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『フェイブルマンズ』カメラは残酷に真実を写す

 高校のときの卒業写真、最悪の気分の日で、卒業アルバムはそれが焼きついていた。これが俺の高校生活だとは認めたくなくて、帰りの最寄りの駅のゴミ箱に捨てた。そのときから、写真に写るのに、身構えるようになった。思春期の暗黒。
 この映画は、スピルバーグの自伝的映画だが、主題はこの残酷さではないだろうか。その残酷さは人生をも襲う。だが、もちろん映画は大きな救いにもなる。人生を豊かにする。更に言えば、その残酷ささえも映画の偉大な魅力なのである。簡単には観れない映画だったが、ラストのフォード監督の登場からの主人公の出発で、私の一日はスタートする。人生が残酷でも、先に進むことしかできないのだ。

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