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2 ティータイム、甘夏の香り

#アズールレーン 二次創作、「アークの休日」第2話。喫茶店でむかいの席に着いてる秘書艦アーク・ロイヤルと指揮官(男)。

「お待たせ。同じのでよかった?」
「ああ」

レディグレイ、かな。コイツを秘書にしてから市販の銘柄はいくつか判別つくようになった。

「■■■、さっきは、ありがとう、気を遣わせてしまったね?」
「いいって」
「そちらの趣味にも付き合わせてよ。どこでも、行くから……」
「いや俺、趣味とかないし。コレだって、仕事だし」

"母港指環戦争"を回避するため、とかって。上から言われてる。

「それもそうだ。なら、なおのこと、楽しんだ者勝ちじゃないかな?」
「言えてる」

前向きなやつ。さっきのテンプレも、こういう割り切ったとこも。

「俺なら十分、楽しんでるぜ? おまえ見てると飽きねえわ」
「ど、どういう意味」
「いや文字どおり」
「えぇ……?」

戸惑ったように眉を寄せて、そして微笑む。

「それなら、お言葉に甘えようかな?」

朗らかで、ふわっとしてて——油断してた。
一瞬、目が眩んだやつ、ストロボ発光だったろ。

「おっお、お前、撮るなら言えよ!」
「何のことかな。 次いこ? 映画」
「お、おう」

まだあたたかい紅茶をイッキした。

つづく

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