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ふたつの春、ふたつのいのち。#ゆめのちから


まつおさん企画
『【企画】画家 ゆめの×「再生」【ゆめのちから】』
参加させていただきます。


ゆめのさんの素敵な絵を何度も見て、どの絵にしようかとても迷いました。
最終的に、ゆめのさんの絵の中では珍しい、こちらのピンクの絵にしました。




『春の絵』


命のつぶが
遠い星にかえっていった冬の日

悲しくて、寂しくて
灰色の海の中を
しばらくたゆたっていたの

すこしたって
春が来て
桃色のかわいらしい花が咲いた

そこに
あなたがいる気がした

ねぇ、見ているかな

あなたがいなくなって
とても寂しかったけど
いま、また笑えるようになったよ

いつか、もういちど
きっといつか

そう思いながら
ひらひら舞う
桜の下を歩いた


***



この二つ並んだ春の木を見た時、脳裏にふっと浮かんできた場面がありました。

流産を経験した数ヶ月後に、桜の木を見上げながら歩く自分の姿。

亡くなった当初は、悲しくて寂しくて
心にぽっかり穴が空いたようでした。


でも、天国にいってしまった小さないのちに毎日語りかけ続けていたら、大きな感謝の気持ちに包まれました。


『ほんの少ししか一緒にいられなかったけれど、
あなたが私をおかあさんにしてくれたんだね。

おかあさんになる準備をさせてくれたんだね。

ありがとう。ありがとう。』






そうして少しずつ元気になって、
おとずれた春。

一緒に見上げるはずだったいのちは
もう私のお腹にはいないけれど、
きれいなピンク色の花を見上げながら思いました。

『そこに、あなたはまだいるかな。
いつかあなたの弟か妹を、私のお腹に連れてきてね。』




その次の春、
私は大きなお腹を抱えて桜の下を歩いていました。

そして産まれたいのちに、私たちはお花の名前をつけました。




最近、目の前にいる娘のことで精一杯で、
娘のお兄ちゃんかお姉ちゃんだったいのちのことを考える時間はめっきりなくなっていました。

でもこの絵が思い出させてくれました。

今でも思います。
きっと、お空で見ていた小さないのちが、
『ママはもう大丈夫そうだね、いってらっしゃい』
って、娘を送り出してくれたのだと。


***


ゆめのさん
心が揺さぶられ、癒される絵をたくさん描かれていらっしゃいます。


まつおさん
ひとのためにここまで行動を起こされるnoterさんを、私はまだ他に知りません。

すてきな企画に参加させていただき、ありがとうございました🌸

#ゆめのちから  

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