ティンパニマレットの自作スキルを広める理由

世の中の動向

この20年間で、世の中の動きとしてティンパニマレットのブランドが増えた。ユーザーとしても選択肢が増えた。良いことだ。しかし一方で、10代、20代の子どもや若者からは「決め手に欠ける」「どう選んだらいいかわからない」という声も少なくない。先輩やコーチに相談したら、「自分がいいと思ったものを選べばいいんだよ」と言われたり。本人としては、「だから何がいいかがわからないんだってば」って話。ちょっと、噛み合ってないかも。

ティンパニマレットはいかに選ばれるか

こういうとき、結局「みんな」が良いと言っていたもの、権威のあるプレイヤーのお墨付きがあるもの、あるいは有名なプレイヤーが作ったもの、という基準が決め手になりがちだ。特にこの20年間の動きではない。昔からそうだ。もっと言えばティンパニマレットに限った話ではない。腕時計も化粧品もそうだ。よくわかんない実体のない「みんな」とか、有名とか権威とか、そういうのはあらゆる購買動機の基本(のひとつ)なんだと思う。良い悪いは別として。

結局、自分がいいと思ったものがいい

ぼくはむしろ良いこと、というか、実力のある人の意見は参考にすべきだと思う。ただし一方で最終的には、さきの「自分がいいと思ったものを選べばいい」ではないが、自分がどう感じるか。どう思うのか。自分を基準に考えるということに対して、自信を持つべきだ。子どもや若者に対しては、「いいと思ったものを選べ」と言うだけではなく、もうすこし親切にその方法論を示したらいいんじゃないかと思う。

リテラシーを身に付ける手段として

その方法論について、ぼくなりにできることは「ティンパニマレットの作りや仕組みを学ぶこと」のサポートだ。「何が良いのかわからない」というのは要するにリテラシーの欠如である。リテラシーとは、「ある分野に関する知識と能力」である。マレットに関する知識や能力を身に付けるには、ひとつにはマレットを一回でもいいから作ってみればいい。ぼくがティンパニマレットを作るワークショップを開いたり、自作の手順を公開したりする理由は、ここにある。

やめるまでは、続ける

こういう活動をしていると、色んな人から色んなことを言われるけども、まぁ言われるのはやる前からわかってたし、まあいちいち気にしているとやっていられない。誰にどう言われたからではなく、自分がやめたくなったらやめる。やめるまでは、続ける。

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