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イベント「月の出を見る会」の裏側を公開します!

六本木天文クラブ特別企画「月の出を見る会」@アカデミーヒルズを、1月28日にLounge 49で開催いたしました。


“真っ赤なお月さま”を堪能!

イベント当日は曇り空。「月の出」が観望できるかどうかは直前まで分からず、参加者だけではなく登壇者やスタッフもドキドキでした。
司会を担当したアカデミーヒルズ事務局・清水さんの「雲が多くて月の出が見られるかどうか不安なところですが、観望できるようにここにいらっしゃる皆さんで祈りましょう」というコメントで、18時にイベントはスタートしまし た。 

イベントの前半は、国立天文台の小久保英一郎さんと平松正顕さんに「月」についてのお話をしていただきましたが、お月さまについて、私たちは知っているようで知らないことが多々ありました。
例えば、、、

  • 月は、他の惑星の衛星と比べて大きさ等の特性が異なる特殊な衛星だといいます。通常の衛星は、パートナーの惑星に比べてとても小さいそうですが、月は地球との対比で非常に大きい衛星です。 

  • 月の表面の厚みについて、地球側は薄くて反対側は厚くなっているそうです。その理由や原因は解明されていませんが、そのために月の模様が見えるのは地球側のみになります。

  • 月は毎年3センチずつ地球から離れています。人類が月に行ったときに月面に設置した鏡があるそうです。その鏡に地球から光を当てて距離を測っているとのこと。

普段の生活で見慣れているからか、特に深く考えることのない「月」について改めて知る機会になり、ますます「月の出」が楽しみになりました。 

1時間のレクチャーが終了した後は、いよいよ「観望会」です。
この日の東京都の月の出の時間は19時22分でした。 時間が少し過ぎたところで、もしかしたら今日は「月の出」を拝むことはできないのではないか、という諦めの雰囲気が広がりつつありました。
と、そのとき、「出たー!」というスタッフの声が!
ビルの上あたりに「真っ赤なお月さま」を観ることができました。 きっと、みんなの祈りが通じたのですね!

(左)レクチャーをしてくださっている小久保さん(スクリーン左)と
平松さん(スクリーンの左2番目)
(右)麻布台ヒルズのビルの先に真っ赤なお月さまが見えてます


参加した方々は大満足、そしてスタッフもホッとしました!

イベント・アンケートからの参加者のコメントを紹介します。

  • 最初の月の誕生に関する話がとても興味深く楽しかったです。勉強になりました。赤い月も見られたので大満足です!

  • 月の生い立ちのメカニズムの解説が大変わかりやすく興味深かった。25倍の大型双眼望遠鏡と50倍の屈折式望遠鏡まで用意していただき、実際に月を肉眼で見ることができ満足です。

  • またこのような天体関連のイベントを開催して欲しいです。参加します。国立天文台ツアーなども企画していただけると嬉しいです。

お月さまも無事に鑑賞することができ、参加した皆さんが大満足されている様子に、イベントを企画したスタッフもホッとしました。


今回イベントへ協力してくださった皆様を紹介します!

今回のイベントはアカデミーヒルズ単体ではなく、六本木天文クラブとのコラボレーション企画です。そして多くの方々のご協力をいただき開催が実現できました。

■ 天文学普及プロジェクト「天プラ」
天プラとは天文学普及プロジェクトの略称で、2003年に大学院生らを中心として始まった活動です。法人格を持たない任意グループでメーリングリストを中心としたゆるい横のつながりの中で、天文宇宙ライフの楽しみ方を提案する活動を行っています。
前半のレクチャーでご登壇いただいた平松正顕さんもこの天プラの一員です。
この天プラと、六本木ヒルズの東京シティビュー(TCV)がコラボをして六本木天文クラブの活動をしています。
今回の観望会では天プラの2名のスタッフの方々が、25倍の大型双眼望遠鏡50倍の屈折式望遠鏡を会場へ設置してくださりました。
そのおかげで、肉眼で見るのとは違う月を堪能することができました。

50倍の屈折式望遠鏡でみたお月さま

高梨直紘さん(天プラ代表)
今回のイベントの影の立役者は高梨直紘さんです。2003年の天プラスタート時から活動に参加されています。天文をより身近に感じて欲しいという思いから様々な活動をしていらっしゃいます。
その一つが六本木天文クラブであり、今回のイベントも高梨さんからの発案でスタートしました。
高梨さんの思いは、アカデミーヒルズのポッドキャストでお話をいただいていますので、こちらを是非お聞きください。

小久保英一郎さん(国立天文台)
この度、ご登壇いただいた小久保英一郎さんは、これまでも六本木天文クラブとアカデミーヒルズのコラボレーションイベントに何度もご登壇をいただいている常連です!
今回も月の生い立ちやメカニズムについて、分かりやすくお話してくださいました。
そして、実はアートファンでいらっしゃいます。アカデミーヒルズにご登壇いただいた最初のイベントは「六本木アートカレッジ」でした。アーティストとサイエンティストは近しいところがきっとあるのだと思います。

東京シティビュー(TCV)やアカデミーヒルズのスタッフの皆さん
この度のイベントは、「月の出」を観望するために方角が東の会場で開催をする必要がありました。そこでLounge 49での開催を決めました。
天高が7メートルで全面が窓というLounge 49からの眺望は最高です。一方でとても広い空間なので音が拡散してしまい聞こえにくいという音響の問題があります。また、Lounge 49 を貸し切ってのイベントではなかったので、イベントをしている横では、お仕事等でラウンジをご利用されているライブラリーメンバーもいらっしゃる状況でした。
このような環境下で音響をどうするか、プレゼン資料の投影をどうするか、そして什器の配置をどうするか等々が重要な課題でした。 

これまでLounge 49を貸切にせずにイベントを実施することがあまりなかったため、TCVスタッフの内田さん、糸賀さん、福岡さんとアカデミーヒルズの清水さん、中山さん、畦間さんで、現調やミーティングで何度も作戦を話し合いました。 

まずは映像です。プレゼンの投影には当初プラズマディスプレイ(PDP)を予定していました。客席が横に広がっているため、1台では見えにくいので2台にするか、もしくは投影資料を紙で配布した方がよいのか等々の検討がなされました。PDPの大きさを測り、配置した場合のシミュレーションをしたり、可動式のスクリーンとプロジェクターで投影した場合のテストを行った結果、当日はプロジェクターとスクリーンで投影することになりました。 

次は音響です。Lounge 49全館貸切のイベントであれば天井のスピーカーを使用しますが、通常のラウンジとしてご利用いただいているライブラリーのメンバーもいらっしゃる中でのイベントだったので、音響はポータブルスピーカーを使いました。

最後に、当日の会場のレイアウトの準備です。重いソファやテーブルを多数移動する必要があり、通常のイベントよりも大変でした。アカデミーヒルズのライブラリー事務局は女性スタッフが多いのですが、助っ人としてTCVの福岡さん、糸賀さんという男性スタッフが応援に駆けつけてくれて無事に準備や後片付けをスムーズに完了することができました。

今回のイベントは、多くの方々に支えられて出来上がったイベントでした。その結果、月の誕生にまつわるトークと「月の出」を満喫することができ、スタッフも参加した方々と共に楽しい時間を過ごすことができました。
参加してくださった皆様、そしてご協力くださった皆様、どうもありがとうございました!

アカデミーヒルズ 熊田ふみ子

#アカデミーヒルズ #六本木天文クラブ #天プラ #月の出 #天文 #国立天文台

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