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【競馬予想法】走法理論の基礎

記事の閲覧ありがとうございます。あばたと申します。普段は主にTwitterで、馬の走法に注目した競馬予想を投稿しております。

※本記事は、一部を除いて有料とさせていただきます。


先日、"走法理論への誘い"と言うタイトルでnote記事を執筆させていただきましたが、思いのほか好評でしたし、一部の方からは「もっと知りたい」、「どう使っていくのがいい?」などと、様々なご反応をいただき大変嬉しく思っております。そこで、もう少し深い部分に触れながら、もっとわかりやすく解説をしていこうと思った次第でございます。

2021年現在、走法を観察し、馬券に活かそうと考えて活動されている方は多くは居ません。この記事を読んで興味を持っていただける方が増え、今後盛り上がっていけば幸いです。なお、本記事の内容は、私あばた独自の視点で書き上げたものでございます。他の走法理論家の皆様と、必ずしも意見が完全一致するものでは無いと言う点ご留意ください。誹謗中傷は受け付けませんが、建設的な意見・討論は大歓迎です。その際には、Twitter(@shikinami_abata)までご連絡ください。


なぜ走法理論なのか

 血統、追切、過去映像。レース展開に、脚質・隊列読み。競馬にはいろんなアプローチがある。『絶対はない』と言われる世界で確率を上げようと思ったら使えるものは使うべきだろう。しかしながら、”馬がレースを走る”という本質に目を向けないのはなぜか。名馬と呼ばれる馬の走る姿は皆美しい。しかし、全くとして同じにはならない。ここにこそ、最大のヒントがあるのではないか。そういった思いから走法に目を向けることにした。
 最初は全然ハマらない。走法なんて注意して見ても、適性を見抜くまでには至らない。繰り返し、繰り返しの泥臭い作業の中で感覚を養いながら目を鍛えていくと、徐々にわかり始めた。
 重馬場も2歳戦も、クラシックも格段に精度が増していく・・・。なるほど、アプローチは間違っていなかった!脚の使い方を見れば馬場適性がわかりやすいし、クビの使い方や身体との連動性を見ていけば距離が持つかどうかも予想が立てやすい。「トビが大きいからあの馬は小回りは合わないよ」なんて上っ面の走法を取り上げられ嫌われている馬も、本質を見抜けば美味しいオッズで買えることもある。何より、馬の動きを見てあれこれ考えるのが楽しい。追切派も馬体派も血統派も、それぞれのファクターに上乗せして+αの根拠が得られるはず。
 かといって、この泥臭い作業を一人一人がこなしていくのは至難の業で、教材がなければ今後の発展も見込めないし、走法を見る”目”は多いに越したことはないはず。この記事を読んだ方が少しでも走法に興味を持ち、多くの議論ができるような下地が整えば、発展していく分野であると思っている。そんな思いで執筆に至った。



走法から何が分かるのか

 先の章で軽く触れたが、走法を見ることができれば以下のようなメリットを得る可能性がある。

①馬の調子や成長を捉える「縦の比較」
 馬は状態によって走法が変わっていく。調子が良ければ軽快に走るし、成長して筋力が付き柔軟性も付いてきたら自然と走りやすい形に変わっていくものだ。1頭の馬のレースごとの変化を見比べ、手掛かりを得ることができる。


②能力を見抜く「横の比較」

オールカマー_アガリ要求値ライン

 ストライドの大きさと1回転にかかる時間(=以下、ピッチ時間)から馬のおよそのスピード能力を見ることができる。追走時と全速力時で見比べればどれくらいのギアを持っているかを確認できる。大まかな馬の能力はここで決まってくる。あとは脚をどれくらい使えるのかを気にすればよい。


③適性を見抜く「横の比較」

新潟2歳

図.2021 新潟2歳S(良馬場)着順1.セリフォス2.アライバル3.オタルエバー

馬場は刻一刻と変化する。各競馬場には地形や芝・土の特徴がある。
これらの読みと走法の合わせ技で、適性馬をピックアップすることができる可能性がある。過去のレース戦績が少ない若駒戦では、馬柱から適性を読み取るのは難しい。しかし、走法を確認してみれば、前脚の使い方・ストライドの大きさから適性を一部読み取ることができると考えている。図のように、ここまでの分析を行うのは非常に労力がかかるし、必ず当たるという魔法のアイテムでもないが、『パワータイプなのかスピードタイプなのか。』という点だけでも確認できれば予想時の大きなアドバンテージとなりうる。


確認すべき基本的な要素

走法の基本として、まずは以下を確認する。
 ・前脚の使い方
 ・クビの使い方
 ・ストライド(一完歩あたりの移動距離)の大きさ
 ・ピッチ時間



ストライドの大小やピッチ時間については、特に難しいことはなく、見たままの評価をすればよい。ただし、最初はそれがめちゃくちゃ難しいのだ。丁寧に見ようと思うと、スロー再生等を駆使して泥臭く分析していくことになる。

なお、評価対象として好ましいのは、レース映像となる。特に、追走時とラスト3Fの走法を分けて見られるとベター。前者の理由は、コースの材質によって走法が大きく変わってしまう馬がいるためで、そのような馬は調教とレースで全く違う形のフォームを見せることがある。このような現象は若駒に見られることが多い。一概には言えないが、スピードタイプの性質を持った芝馬での該当馬が多いことも付け加えておく。後者の理由はギアの有無を確認するためであり、瞬発力・アガリ性能などを読み解ける場合があるため。併せて加速時の走法変化も見てやればコース適性に関する何らかの手がかりを得ることも可能となる。例えば、加速する際に、回転速度が上がっていき、その後トップスピード付近でストライドが大きく伸びるようになるタイプは瞬発力に優れている場合が多い。また、元々ストライドの大きい追走フォームの馬は、回転速度がどれくらい上げられるのかというところが大事になってくる。

その他、余裕があれば以下の点も確認すると望ましい。
 ・後肢の可動域・連動性
 ・手前変えのクセ
 ・コーナリング時の走法


特に、ダート競争においては、脚に対する疲労の蓄積度が高く、芝に比べて内側にコースが存在する分、コーナーでの速度維持や直線でのひと踏ん張りのために、手前変えやコーナリング時の走法のウエイトは重くなる。その点を意識した方がよいだろう。

では、次章以降で、クビや脚の使い方について具体的に解説していこう。


脚の使い方、クビの使い方、具体的なケーススタディなどより実戦的な内容に触れていきます。

また、慣れない形の言葉遣いに疲れました。教科書っぽい形でやろうと思ってましたが、以下、普通にいつも通りの文調で書きます。

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