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俳句メモ

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俳句を学びながら考えたことや、講座などのイベントで印象深かったことのメモ
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#夏井いつき

俳句の山のマイルストーンとは 〜道後俳句塾2023の学び〜

道後俳句塾2023に参加した。 去年に続き2回目である。塾の形式は基本的には去年と一緒なので、気になる方は↓をご覧頂きたい。 ただし、去年と変わったことが3点あった。 黒田杏子先生に代わり、西村和子先生が講師を務めた 進行役が新設され、家藤正人さんが務めた 懇親会が実施された 正人さんが進行役に入ったことと、西村先生が会場にいらしゃって直接お話しされたことで、去年に比べて先生方が塾中で喋った内容が多くなったと思う。体感的には3割以上増えた。 なので去年よりも「選

俳筋力の鍛えやすさとは 〜道後俳句塾2022の学び〜

道後俳句塾2022に参加した。 学びしかなかった、と言いたいところだが、俳句1年目の自分が、すべてを消化するには難易度が高かった。それくらい圧倒的な質と量の教えがあった。 今回の俳句塾は、宇多喜代子先生、黒田杏子先生、松本勇二先生、夏井いつき先生の4人の先生方が講師だ。そうして、 1日目:事前投句した2句について、4人の先生全員が「どちらがいい句か?」を判定、講評する。参加者115名。各先生が特選五句、入選十句の選も行う 2日目:1時間30分の吟行で2句投句する。その

いい俳句とは ver 1.0

今年の初めに、夏井いつきのおウチde俳句くらぶに入会した。ご多分に漏れず『プレバト!!』で興味を持ったクチだが、新年を機に妻が一緒に登録してくれた。そうして句作を始めた。 『プレバト!!』を見ていると、俳句の良し悪しをわかった気になる。もっと言うと、自分でもそれなりの句を作れるんじゃないかという気になる。 でもそれはとんだ勘違いで。 我が身一つで俳句を詠むとなると、絶望的な句しか生み出せない。原曲と一緒に歌って「それなりに歌えるじゃん」と思っていたのが、カラオケで失望す

季語の力とは

「季語の力を信じる」や「季語を立てる」というフレーズが『プレバト!!』でたまに出てくる。 いち視聴者としては「だよなぁ〜わかるぜなっちゃん!」と思う。 やっぱ季語を主役にしなくちゃダメだよな。 だが、ぞんざいに季語を扱っている自句のなんと多いことか。季語以外のテーマで俳句を詠むときなんて、歳時記からちょうどいい字数の、相性良さそうな季語を探してくっつけるという所業さえする。 もはや画数だけで決めるキラキラネーム。 あるいは選択肢100個のマークシート試験。 俳句を始め

初心者にとって、俳句が上達するとは

俳句を始めて8ヶ月目である。 『俳句ポスト365』で初級の優秀句に選んで頂けた。次回から中級に進む。 ひとつ節目になったかなと思うので、ここまでどう上達したかをまとめておきたい。 「1回、俳ポ初級金曜になったくらいで上達した気になるとは、不埒者め!」という声があるかもしれない。うっかりヒット説も否めない。 ただ、『俳句生活』で人になったり、『ラジオまどんな』で読んで頂いたりしたので、多少は再現性があると思う。あることにしてほしい。 その前提で、「ひとりの初級者の実感と