仏教豆知識

その2
では、釈宗演の講演を抜粋してみましょう。
 我々は、多様性の世界に誕生する。ある者は貧しく不幸、他の者は金持ちで幸福。多様なる状態は、幾度となく、来世で繰り返される。だが、誰に我が身の不幸を嘆くのか?自分自身以外の誰でもない。我々は自分自身で報いを得るのだ。そうならば、未来に向けてなすべきことがあろう。もし、寿命を決めるのは誰かと尋ねるなら、因果律と言おう。誰が彼に幸福をもたらし、私に不幸をもたらしたのか?因果律である.頑健さ、幸福感、恵まれた才能、不自然な苦痛は、因果律の逃れられない現われであり、それは宇宙のあらゆる細部、人の営みのすべての部分を司る。仏教徒の倫理について尋ねるのか?仏教で、倫理的規範の源は、因果律であると、答えよう。来世に栄冠を与えたければ、親切であれ、平等であれ、慈悲深くあれ、正直であれ。不正直、残酷、無慈悲は、悲惨な末路を運命付ける。(私訳)
このような講演をして喝采(かっさい)を浴びたのです。

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