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命のお話。


今日は私が考える命についてのお話をすこしだけ。

私は現在、25歳で2年前に結婚し、6月に子供が産まれる予定のありふれた一般人です。
人生においての一大イベントでもある出産を控え、ここらで改めて命について記しておくことで、子供に対面した時に、ただ喜ぶだけではなく、より何か感じるものを得ることができるように準備しておきたいと考えています。

私が命について考える上で、絶対に思考を巡る事柄が3つあります。

1.弟の存在

私は3兄弟の次男で、2歳上の兄と3歳下の弟がいます。私が4歳の時、当時1歳の弟は他界しました。先天性疾患や難病など複数の病気をもって産まれた弟は、産まれてすぐにたくさんの治療を受けながらも懸命に生きた我が家の一番の光でした。

弟が亡くなった日のことは、当時4歳ながらも今も鮮明に記憶しており、この先もずっと忘れることはないものだと思います。

幼い頃、母は夜空の一番星を指差し、「あれがしょうちゃん(弟の愛称)だよ。天国からずっと見守ってくれてるから、悩んだ時は空を見てごらん。いつだってすぐに見つけられるように1番光って見てくれてるからね。」と兄と私にいつも話してくれました。

そんな弟の存在が心の支えとなり、私は今日まで折れそうになりながらも生きることができています。
命の存在はきっと誰かにとって特別で誰かの生きる希望になっていると信じています。

2.救急救命士としての経験

弟の存在が私に命の大切さを教えてくれたことで、私は救急救命士という道に進みました。
現場では数多くの命の危険に対面し、感情が動かされないわけはありませんでした。

そこには、患者さんだけではなく、旦那さんや奥さん、子供、親、親戚、友人、同僚といった様々な方がいらっしゃいます。それぞれに人生があって、大切な方が目の前で命の危機に直面している。そんな非日常の現場に身を置いた経験は、命に対する私の考えをより深く芯の通ったものにしてくれました。

「命はとっても大切で尊いものなのに、一瞬の出来事で消え去ってしまう。いや、一瞬で消え去ってしまい得るものだからこそ、命は尊いと思っている

急病や事故などで、救急隊や医師看護師がどんなに頑張っても救えない命もたくさんありました。そして今この瞬間も世界中でその命のやりとりが起きています。
どんなに気をつけても事故に絶対合わないことはないし、健康体であっても病気を完全に予防することはできない。
でも、命を失わないためにやれることは無限にあることを学びました。それは「安全管理」です。消防における安全管理は、一般の人から見れば正直やり過ぎていると感じると思います。ただ、消防士が滅多に事故に遭わないのはこの安全管理が備わっているからです。安全管理の話はまた別の機会に詳しく紹介させていただきますが、その能力を学び習得したことで、家族を守るための知識技術を得ることができました。

3.妻の存在

最後は付き合って7年、結婚して2年の妻の存在です。
私は妻と結婚するまで、仕事にとてもやりがいを感じ、楽しく、仕事第一で生きていました。妻(当時は彼女)との予定を仕事を理由に蔑ろにしていたこともあったくらいです。
ですが、結婚してからは家族としての意識が強くなり、早く帰って一緒にいる時間を増やしたいと思うようになりました。
そして妊娠を機にさらに将来について2人で考えることが多くなり、仕事よりも家庭優先に考えるようになりました。その時間が何より幸せです。

これは結婚しなければまったく考えていないことだったかもしれないです。そんなきっかけを私にくれた妻には本当に感謝しており、これからも家族の命を守っていきたいと考えさせてくれる存在です。



コロナ禍で改めて命について考えさせられる日々に、我が家に生まれてきてくれる子供は本当に尊く愛おしい存在です。
私たちにとんでもなく大きな希望を与えてくれる子供に対して私は何をしてあげられるのか。
今一度、深く考えて、我が子の誕生を待ちたいと思います。


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