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4K@60HzモニタPhilips 328P6VUディスプレイを再検証してみた。

2年前にレビューを書いたPhilipsの4Kディスプレイモニタについて、当時そこまで分かっていなかった中で購入していたけれども今回MacProLate2013で4K@60Hz表示をするようになって改めて感じた点について触れてみたいと思います。

まずは、以前書いた記事と主なスペックはこちらです。

■ Philips 328P6VUVREB/11の主なスペック
31.5インチ
VAノングレア液晶モニタ
4K UHD(3840 x 2160)
400cd/m2 (ピーク時600cd/m2)
HDR600表示
モニタ接続
DisplayPort1.4 x1、
HDMI 2.0 x2、
USB-C 3.1 Gen x1(アップストリーム、
最大60W電源供給対応PD version2.0)、
Ethernet(1GB RJ45)、
USB3.0 x4(ダウンストリーム・急速充電各2)、
PCオーディオ入力・ヘッドフォン出力、
内蔵スピーカー3W x2、
Multiview (PIP/PBPモード、デバイスx2)
付属スタンド180mm上下、左右、回転、向き変え
90°ピボット回転して縦型にもなる
保証期間5年

これまではUSB-C(3.0Gen1 5G)1本で繋げて、USB-Cコネクタ端子だけのHP Spectre X2やMacBook12インチ(2017)に充電しながら3000x2000表示をさせていました。

ただ実際には文字の大きさや画面の使い方はHD(1080p)相当で使用していて、特にHDR600のハイダイナミックレンジの機能は宝の持ち腐れでした。

別記事でも記載しましたが、今回Mac Pro Late2013にBlackmagic eGPU RX580を接続してこのPhilipsの4Kモニタのリアルな4K解像度(3840x2160)@60Hz表示をHDR600で表示することが出来て眠っていた実力がようやく発揮出来たのだなと実感し、ちょっと感慨深い思いをしてこの記事を書いています。

今回、視力の弱い私は、もはや裸眼では画面左上端のアップルメニューバーの表示が「読めない・・・」(涙)もはや画面を見る時にもちょっと弱めのメガネをかけることでこの素晴らしい解像度を堪能することにしました。

これまでの使い方ではこのPhilipsの4KモニタをノートPCの画面とこのこのPhilipsの4Kディスプレイ上に3000x2000の解像度の2画面で作業をしていました。それはそれで生産性は悪くなかったですが、今になってみると感覚的にはHDの1080p 1920x1080の解像度が拡大表示されている感じで。

今回デスクトップのMac Pro Late2013になったのでこのこのPhilipsの4Kディスプレイ1画面だけに表示させています。それでも、1080pのHD画面(1920x1080)の解像度を1画面上に4つ表示出来るだけの解像度でして、1画面上に4つウィンドウを開いても十分に作業しやすいです。これまでの2画面の時以上の生産性を感じられます。

動画視聴に関しては、これまでは4Kディスプレイを全画面で動画を見ながら、ノートPC画面上で作業していたこともあったのですが、4Kディスプレイを全画面表示させるともう作業が出来ない点は使い勝手に少し不便を感じています。

それでも4K(3840x2160)@60HzにHDR600で画面を表示させた時の文字通りダイナミック画面は、Macの壁紙のBigSurの山並みの稜線がこんなにも立体的で良いのか!と思ったり、たとえ1080pのHD動画視聴時であってもこれまでと違って動画のキレやフォーカスを合わせた時の細かさ、そしてHDR600の売りである光の表現力の高さに絵画を鑑賞しているかのような新たな楽しみを感じられるようになりました。

試しにこれまで全く興味がなかったグラフィックを多用するシミュレーション系のゲームなどをやってみると昔しゲームセンターでやったポリゴンボコボコのゲームは一体何だったのだろうか!?と、4K@60Hz HDR600の威力を実感します。これがさらに4K以上の解像度で120Hzや144Hzといった高いリフレッシュレートかつHDR1000と言ったモニタの表現を見たらきっと感動するんだろうなとPS5を楽しみたいという気持ちも少し感じられるほどにも分かるようになりました。

このPhilipsの4Kディスプレイは当時5万円を超える金額で購入しましたが、今なら同程度のスペックのモニタは5万円未満で購入できるようなのでDogYearの世界はすごいものだと思います。

このモニタのスペックについて今思うところを箇条書きしてみます。

・31.5インチのサイズについて
 これ以上大画面になるともはやMacのアップルメニューバーがはるか遠くに行ってしまうため使い勝手が悪くなるだろうし価格も高くなります。場合によったら27インチ画面を4つタイル表示させる方が満足度は高いかもしれませんが、なんとなく物々しくもなるので、今のところ31.5インチ1画面というのは悪く無いバランスだったと思います。

・4K(3840x2160)@60Hz
 このスペックについては、高ければ高い方がいいですからアップルのStudioDisplayなど5K今度出るらしい7Kも興味しんしんです。

・液晶の表示表式VAの反射防止タイプ
 写り込みが少ない部分には満足であるものの、なんとなく画面がザラついて見えるのは好き好きですね。

・応答速度が4ms
 当時ゲームはしないからと1ミリや2ミリよりも価格の安さを選んだ記憶があります。次に選ぶなら1msが嬉しいなと思います。

・輝度400cd /㎡
 もっと高いいいなと思います。

入力端子について
・Displayport1.4
 今回ちょっとだけ使いました。GPUバリバリであれば活用しようもあるとは思いますが、HDMI2.0以上があれば今後は必要ないかもしれません。

・HDMI2.0
 4K以上の解像度になると自然ともっと高い8K対応を期待してしまいます。

・USB-C(3.0Gen1)の規格について
 今回HDMIの規格以上に悩まされたのがこのUSB-Cの世界でした。特にこのPhilipsの4KディスプレイがThunderbolt3に対応していなかったのはちょっと残念でした。MacBook12インチはUSB-CであってもThunderbolt3で無かったので気が付かなかったことでしたが、もし今後購入するとしたらここは大事でThunderbolt4に対応しているといいですね。

・コントラスト比80,000,000:1については
 十分満足です。

・操作ボタン代わりのタッチ式静電接触操作とリモコンがないこと
 ここは声を大にして言いたいですが、最悪に近い操作性です。特に部屋が暗いともはや闇鍋感覚で「入力ソース切り替え」を出したいのに「言語メニュー」で読めない言葉になってしまった時が一度や二度ではありませんでした。もしここがリモコン対応であればまだ良かったのですが・・・。

・バックライト方式について
 Display HDR600を使って映画を見ると光源の筋がフレアとなって明確に見えてしまいます。コストが許せばミニLEDの点光源を選びたいですね。

・内蔵スピーカー
 ここもこのPhilipsの4Kディスプレイ固有の仕様なのですが、なぜか音量最小でも結構大きな音が出ます。MAXにでもしようものなら近所から怒号が出るほどの大音量になってしまいます。しかも音を小さく操作したくても、タッチ操作がとても繊細でやりずらいためにこれだったら内蔵スピーカーは付けなかった方が良かったのではないかとすら思ってしまいます。

・デザイン
 Philipsは2013年にロゴデザインを変更したことが松 利江子さんの公開ノートで語れていました。

PHILIPSについて自分が思っていたことは漠然とヨーロピアンの日常の中でもエッジの利いたスマートかつスリークなシンプルデザインのメーカーだと思っていました。電動シェーバーのイメージだったのでしょう。

松 利江子さんのノートの中で「斬新な選択により人々の暮らしをより豊かにする」

といった言葉と通じていなくもない、またサブブランドロゴに「innovation and you」というメッセージがあり、これもPhilipsに思っていた感覚と近いです。

しかし、このPhilipsの4Kディスプレイのデザインはなんとなく残念な感じがありました。これは日常に邪魔にはならないが決して斬新なデザインの提案をユーザーに投げかけているとまでは言えないかなと思っています。あまり高くない販売価格の中で金型やパーツに掛けられるコストの妥協の結果こうなりましたと言われれば確かにね。とは思うそんなデザインです。

新しい27型の4K OLEDモニターはもう少しカッコ良いよ思います(特に背面)

このモニタはOLEDの4K@60Hz表示な上に、DisplayHDRTrueBlack400というピクセルレベルで最大黒レベル輝度0.0005(私のはゾーンレベル0.1程度)ということで、スペックだけから見ても大変素晴らしい性能に見えます。

Display HDR規格についての説明はこちらに詳しかったです。

価格は2022年8月20日現在楽天市場で税込243,700円(税込)並行輸入品とのことで割高とは思いますが、高いだけのデザインでした。

翻って、自分のPhilipsの4K@60Hzモニタはそれ相応のスペックでありながら5万円前後で購入できた訳ですからお買い得だったということにします。

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