゥとかいう名前だった気がします。(曖昧な知識です、間違ってたらすいません。)
だからまずトイレ入ったらシャワーみたいなものが置いてありました。結構広いスペースで。なのでトイレなのに結構湯気がすごいです。あと匂いも。
東アジアで育った人間にとってはなんか異様な光景すぎて私はそこで便意が失せて機内まで我慢しよ…と思ってしまい便所をあとにするのでした。
初めて見ると誰でもビビると思います。

シャールジャで待ってる時の写真。
当たり前だが圧倒的ムスリムの数。

ラマダン中ということもあり空港内のカフェで飲食してるの白人とか非ムスリムばっかでした。
ここで待機所のベンチに座ろうとしたらクルディスタンなんとかトラベルと書いたベストを着た人が大勢いて全然座れませんでした。しぶしぶ遠くのゲートのベンチへ。
あと、かなりやらかしたなと思ったのがここまで来ると日本円は両替の対象外で出来なくなっていました。
日本出る前は「インドかベトナムあたりでUSDにすりゃええべ~~」と思ってたんですが、ほとんどカードで支払い出来ていたのもあり両替を忘れていました。またドジ踏んだ。
ちなみにこの空港では頻繁に案内が始まりダマスカス、ハマッド、ジッダ…等々聞き覚えのある都市名が。
若干胸の高鳴りがしましたね。
再び待機し案内開始。
バグダッド行きの機内へ。

いざバグダッドへ。
覚悟はできた。

乗客のほとんどが成人男性で家族連れが一組いたくらいだったので、今までのフライトとはかなり異なるもので何故か緊張しました。
再びタラップ移動の後に機内へ。ムンバイーシャールジャ間と同じ機材かな。多分A320。

覚悟のテイクオフ

シャールジャを出発し遂にイラクへ。フライト自体は2時間程度と短いものでした。
そしてイラク行きなので席もかなりガラガラ。
そりゃそうだよね。
離陸前の機内での私は遂に小学生の頃からの憧れの地は足を踏み入れることになると思うと胸の高まりが止みませんでした。心拍数が破裂しそうな程に。
しかし度重なる乗り継ぎで機内ではほぼ寝ており起きたら着陸直前でした。通路側だったため外の風景はあまり見られませんでしたが、着陸した機内からはだだっ広い空港が目に入りました。
山がないからほぼ平野であるため、ホントに遠くまで見渡せるんですよね。
いざ、イラクへの一歩をとボーディングブリッジから空港内に入るとなんとも言えない中東独特な匂いが鼻を刺しました。
特に湿気や暑さは感じなかったものの、あの中東独特の雰囲気が空港一面からするのです。天井の作りはかなり洒落てましたね。
ここですっごく失礼なんですけど、今までの空港とは異なりイラクの空港って若干汚いんですよね。
鳥の糞らしきものがまあまあ落ちていたり、蜘蛛の巣張ってる場所があったりと。あと整備が行き届いてなくてパネル剥がれてる場所なんかも。
これも異色だったのが、空港なのに人が本当に少ない。
変なとこで不安を煽られましたね。
ですがイラクの来たんだと思うともう変な興奮で頭がやられててそんなの気にならなくなってました。

イラクの大地に立つ

さてこのnoteを見つけた人の中でも気になっているのがビザの問題でしょう。
これは事前に駐日イラク大使館に確認した方が良いのですが、何せよ大使館というのは基本電話にすぐ出るものではありません。
自分の経験上ですと月曜や金曜日以外は基本電話に出ません。
よって、結論から申しますと観光目的での渡航でしたら2023年3月現在ではイラク入国に際して「事前に」日本国内でビザを取る必要はありません
事前に必要な書類も特に無しです。
空港にさえ着いてしまえば日本人の場合パスポートそしてビザ代があれば入国はできるのです。
空港に着くと小さなテーブルに紙に書かれた「Visa counter」の文字があり係の人が立っていますので、そこで紙をもらいましょう。そこで名前、国籍、パスポート番号などを記入し係の人に渡します。自分の場合30分くらいしてから呼ばれました。

空港で待機してる際の写真。
結構待たされた。

私は日本円しか持っていなかったためその旨を説明すると、ゲート外のATMに連れて行かれ金を引き出せと。
USD持ってくれば良かった。ここでは普通に日本の三井住友のキャッシュカード使えました。使えなかったら終わってた。
確か20万IQD(約2万円)引き出し1万円近く渡しビザをゲット。
ちなみにこのスタンプ押されると先述の通り、アメリカのビザ免除プログラム国家の国籍の人間であろうとビザを取る必要が生じます。ご注意を。

2023年のイラクビザ。
左下のサイン、かっこいい。

真ん中にはローマ字で私の名前が手書きで記入されていました。
ようやく入国審査に。
(追記:クルド人自治区への立ち入りですが、ここには不可と書いてしまいましたが、可能です。大変失礼致しました。)
まず到着ロビーに人が全然いないのと預け荷物のターンテーブルが回ってなかったりと色々驚き。
インドのトランジットよりも緩めの入国審査が終わり現地の友人と合流。
語学学習アプリで知り合って「バグダッド行くんだ~」みたいな話したら快く「ガイドするよ!」と言ってくれた超優しお友達です。
なんと友人のお父様が車で来てくださってて、我々を街の中心部に連れて行ってくれるそう。ありがたい。
この時点で現地時間にして正午くらいでした。まだ3月だからか空港出ても結構涼しかったです。

市街地へ。
なんだ横の壁は。なんか怖いな


ベトナムで1泊してしまった為に本来2泊の予定が1泊削れてしまい、無念の1泊2日のイラク旅行がスタートしたのでした。

後編に続きます




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