新NISA枠をオルカンでドルコスト平均法(5年)でコンプリートした場合、FIREはできるのか?
今年から新NISA制度がスタートしました。
大手証券会社の証券口座開設数が前年度比3倍になり、その半数を若者が占めるなど、特に若者の投資意識も高まっているようです。
その中でも、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」などのオルカンと呼ばれるインデックスファンドが特に人気を集めています。オルカンは世界中の株式市場に分散投資を行うため、リスクを分散しながら安定したリターンを期待できる点が魅力です。(※オルカンやSP500の人気が円売り圧力となって、円安/ドル高を助長していたりもするらしい)
ドルコスト平均法は、一定の金額を定期的に投資する方法で、市場の変動に関わらず購入を続けることで、購入単価を平準化する効果があります。これにより、高値掴みを避け、リスクを分散することができます。
では、果たして新NISA枠 1800万円分を全てオルカンでコンプリートするとして(ドルコスト平均法で毎月30万円ずつ積み立て、最短期間の5年で満額埋める)、5年後金融資産はどれくらいになっているのでしょうか?
FIRE(Financial Independence, Retire Early)に十分なほどの資産は築けるのでしょうか?
気になったので、検証してみました。
過去の統計に基づくオルカンの年利を6.5%と仮定し、毎月30万円ずつ積み立てた場合の5年後の新NISA枠の円換算の価値を計算してみましょう。
毎月の積立額: 30万円 を
月利: 6.5% / 12 = 0.5417%
で60ヶ月積みたてると、
$$
FV = 30 \, \text{万円} \times \frac{(1 + 0.005417)^{60} - 1}{0.005417}
$$
で、約2,092万円になります。
これ以降の生活費をオルカンの年利から捻出するシミュレーションを行います。オルカンの年利を引き続き6.5%と仮定すると、年間の利息収入は以下の通りです。
年間の利息収入: 2,092万円 × 0.065 = 約136万円
新NISA枠 1800万円分をオルカンで5年でコンプリートすると、
生活費を月11万円までに抑えると、元金を減らすことなくFIREできそうです
実家暮らし&独身未婚(子供部屋おじさん)ならFIRE可能かもしれません
あるいは、夫婦ともに同様の条件で新NISAをコンプリートした場合は夫婦で月22万円分まで利息収入を使うことができます。
家賃や食費の安い地方に夫婦で移住し、悠々自適のFIRE家族生活も可能かもしれません。
月22万円を越える必要なお金は、パートやリモートワークで稼ぎ、時間的精神的に豊かに子育てを行うSide Fire地方家族がもしかしたら、2029年以降ブームになるかもしれませんね。
この10年間、世帯年収1500万円以上ほどで都心のタワマンに住む、いわゆるパワーカップルという世帯形態が話題になりましたが、今度は、NISAコンプリートFIREカップルが流行るかもしれません。
”国民の三代義務『勤労』を果たせ
楽することばかり考えるな
ただでさえ働き手不足なのにそんなんじゃ国力は低下していくばかりだ”
と、数々の非難が殺到することは容易に予想されますが、都心のパワーカップルでさえも、出生率は必ずしも高いわけではありません
都心のパワーカップルは世帯年収は多くても、高い生活コストや教育コスト、そして忙しい共働きの生活によって、余裕ある子育ては難しいのかもしれません
もしかしたら、NISAコンプリート地方移住Side FIREカップルの方が、地方の過疎化・空き家問題であったり、少子化問題を解決するポテンシャルはあるのかもしれません。
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