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初期胚移植と、胚盤胞移植どっちがいいの?

受精から2−3日目の胚にはなんとかなった。だけど、胚盤胞になる確率がなんといっても低い!!!

ならば、胚盤胞になる前の段階、受精から3日目の初期胚を移植したら、どうなるんだろうか? それで成功している人もいるよね??
胚盤胞にならなかった私の子(胚)たちも、もしかして、私の体内にいたとしたら育つ可能性はあり??

ということで初期胚移植と、胚盤胞移植、どっちがいいの?ということについて話していこうと思います。

私は去年の5月から不妊治療を始めて、今まで3回のIVF(体外受精)をアメリカで行いました、あつこといいます。3回とも失敗に終わりましたが、その都度リサーチと、卵の質向上のための努力を続け、今は卵の質向上のプログラムにも参加中しつつ妊活中です。

胚移植の方法

胚移植の方法は大きく分けて4つあります。

  1. 新鮮初期胚移植:初期胚(受精から2−3日の胚)を凍結を行わずに、採卵した周期に移植。

  2. 凍結初期胚移植:初期胚 (受精から2−3日の胚)を凍結してから、採卵とは別の周期で移植。

  3. 新鮮胚盤胞移植: 胚盤胞(受精から5−6日目の胚盤胞)を採卵した周期に移植。

  4. 凍結胚盤胞移植:胚盤胞(受精から5−6日目の胚盤胞)を凍結してから、採卵とは別の周期で移植。

一般的には妊娠率は4番目の凍結胚盤胞移植がいちばん高く、私も医師から勧められてきました。
周期においては、別の周期の方が体もリカバリーされて着床しやすい子宮環境を整えられるので妊娠率は高いと言われています。

IVF 失敗の大きな原因

IVFの失敗のいちばん大きな理由が胚が育たない、ということのようです。 受精卵があったからといって、その受精卵が妊娠に結びつくとは限りません。大抵の胚は、通常、異常な数の染色体を持っているため、受精後数日以内に発育が停止し、消滅します。

コロンビア大学バゲロス内科医・外科医大学の研究者らは、こうした原因のほとんどが細胞分裂の初期段階におけるDNA複製の自然発生的なエラーによるものであることを発見しました。

初期胚にとっての課題

卵子が受精してから、約24時間後に細胞分裂のプロセスが始まります。
細胞分裂中、ゲノム(ゲノムとは、遺伝子と、染色体から合成された言葉で、DNA のすべての遺伝情報)全体、(30億を超えるDNAを含む)46個の染色体が複製されなければなりません。次に、各細胞が完全なセットをになるように、染色体の重複セットを分離する必要があります。

正常な染色体

体外受精用に作成されたヒトの胚の多くでは、なんらかの問題が発生し、胚内の一部の細胞の染色体が少なすぎる、または多すぎることがあります。

ゲノムを複製することも初期胚にとって難しいらしいのですが、そもそも、DNAが正確にコピーされないと*紡錘体(ぼうすいたい)が機能不全に陥り、間違った数の染色体が各娘細胞に配置されることも実験によって判明しているようです。

*(紡錘体とは、真核生物の細胞分裂において、姉妹染色分体を娘細胞へ分離するために形成される細胞骨格構造である)

つまり、DNAの複製が異常であると、分離自体も正常に行われないということになります。

DNAエラーの原因?


二重らせんのイメージ

胚における DNA コピーエラーの原因は、DNA の二重らせん内の障害に起因すると思われます。これらの障害の正確な理由はまだわかっていませんが、これらは DNA の複製を一時停止、または停止させ、その結果、DNA の切断と染色体の数の異常を引き起こすようです。

ぶっちゃけ、簡単な言葉で言うと、

私たちの貴重な受精卵からできた胚のほとんどは、その胚の中の小さなDNAがうまく複製できなくて、成長が止まってしまいます。

と言う背景を理由に、専門家は胚盤胞を移植した方が良いという

なぜなら、DNAがちゃんと複製をして、分裂した状態ならば初期胚から胚盤胞へと進化を進められる。
だからこそ、ちゃんと成長を続けて、胚盤胞になっているものを移植した方が妊娠の確率は高くなる。
それは間違いないでしょうな。

でもさあ

DNAの複製を頑張っている初期胚さんたち。もしシャーレで初期胚としての活躍が好ましくなかったとしても、
私たちの体の中で、養分で養いながら育ててあげたらどうなんだろうか?

シャーレ (ペトリ皿)

シャーレの中で一人で頑張るよりもね、母の温もりと愛で一緒に頑張ってあげたらその成長応援できないかな??

つまり、

私の子(胚ちゃん)達を、体内に早い段階で戻してあげたら、成長を助けてあげることはできないだろうか?

残念ながら、シャーレの中で胚を育てるのと、体の中に戻して胚を戻すのを比べて、どちらの方が確率が高いか、と言うものはありませんでした。そりゃそうですよね。同じ胚を2つのケースで調べることはできませんよね。

まとめ

初期胚移植と、胚盤胞移植であったとしたら、胚盤胞移植の方が妊娠する可能性は高い。なぜならば、染色体の複製、分裂をする際にエラーが起こったものは初期段階で胚の分裂が止まるからだ。

胚の分裂がされて育ち、胚盤胞になったと言うことは、もちろんその後着床して、妊娠すると言う確率も、それ以前に脱落してしまったものよりも上がる。 数ある胚の中から、どの胚が妊娠する確率が高いヘルシーなものかと言うことを選別するためには胚盤胞になるまで待つのがいちばんいい方法だと言える。

ただ、なぜ胚の中の細胞が一時停止をしてしまったり、停止をしてしまってその後の染色体の複製、分裂に異常をきたすのか、と言う理由はわかっていない。

シャーレの中で胚盤胞にいたらなかったその同じ初期胚が、初期胚移植がされていたら、育つのか、と言う研究結果はもちろんない。

だけど、初期胚が体の中で育たない、ということはない。恐らく胚盤胞になったであろう優秀な胚は、そもそも初期胚移植をしたところで体の中で育っていくだろう。

なので、胚盤胞になるチャンスが少ない場合は、初期胚にチャンスを与えた方が結果、妊娠する可能性は増えるのではないでしょうか?

実際に他の方のブログだったり体験談を見ていると、新鮮初期胚移植をされていて妊娠されている方が結構いました。 なので、次回はチャンスを少しでも増やすため、新鮮胚移植を試してみたいと思います。

絶対的な答えがあるわけでもないし、医者でも予測のできる部分とできない部分がある! 
ミラクルを信じて、自分を信じて頑張りましょう!

ではでは。


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