高専生の就活と村の開拓。僕たちが高専生の就活支援をしようと思ったワケ。

はじめはビジネスコンテスト中の一つのアイデアでしかなかった。

高専は素敵だ。それは高専を出るとよくわかる。世界に出て初めて日本の良さに気付くようなもので、中々、高専在学中は気づけないものだと思う。実際僕は気づけなかった。

第一に僕は、工学が好きになれなくて就活のことを考えることは苦痛だった。そんな時たまたま仲の良かった先輩が教育学部に編入していることを知り、僕も教師になりたいと思った。そんなふとしたきっかけで僕は今、広島大学の教育学部に在学している。きっとこの些細なきっかけがなければ僕は高専の界隈で就職していたと思う。

○高専生の進路はもっと自由であっていい。

高専に求人を出す企業はほとんどが工学系分野の企業だ。
だが、高専生が全員工学を好きかと言ったらそうではないと思う。高専生が自分のやりたいことを見つけ、それを実現できる場所に就職するには、自らで業界研究を進め、自ら説明会に参加し、自ら一連の就職活動をしなければいけない。それはあまりにも労力がかかりすぎる。その結果、結局高専から提示される(高専に求人を出している)企業に就職する友人を僕は沢山見てきた。

○果たしてそれでいいのか

高専生は工学分野でしか求められていないのだろうか。僕が知っている中で、答えはNOだ。

情報化は、今まで存在していた様々な業界にある境界線をないものとした。その影響もあって、情報技術はどの業種でも切っては切り離せないものとなっている。これはチャンスだ。学科によって差はあれど、高専生はITと共存している。少なくとも一般的な高校生や大学生より、確実にITを扱う資質はある。なぜなら高専とは工学を学ぶ教育機関であり、工学とは技術を体系づける技術であるからだ。直接的にITを扱っていなくても、扱う資質はそれなりに備えている。それが高専生の強みだ。

要するに、高専生の活躍の場は高専生が思っている以上に広いと思う。だからこそ、高専生が高専の枠組みの中だけで就活するのではなく、広い視野で就活できる環境を作りたい。

○そのためにポンコツ大学生ができること

僕らはずっと”何か”になりたいと思いながら、何も行動してこなかった、典型的な大学生だ。今、ビジネスコンテストをきっかけに毎日夜中までzoomをつなぎ、自分たちにできることを模索している。正直めちゃくちゃ楽しい。こんな経験がしたければ、ぜひビジネスコンテストに参加して欲しい。ちなみに僕たちが参加しているのは、Prossell主催のオンラインコンテストです。おすすめ。話がそれた。時を戻そう。

○僕たちは村を作りたいんだ。

そこは、全国の高専生が集まる村で、それぞれが自分のやりたいことを探すとともにそれが実現できる村を探し求めている。それぞれが”就活に関わる情報”という獲物を狩り、村に戻ってそれを共有する。この獲物は複製が可能なため、争いは起きない。好きな獲物が周りと被った時、そいつは一緒に狩りにいく仲間になる。

この村の住人は、同じ”高専生”という属性を持つ。そして、この”高専生”という属性を持つ人間は、他の村から欲しがられる存在である。それぞれの住人が、自分たちが住みたいと思う村を見つけ、その場所に移住するまでの期間を過ごすことのできる村。そんな村を僕たちは作っていく。

○具体的に僕たちがやっていくこと

コミュニティで高専生を繋ぐ。彼らがお互い協力して就活をしていく、そんな村を作る。

具体的にはslackで就活に関する情報共有をしていくつもりだ。そして、ある程度人数が揃ったら、高専ブランドを武器に企業に売り込む。(実はもうすでにいろんな企業に売り込みをかけている)驚くべきは、高専生の需要。高専生という属性を正しく売り込めば、やはり引くて数多だと感じる。

最終的に、コミュニティ内の高専生で、気になる企業の説明会を企画できるような組織にしていく。また、それぞれの高専生が居心地の良いコミュニティを目指す。僕らの目指すところは”村”だから。そのためにも、今後はビジネスコンテストを主催している企業との連携や、高専のキャリア支援を行う団体とも連携も視野に入れている。

仲介企業を持たず、直接企業と交渉できるように。そのためにまずは仲間集めからはじめよう。

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図1 abunobroの目指す就活モデル

○終わりに

どうか、やりたいことを”高専”を理由に投げないで欲しい。僕は、高専時代何度も教師になりたいと思いながら、”高専”を理由に夢を諦めようとした。だが、そこまで高専の未来は閉ざされていないことに気づいた。工学系はもちろん、自分のように教育学部への編入も可能である。また、最近は高専生による起業も増えている。僕の好きなバンド、BLUE ENCOUNTのように高専出身でバンドマンになった人だっている。僕たちは何にだってなれる。

ありふれた言葉だけど、自分の未来は自分の手の中にある。僕はそんな風に考えて今を生きてます。もし、少しでも僕らの活動に興味を持ってくれたなら、ぜひ一緒に村を作っていきませんか。

勇気ある一歩を待ってます。


abunobro代表 金子祥太朗

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