見出し画像

静物画と言えばこの人

画像2

《銀の深皿》1728~30年

ジャン・シメオン・シャルダン(フランス)

~黒死館に飾られていそうな重厚感がシブい~

静物画で有名な18世紀の巨匠

1728年に『赤エイ』で認められて王立絵画彫刻アカデミーの正会員となり
静物画の画家として即座に永続的な名声を得た
当時は静物画は絵画の中でも最も地位が低い(歴史画が最高位)と考えられいたようですが
シャルダンは従来の習作としての静物画から脱し
観る者を楽しませる絵画に昇華させているのがスゴイ!

この絵は、庶民の台所と貴族の象徴として銀の深皿を組み合わせたもので、
この深皿は絵を描くために借りてきたようです
狩りの獲物とそれを見て今にも飛びかかりそうなネコ
硬質な静けさの中の緊張が生と死を対比させる
シャルダンらしい静物画です
もちろんネズミはシャレで入れてみました!

※『赤エイ』はルーヴル美術館所蔵
※黒死館はいわゆる三大奇書「黒死館殺人事件」に出てくる架空の館
 もっとも小説に出てくる絵画は解剖図・死刑図・黒死病とグロで
 とても家には飾りたくないモノばかりなんですが…

キャンバスに油彩 76.2cm x 108cm
メトロポリタン美術館
参考URL: https://www.metmuseum.org/art/collection

シャルダンのデッサン

画像2

《テーブルの上の魚や鳥を調査する猫》1753年
メトロポリタン美術館所蔵

この絵は「銀の深皿」の下書きではないです!参考まで…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?