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「アウトライン・プロセッシング入門」を読んだ

sentenceオンラインゼミ、3週目の投稿です。

1週目、フジロックの記事を書くのに結構時間がかかってしまい、2週目以降アウトライン・プロセッシングを活用した記事作成の効率化を目標にしています。

「アウトライン・プロセッシング」について

sentenceオンラインゼミ開講にあたり、ライティングの基本についてまとめた資料(↓)の中に紹介されていました。

【ライティングは準備が大事】
「文章は書く前に8割決まる」(引用:上坂徹『職業、ブックライター』)
Step1:書く目的を把握する
Step2:伝えるべき要素、伝えたい要素をひと通り挙げる
Step3:何が最も伝えるべきことで、何が補足要素として必要かを考える
Step4:どう並べれば読みやすく、伝わりやすいか、順番を考える
Step5:余分な要素を削ぎ落とす
Step6:1本の読み物として読みやすいかどうか、全体を俯瞰してみる

書き始める前に、この6Stepで記事の構成を練りましょう

ここまでやって書き始めれば、書きながら混乱することは少なくなります。
参考:
『アウトライン・プロセッシング入門』は「考える仕事」をたくさん抱えている人のための一冊
「アウトライン・プロセッシング入門」を読んだ

参考URLの2つめの記事は以前読み、紹介されている書籍もKindleにダウンロード済みでしたが、1/5くらい読んで積読本になっていました。

オンラインゼミをきっかけに「アウトライン・プロセッシング入門」を改めて読み、自分が誤解していた点があったり、今後アウトライン・プロセッシングで文章を書いてみたいと思いました。

まだ知らない方にぜひ「アウトライン・プロセッシング」について知ってもらえたらと思ったので、Part1の触りの部分についてご紹介します!

Part1 アウトライナーとアウトライン・プロセッシング

はじめに “「アウトライン」「アウトライナー」「アウトライン・プロセッシング」とは何なのか” が語られた後、アウトライン・プロセッシングの基本的なテクニック「シェイク」について説明されています。

1.まずは「アウトライン」のおさらい

「アウトライン」とは?
項目の下に下位項目を、下位項目の下にさらにその下位項目を…という具合に入れ子状になった箇条書きのようなもの。通常下位項目は上位項目の下にインデント(字下げ)して配置する。

英語のアウトライン(outline)には「概略」「概要」「あらまし」という意味があり、欧米の高校や大学の作文教育では文章を書く前に概要をアウトラインの形で検討することが教えられていたと言います。

2.アウトラインを利用して文章を書き、考えるためのソフト

「アウトライナー」とは?
アウトラインの作成と編集に特化したソフト
アウトラインを利用して文章を書き、考えるためのソフト
アウトラインを効率的に編集・操作するための機能を持っている

アウトライナーで扱うアウトラインは広い用途と可能性を持っているため、「アウトラインを利用して文章を書き、考えるためのソフト」と定義した上で、「アウトラインを利用して文章を書き、考えること」がアウトライン・プロセッシングだと書かれています。

3.アウトライナーの3つの基本機能

アウトライナーと言う名前の特定のソフトがあるわけではなく、アウトライナーはいわばジャンル名である。
それぞれ特徴的な機能を持つさまざまなソフトがあるが、すべてのアウトライナーに共通する機能は以下の3点だと言います。

3つの基本機能
アウトラインを表示する
アウトラインを折りたたむ
アウトラインを組み替える

この3つを備えていないソフトはアウトライナーとは呼べない、とのこと。

4.アウトライナーを選ぶ

アウトライナーの画面デザインは、大きく1ペイン方式と2ペイン方式に分けられると言います。

1ペイン方式
アウトラインと内容(本文)を区別せず、一体のものとして表示する方式。
2ペイン方式
ウィンドウを2つのペイン(区画)に分割し、片方にアウトライン、もう一方に内容を表示する方式。
通常はウィンドウを縦に分割して、左ペインにアウトラインを表示。アウトライン上で項目を選択すると、右ペインにその内容が表示される。

自由なアウトライン・プロセッシングに適しているのは、1ペイン方式で、「本文」と「見出し」を区別しないタイプのアウトライナー、と書かれています。

5.オススメのアウトライナー

・「WorkFlowy
クラウドアウトライナー。Webブラウザ上で動作し、iOSやAndroid版アプリもあるので環境問わず使えて、制限はあるが無料から使い始められる。
・「OmniOutliner
デスクトップアプリで代表的なアウトライナー。

Windowsのデスクトップアプリには2ペイン方式が多く、現時点ではWorkFlowyを使うのがベストの選択だと思う、とのことです。

6.「先にアウトラインをつくる」というのは誤解

一般的に「アウトライナーはアウトラインを作ってから文章を書くためのソフト」だと誤解されていることが多いが、実際はそうではないと言います。

欧米の作文教育で教えられていた「アウトライン」は合理的な方法であるが、この方法がうまくいくことはまずなく、かなり高い確率で挫折するか、つまらない文章になる。
書こうとする内容を事前に(項目だけとはいえ)完全に決めておくと言うのはほとんど不可能で、何をどんな風に書くべきかは、多くの場合「実際に書くこと」を通じてはじめてわかってくる。

7.生きたアウトライン

紙のアウトラインが「死んだアウトライン」だとすれば、アウトライナーでつくるアウトラインは「生きたアウトライン」、と比喩的に書かれています。

「生きたアウトライン」が画期的だったのは、文章を書きながら同時進行でアウトラインを作れること。そして後からいくらでもアウトラインを修正できること。つまり、「考えて書く」のではなく「考えながら書く」、あるいは「書きながら考える」ことが可能になった

アウトライナーでつくる「生きたアウトライン」は、単に文章を書くことだけでなく「考えること」全般に使える、とも言われています。

8.アウトライン・プロセッシングには2つのアプローチがある

「生きたアウトライン」を活かすアウトライン・プロセッシングには、大きく2つのアプローチがあると言います。

トップダウン型
まずアウトラインを作り、後から中身を埋めていく方法
ボトムアップ型
構成のことなど考えず、思いつくまま好きなように書いて生き、後からアウトラインを組み立てていく方法

2つのアプローチを相互に行き来する形で行うアウトライン・プロセッシングについて、行ったり来たりしながら“揺さぶる”から、「シェイク」と読ばれています。

実践的なアウトライン・プロセッシングは、トップダウンとボトムアップを相互に行き来する形で行われる。
トップダウンでの成果とボトムアップでの成果を相互にフィードバックすることで、ランダムに浮かんでくるアイデアや思考の断片を全体の中に位置づけ、統合していく。

まとめ

この本を読む前は「死んだアウトライン」を行うことを、アウトライン・プロセッシングだと思っていました。
また、“多くの場合「実際に書くこと」を通じてはじめてわかってくる”というフレーズが印象的でした。

ご興味持たれた方はぜひ本を読んでみて、アウトライン・プロセッシングを実践してみてください。
私もまだまだ使いこなせていないので、アウトライン・プロセッシングを使い、より読みやすい文章を書いていけたらと思います!

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