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4 戦いの予感

あらすじ   #アズールレーン 二次創作「アークの休日」第4話。黄昏時のいい雰囲気にジャマがはいるやつ。指揮官(男)目線。


キレーな目をしやがって。

「■■■は、みんなに優しいな……」

黒髪を透してきらきら光る。海の青にも似てる色、晴れても煙ってる首都の空だ。

「駆逐艦、いや、KAN-SENにも、"気持ち"があるって認めてくれて。わ、私のことも、ええと、軍事法廷に送らずにおいてくれて」

不意に、手を離し、視線をそらす。抱きよせられそうな近さから、一瞬で距離をあけられた。3キャラ分くらい。

「ど、どうした?」
「定時だ。閣下」

ーー切り替え早ぇぇ!!

そういや鐘が鳴ってる。
じゃあ、さっきまでの陽気で社交的な態度は、ぜんぶ演技か? ああ「仕事だ」つったの俺だよ。しかしなぁ!

「ん?残業かな? 急ぎでなければ、今日のところは、駆逐艦たちの世話に行かせてもらいたいのだが」
「……あのさぁ……」

モヤモヤしたまま口を切ったけど、なんか警報音に遮られた。同時に、スマホがフルスクリーンで通知を発した。

〈空襲警報。"量産型QUEEN三隻"〉!?

マジかよ。まあ恐るるに足りん。

「残業発生だな。行くぜ、返り討ちだ!」

アーク・ロイヤルは瞬間火力でいえば圧倒的ナンバーワン空母。なのに、なんで、その場に凍りついてんだ?

「……閣下。実は、今……、航空機を載せてない……」
「! はぁァ!?」


つづく

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