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ロシアウクライナ戦争開戦直前に思うこと

ロシアがウクライナ侵攻を開始する直前ですね。欧米のロシアに対する政策は、正しかったのでしょうか?

学者やジャーナリストは、大事なことを忘れている。それは、戦争は、人間の営みであり本能的なもの、早い話が自然の摂理であるということと、政治の本音は実利の追及と感情であるということです。建前はどのような美辞麗句で飾り立てようが、本音はそんなものです。建前に踊らされてはいけません。本音を見ないといけません。

実利の追及の話ですが、ロシアが実利追及のための合理的な行動をとっているとすると、ある重要な問題が出てきます。欧米の考えるロシアにとっての実利と、ロシアの考える実利とは同じなのでしょうか?プーチン大統領の考える実利とは何でしょうか?そもそも、今までのロシアに対する外交は、本質的なところを間違っていたのではないでしょうか?その結果がこの最悪の事態となって表れているのでは?

感情的な話ですが、そもそもロシアは、東方世界の盟主でありビザンツ帝国の流れをくむギリシア文化圏に属し、ローマ文化圏のEUとは本質的な文化が違います。そして、ここ三十年程、東方世界は劣勢でしたね。二次大戦の勝利によって属国にした東欧が、次々とEUに逃亡していきました。EUに入れば、金が儲かり、豊かになれるからです。EUの東方拡大は、自由と民主主義の広まりではなく、金に目がくらんだ東欧と、安い労働力が欲しいEUの資本家の利害が一致した結果起こったもので、変な美辞麗句で飾り立てたあの気持ち悪い理想論が原因ではありませんよ。ちなみに、EUの一般庶民は、これに関してはかなり損害を被っています。結局、金持ちのための安い労働力確保と市場育成のための政策でしたからね。ロシアにとっては、苦労して蹂躙し、属国にした国が、次々と金の力でEUに離反していったようなもの。感情的に許しがたいと思っていても不思議ではない。さらに、NATOは軍事同盟であり、そのようなものが迫ってくるのは脅威です。東方と西方の確執は、ローマ帝国末期から存在し、11世紀に頂点に達しましたが、その後もこの二つの文化圏は確執がありました。東西冷戦は東方世界の敗北で終わりましたが、その後も、金の力で負け続けていました。最近、アメリカが衰え、EUの一般庶民も、資本家共の嘘を見抜きつつあり、目覚めつつあります。これからがチャンスなんですよ。東方世界は復活する可能性があります。ウクライナ侵攻が成功すれば、ロシアだけでなく、中国やイランなどのタガが外れる可能性が高いです。これから世界は荒れるかもしれません。ウクライナ侵攻はそのきっかけになりうる出来事です。

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