「その旅の旅の旅」 景をめぐる② 11/14 池袋本町(「移動祝祭商店街 まぼろし編)

(ツイートをもとにまとめたものです)
含まれる景・・・8

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「その旅の旅の旅」、この前は長崎方面を歩いたけれど、今日は下板橋から大塚に向かう。秋晴れ。

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佐藤さんの景5。晴れが似合う。「天高し町にきずなのない日々の」


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反対方面に行ってタカセでパンを買ってもよかったな。あそこはソーダパンという青いパンが売ってる。味はこしあん。

まっすぐ。豊島区のあちこちに見られるこのまっすぐ道は、やっぱり関東大震災のあとの区画整理によるものなのかな。まっすぐなのはいいことだ、と思ったんだろうか。

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かさかさのゴーヤ。なまこみたいになっている。

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池袋氷川神社。戦中、この神輿蔵の中で御神体を守ったという。

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「連の人に注意。」

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中央通り商店会を進んで、杉山さんの景7。杉山さんが、尾根道は空が広いと言ってたのを思い出す。言われるまでそう考えたことがなかったけど、たしかにそうだ。

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牛川さんの景5。鳥越せんべい。データが送られてきて初めて聞いたときの、訳のわからない笑いはよかったな。今回の制作期間のハイライトだ。切り取られた感覚が、切り取られたままポンと無関係な場所に置かれた時の、対地の面白さだったのかも。あと単純に疲れ切っていた。こうやって人に紹介されると、入りにくいお店にも入れるようになる意識ってあるね。


10:56
後藤会館の脇に入って、牛川さんの景4。サイレントポイント。今日は何処かの工事の音がする。クランク近くのマンションの空き地にベンチがあって休める。今日一番で心地がいい。

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ここから丘の向こうに降りていくと気持ちがいいことを知ってるけど、今日は引き返して尾根道を行く。

池袋本町の景ラック。

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このまちでのリサーチを元にした中村友美さんの作品も公開中。映像は二日間だけ見られる。
中村さんの映像、街でみるととっても面白い。まちの人たちの記憶から作った模型の写真と映像。目に見えない記憶の集合体を携えてリアルな街を歩くのが超面白い。

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牛川さんの景6。ぱっと見て、ああ、そうだね、素敵、というものでは多分ない。普段から見過ごされているものだし、こうして切り取られても、まだそこまでぐっとこない。だけど、この場所を切り取ろうとした牛川さんという人への想像と合わせると、空間が多層的になってくる。人の数だけまちがある。なんとなく、原風景というものが関わっている気がする。このまちに原風景を想起する人は、けっこういるような気がする。「原」であるということが、このまちのひとつ特徴かもしれない。

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亀屋さんで豆大福。おばあさんが誰かにあげる手土産を買っていた。積んである豆大福がかわいくて買った。いつも気になっているけど、区内町もなかって、どういう意味なんだ。

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亀屋の裏の路地。豊島区で写真を撮って歩いていると、どこでも、この人が映り込んでくる。

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二度見した。教育勅語をマイルドに紹介している。
4「友達を信じあう」は、こういうことではだめですよという意味だと思ったら、こうあるべきだとかかれていた。「お互いにわかってるよね」って、悪い例で使うことばじゃない?

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いや、プロ級ではなくプロでしょう。「昔からやっているから」って、いいなー。シンプルで。

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阿部の景5。建物がないから空が広い。

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池本の小中学校。大学のよう。このまちは小中学校を中心に回っている。夕暮れ、こどもの帰宅を見守る大人が全ての交差点に立っている。まちの大人が総出で見守っている。

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北池袋の駅前。この辺の街並みは、地方都市の感じがする。うたごえスナック、美容室。

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横道に入って牛川さんの景3。柱もだが、道の真ん中の木が異様。北池袋出世稲荷のそば。

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11:50
とくさしさんの景5、北池袋。電車と踏切の音が重なって聞こえる。ここにいない人たちの声。昼なのに幽霊をみているかんじ。
ちなみにこの踏み切りも景の候補だった。夕方、いっせいに走って渡る人たちが見られる。

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待ち合わせがあるので午前は切り上げ。午後は大塚から再出発。

→つづく

池本エリアは総じて渋い。単に住宅地だからということではなく、キャッチーの真裏、地味で目立たないけど、もう何百年も続いているんですというものがゴロゴロ転がっているようなまち。そういうまちのイメージが、凸凹ではなく、なぜか均一に広がっていると感じる。エリア全体のカラーがある。
そういうまちのひだを、デフォルメすることなくすくいとった景が並んでいる。見えるものを、見えるままに進むのだけど、ほんの少しだけ景色の向こう側に思いをはせるというか。
家の近所を散歩する感覚で訪ねてもらえるといいと思う。


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