きもの

和食×仲居×ソムリエ。片思いの相手はワイン。気の合う友達は日本酒。恋人はウイスキー。浮…

きもの

和食×仲居×ソムリエ。片思いの相手はワイン。気の合う友達は日本酒。恋人はウイスキー。浮気相手はアブサン。Twitterは@wine_kimono

最近の記事

人間失格におけるアブサンとは

ゴッホやピカソなど、沢山の芸術家達を虜にした魅惑のお酒アブサン。 ヨーロッパを中心に世界各国で禁止されてきた歴史的背景があるだけあって、キケンなお酒だとか、危ない人が飲んでるお酒だなんてネガティブなイメージが未だに一人歩きしている。(本当はとても素敵なお酒なのですよ。ぜひ一緒に飲みましょう。) ハーブ由来の独特なカラーリング、そして加水する事で起こる白濁現象、他のアルコールには無いフワンフワンした独特な酔い方、そしてアブサンの要「ワームウッド(ニガヨモギ)」の歴史、それに含ま

    • 過ぎた夏のアブサンコーク

      ほんの数週間前はあんなに暑い暑いと言っていたのに、 9月に入ってから一変、空はすっかり秋模様。 雲は高く、風の流れを感じるような空の色。 朝晩は半袖では流石に少し肌寒いなと感じてしまう。 外に出て、「涼しいなぁ」と思わず口に出すのはいつぶりかしら。 ブルーのパンツに白のトップス。 真夏の青空のような今日の服装をしてしまった自分に気が付き、少し恥ずかしくなった。そんな自分のことなんて誰も気にしていないって事くらいわかってるけど、この秋らしい陽気に「不釣り合い」で「不自然」な「

      • 多分あの時出会ったのは、

        「ちょっとよくわからないけど、どこか知らない場所に私を連れて行ってくれそう」 というのが、アブサンを初めて飲んだ時の私の感想。 緑色の液体をグラスに注ぎ、 それ専用であろう、穴の空いたスプーンをその上に渡し、 スプーンの上には角砂糖をのせる。 そしてその後に出てきたのは、初めて見るこれは、、、 何やら、、 給水器、、、 、、、の様な物の蛇口を少しずつ開け、一滴一滴ゆっくりと水を落とす。 一気に、注いではいけない。 少しずつ、だ。 水が砂糖に落ちる。じわ、じわぁ

        • 追伸、

          あの頃に感じていた心地良さ、清々しさ、温かさはの当時のままでした。 シェフ、ちょっとお痩せになりましたね。 でも相変わらずのむっくりとした大きな貴方の手をみると安心します。 名物のたっぷりサラダも「あぁ〜、、これこれ!」と気持ちがクンっと上がりました。家で食べるとなんだか味気ない胡瓜ですが、ここで出てくる胡瓜はジャキッ、ジャキッと軽快な音をたてて、爽やかな初夏を想像させます。皮をパリッと焼き上げられたメダイには、香り豊かなカラスミ風味のクリームソースが。お皿の下のとろ

        人間失格におけるアブサンとは

          拝啓、

          立夏を過ぎて、新緑の香りが清々しい季節になりました。 シェフ、ご無沙汰しております。お元気でいらっしゃいますか? ゴールデンウイークに入ってから、夏の様な日差しに出会えたり、急な雨に降られたり、お天気も世の中もなんだか落ち着きませんね。。 私は晴れたタイミングを狙っての散歩が日課なのですが、街の緑が夜の間に水分を溜め込んで、翌朝お日様が出てくるのと同時に溜め込んでおいた水分と緑の香りをムワッと放出させていくこの時期がたまらなく好きです。実はお散歩の途中で貴方のお店の前に立ち